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暗殺紳士  作者: 銀の明星
本編
3/19

初フレンド

転送が終わると、こういうゲームにありがちな始まりの町的な場所に立っていた。

周りからは何故かすごく視線が集まってきた。いやまあこんなゲームでいきなりタキシードで降り立つとかってかなり特殊だけどね?!


とりあえず、インベントリの出し方を知っとかないといけないんだけど...ダメだどうやるのかさっぱりわからん。そこら辺の人に聞いてみるか。とりあえずすぐそこで俺のことをちらちら見ている男の人に聞いてみよう。いきなり女性に話しかけるとか紳士のすることじゃないからな。


おれは男の人に近づいていって話しかけた


男の人は近づかれたことにかなりびっくりした様子だった

「突然すみません、しばしお時間をいただいてもよろしいでしょうか?」


「あ、あぁ構わないが...」


ほぉ、これが紳士スキルの効果か。いつもの俺からは絶対に考えられないほど丁寧なふるまいだ...


「そうですか、ありがとうございます。私ライデル・オーウェンと申しますが、見ていただければわかる通り、初心者というものです、ここでの勝手がいろいろとわからず、そのことについてご教授願いたいのですがよろしいでしょうか?」


外この人は戸惑った様子だったが少し考えてこちらに応じてくれた


「そ、そうか。それなら教えてやっても構わんのだが、その気持ち悪いほど紳士的なふるまいはどうにかならんのか?」


ふーむそういわれてもこれスキルの影響だからどうにもならんのだが...


「申し訳ありませんがこればかりはどうしようもございません。私第一職業が紳士なものでして」


そう答えると周りがざわついた。周りの人が口々に言うもんだからなんて話してるかは分からなかった


「何?!紳士選んだのか?!なんともまあ酔狂な奴だな...まあ教えるって言ったから教えるが、ほんとに基本的な事だけでいいな?」


「ええ構いません」


まあ正直そこまで教えてもらえればあとは何とかなるだろうしな


「じゃあついてきてくれ。目立たないところのほうがいいだろう」


そういって男の人についていくと喫茶店のようなところに連れてこられた。


「俺は酒場がいいんだがな、あんたにゃそういうところ似合いそうにないからな」


なんと!この人結構いい人では?


「ご配慮ありがとうございます。それで早速ですが教えていただけますかな」


「そうだなそれじゃあまずメニューの出し方だが、口でメニューというか、こんな風に右手の指で空中を三回たたくような動作でメニューを呼び出せる」


なるほど、やってみるか


空中を指で三回たたいてみる


するとメニューが出てきた


「右上の×で画面は消せるからな。次にインベントリだが、指で上から下に空中をなぞるようにすると出てくる。装備画面は左から右になぞればいい」


「なるほどですな」


「後なんか教えることがあったかな...あ、そうだそれぞれの町には冒険者ギルドってのがあってな、基本そこでしかモンスターの素材が高く売れないから登録だけでもしておくといいぞ。ただあんたは職業的にパーティーは難しいかもしれないな。あと注意として街の外に出ると、プレイヤーにも攻撃可能になる。それを利用して、初心者を攻撃する輩がわんさかいる。いわゆる初心者狩りってやつだ。そういうやつは基本一人だし、レベル帯もそんなに高くないからまあ誰かといけば撃退できるだろう。それとそういうやつは大体裏職業であることが町の住民にばれてるから町に入れない。だから町に逃げればほとんどはどうにかなるな」


「裏職業とは何でしょう?」


「おっと、そうだった。裏職業ってのは一般的に悪い職業だな。泥棒だったり、山賊、盗賊、殺し屋、暗殺者。まあ初期職業ならこんなもんだろうな。ちなみにその職業でも、ちゃんとした行いをしていれば町で行動できるから職業だけで決めつけないことだな。真に悪い奴はギルドに指名手配書も貼ってあるから。それも見ておくといいだろう。まあだいたいは仲間ができなかったりモンスターが倒せなくて初心者相手に鼻高くしてる小物だけどな。まあ話としてはこんなところだな、ほかに気になることとかはあるか?」


「いえ、それだけお話しいただければ十分です。ありがとうございました。何かお礼をしておきたいのですが、何か私にできることはございますでしょうか?」


「いやいや、初心者にいろいろ教えるってのは先に入ってるやつの務めだ。お礼する労力は自分に使いな」


何この人普通にいいひとじゃねえか


「そうですか。わかりました」


「ああそうだ、フレンドでも登録しておかないか?正直あれだけ話しておいてなんだが、俺もゲーム的には初心者って枠なんだ。初めのうちはつながりを持っておくことにデメリットはないから、どうだ?」


「それではお願いしてもよろしいでしょうか?」


そういうと男の人はにかっと笑って手を出してきた。


「これからよろしくな。俺はトーヤだ!」


「ええこちらこそお願いします」


俺はその手を握り返した


「そんじゃあ俺はこれから外へ狩りに出るから、なんかあったら呼んでくれ。オーウェンはいったん冒険者ギルドに向かうといいと思うぞ。マップはメニューから出せるからそれを見ればどこにあるかはわかるはずだ」


マップあるのか。なるほどありがたい情報だ


「分かりました。それではまず冒険者ギルドへ伺ってみようと思います」


「おうそれじゃあな!」


そういってトーヤは大きく手を振って町の外へ向かっていった


「それでは町の観光でもしながら冒険者ギルドへ向かいましょうか」


俺はそんな独り言をつぶやいて足を進めるのであった

面白いと思っていただけましたら、評価のほどよろしくお願いします。

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