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甘える事の出来る人

「と、ところでカイト君は今日はなんの用事ですか?」


 静かな空間が流れて、その空気に耐えれなくなったユナが僕に質問をした。ユナの水浴びしている姿を見て最初の目的を忘れていた。


「そうそう。僕、幽霊が見えるようになってたんだけど、何でかな?」


「そ、そ、そそそうなんですか!?すみませんすみませんすみません!でも何で見えるようになったかは私にも分からないんです……」


「理由を知らないならいいんだよ!僕は別にユナちゃんを責めたい訳じゃ無いし。むしろお礼をしてもしたり無いくらいだよ」


 絶対出来ないと思っていたお母さんと話す機会をくれた恩人に対して責めるなんてそんな真似は出来ない。


「カイト君って、優しいんですね」


「そんな事無いよ。僕は人の優しさに甘えて生きてるだけなんだよ。今も。今までも」


 先生に甘え、ルリに甘え、今生きている。それを知った時のユナはどんな気持ちになるんだろう。思わず下を向いてしまった。


「わたしはそれでいいと思いますよ」


 ユナが僕の方を見て言った。その顔は優しさに満ちていた。


「人は助け合って生きていくものって聞きました。甘えられる人がいるなら、甘えて下さい。わたしには甘えられる人がいないので、カイトさんが羨ましいです」


 さっきまでの優しい顔をしていたユナの顔が寂しそうな顔に変わった。確かに、一人で山奥に住んで家族もいないとなると、甘える人が欲しくてもいないだろう。ユナは、まだ14歳。親に甘えていい歳の筈だ。


「だったら、ユナちゃんがこの人なら甘えられるって人を探せばいいんじゃ無いかな?」


「え……??探すんですか?でも……。わたしなんかが甘えるなんて……」


「僕は甘えられる程強くも無いし甘えてばっかりだけど、甘えられる方は嫌じゃ無いと思うよ。だって、甘えてくれるって事は信頼してくれているって事でしょ?信頼されて嫌な人はいないと思うよ」


 僕は目線をユナに合わせて言った。ユナには人と触れ合って欲しいと思った。一人で生きるのはとても寂しいから。


「カイト君は甘えられると嬉しいんですか?」


 ユナは上目遣いで僕を見た。可愛すぎて卒倒しかけた。


「勿論!僕は頼りないから甘えてくれる人なんかいないと思うけどね」


 ユナはにっこりと笑って僕を指を指して言った。


「甘えても良さそうな人、見つけました!今はカイト君しか友達がいないので、カイト君しか甘える人いないんですけど、わたしが甘えたら、聞いてくれますか?」


「全部とは言えないけど……。僕に出来る事なら」


 僕は笑ってそう答えた。

また一週間辺り投稿してませんでした……。推しの誕生日が近かったので絵を描いていたのもあるのですが言い訳でしか無いのでとりあえず消えます。推し事はいいゾ。という事で、次回もよろしくお願いします。次話は更新早いです。きっと。多分。

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