表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗殺紳士  作者: 銀の明星
本編
2/19

紳士

「さて...これはいったいどうしたもんか...」


俺の名前は南川みなみかわ 庄司しょうじ 今時にしてはかなり古臭い名前だが嫌いじゃない。まあそんなことは置いておこう


いまは親が買ってきた新型のメビウスという機械をどうするか悩んでいる


メビウスはリング状の機械で、首に着用して、人間の神経系を掌握し、電脳空間へ信号を送るために使用される。

もともとはゲーム会社がこぞって開発を進めていたものなのだが

安全性が確認、確立されてからは学校や会社が電脳空間の中に作られ、そこで授業を受けたり仕事をしたりするようになった。メビウスは学校や会社から支給されるため、自分で買う必要はない。その場合はもちろんアクセス先は限定されてはいる。

メビウスは基本自分で着用しないとどこにアクセスするかわからない

このメビウスは見た目からしても最新機種であることがわかる

しかし親はこれがどこにアクセスするものかは教えてくれなかった


「どこにアクセスするかわかったもんじゃないからなぁ...母さんたちは誕生日プレゼントとしてくれたわけだが...行先教えてくれないと怖くてアクセスできんぞ...父さんは―。。。うん男は度胸だ!なんて言い出しかねん。仕方ない、ここは一つ入ってみるか...」


メビウスを首に装着し、ベッドに横になる。


『メビウスシステムを起動します。神経信号正常。バイタル正常。神経信号を電脳空間へ転送します。5.4.3.2.1.0』


カウントダウンとともに視界が暗転し、感覚が失われていく...


感覚が戻ってきて、目を開けると、メビウスのアクセス先を選択するためのいつもの白い空間だった。


「えーと、アクセスできるポイントは...」


[メビウス交流広場]


[オンラインレンタルショップ]


[ネット]

...


「なんかおおむねいつも通りの様な気が...ん?なんだこれ」


[グライディオ]


「ゲーム...?だな。誕生日プレゼントってこれの事だったのか。ゲームなら隠さずに言ってくれりゃいいのに母さんたちときたら...まあいいや今日は休日だし少し遊んでみようかな。グライディオを選択してアクセス」


すると、一瞬のうちに周りの景色が変わり、グライディオのログインのための部屋まで来た。さすが最新機種だけあってラグがない


『ようこそグライディオへ。アカウントをお持ちであればログインへ、お持ちでなければ新規登録を選択なさってください』


「新規登録を選択」


『新規登録を確認しました。まずはメールアドレス、ID、パスワードを決定してください。IDの重複はできません』


「ふむ、これでいいかな」


『重複確認を行います...使用可能でしたのでこのIDで登録を行います。次に利用規約をお読みいただいた上でご同意いただけた場合のみゲームを開始できます』


目の前に利用規約の描かれたパネルが出てきた

注意して利用規約を読み進めていく。

なるほどなるほど 特に変わったことはなさそうだな

同意を押して登録を完了


『同意を確認しました。これより引き続きグライディオの諸設定を行います。キャラクター名、容姿、種族、ゲーム内での職業を決定してください。職業は第一職業と第二職業を選択できます。アカウントにつきキャラクターは2つまで保有でき、保有枠を拡張することで保有キャラクターを最大6まで拡張できます』


「なるほど、とりあえず気にせずキャラクターを作ればいいわけか。そうだな、容姿はかなり細かく決めれそうだし...それなら俺が昔あこがれてた古き時代の英国紳士とかどうだろうか?あれカッコいいんだよなぁよし、そうしよう」


んーおじいさん紳士もいいが若いのも捨てがたい...そうだなぁ、見た目は20代くらいの見た目にするか。


俺16だからだいぶ年齢詐称だけどまあいいでしょ。声はちょっと渋くしてーあとは、お!これ初期の服も選べるのか!それならなおさらタキシードにシルクハットだな!自由度高いって最高だ!


目も青くしておいたほうがいいかな?


それじゃあ次は職業だな。えーと、結構あるな。何にしようかな、結構盗賊とか泥棒とか悪めの職業もあるな。ん?非戦闘職とかあるのか、どれどれ?ふむふむ...紳士あるし!こりゃ第一職業紳士で決まりでしょ!

しかし紳士ってなんか特徴あるのか?


・紳士

紳士とは常に礼儀正しく品ある言動をとるもののことをさす。町の人に好かれる行動をすれば多くの信頼を獲得できるだろう

[概要]

攻撃的なスキルをほとんど覚えない非戦闘職。その代わり街の中で活躍するスキルをいくつも獲得できる

・初期スキル

 [紳士的振る舞い]

  どんなに悪い言動してもすべての行いが紳士の対応に変換される。害意のないプレイヤーを攻撃対象に指定できなくなる

 [紳士の着こなし]

  特定の服しか装備できなくなる

 [信頼]

  NPCの好感度獲得量が500%上昇する

 [杖の似合う人]

  杖、護身武器以外を装備できなくなる。杖の物理攻撃力が50%上昇する。杖での攻撃時、防御時に高確率で急所補正、防御補正がかかる。

 [身軽]

  攻撃回避補正(中)


「か、完全にネタ職だ。まあこんなの選ぶ人いないだろうし、面白そうだからいいかな。しかし困ったな第二職業は杖を扱う職業じゃないといけなくなったぞ...なんか杖で攻撃する職業は...」


・暗殺者

暗殺者は影に潜み対象を攻撃する。暗殺に派手な演出はいらない。ただ心臓を一突きできればいいのだ

[概要]

武器になるもののほとんどが護身武器に分類される。得意武器は仕込み杖。派手さはないが着実な攻撃と身の軽さで相手を翻弄しつつ追い込む。基本的に少数を相手するのに向いている職業。

・初期スキル

 [詐称]

  大きな悪事も小さな嘘から。ステータスなどを虚偽の情報で上書きできる。見破られることもある

 [陰に潜むもの]

  相手からの視認を阻害し発見される確率を減らす。補正強度(小)

 [見えぬ一撃]

  死角からの攻撃時、初撃のみ攻撃力が100%上昇それ以外の死角からの攻撃力が30%上昇する

 [血に染まる代償]

  暗殺者であることがばれるとNPCの好感度獲得量が50%減少する。物品購入時の金額が20%上昇。素材売却時の金額が20%減少

 [地味さこそ命]

  護身武器、仕込み武器の物理攻撃力が30%上昇、そのほかの武器の攻撃力30%減少

 [赤の快感]

  プレイヤー殺害時の経験値100%増加、モンスター討伐時の経験値獲得量20%減少


「うわーTHE悪じゃん。こんなの選ぶ人いるん?まあこれしか攻撃力をあげる手段がないからこれにするか。紳士のスキルで、人を攻撃できないから、まあそれで間違えて攻撃はないだろう。ていうかたぶんこのゲームPKありだな...いいのやら悪いのやら。悪がはびこってなきゃいいんだけど」


選択っと


「あとは名前ね。んー............ライデル・オーウェン...なんかぱっと出てきたからこれでいいかな。あ、種族忘れてた。まあ人間で不便はないでしょうっと」



『すべての設定を終えました。設定の最終確認を行ってください』


[ネーム] ライデル・オーウェン

[種族] 人間

[第一職業] 紳士

[第二職業] 暗殺者


「これでオーケー、確認っと」

 

『確認されました。それではただいまよりあなたはグライディオの一員です存分にこの世界を楽しんでください。ゲームへの転送を開始します』


さーてどんなゲームなのか楽しみだ




面白いと思っていただけましたら、評価のほどよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ