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狼とJKの恋物語  作者: クールホーク
3/4

せっかく付き合ったのに……!

私、平塚美優は……、

私のペットの、美青年と付き合う

ことになりました!



「ねぇ、つ、付き合ったことはいいものの、あ、あなたのフルネームってなんていうの? 」


そう。私は、せっかくこのペットと

付き合うことができたのに、

名前から始め、あまりこの人のことを知りませんでした。


「名前は、『斬城さんじょう 裕也ゆうや』っていうんだ!

で、血液型はABで……」


そう、裕也は、淡々と自己紹介を

続けた。

ん? 裕也って……、

ゆ、裕ちゃん!?


「うん!」

「!? (なんでこいつ、心の中読めるんだよ)」


「わかった……。こ、これからよろしくね!」

美優は、下を向きながら言った。


「う、うん。美優、なんでそんなに

タジタジなの? 」

「えっと……、は、恥ずかしいから……。それに、理解ができないし……」


美優は、男子はあまり好きではなく、

(幼馴染、裕也と克樹を除く)

もちろん、男子と付き合ったことなんて、一度もないわけだ。


「もしかして、付き合うの……、

初? 」

「えっ!!あ、う、うんっ……」

裕也は少し驚いた表情を見せた。


「あ、そっか!よかった!」

「へ? なにが? 」

「なんでもないよ? 」

裕也は、ふふっと笑って、

グルリと向こうを向いてしまった。


「じゃぁ、まずは、美優の行ってる

学校を教えて? 」

「え!? あ、うん……」


なんで裕ちゃんが……!?

なに? 同級生!?


「ん? 俺も、美優と同じ、

16歳なんだけどなぁ」


なんか、克樹のことでイジメられたけど、裕ちゃんがいると安心するな!


美優は口元を手で隠し、クスリと

笑った。



「オッはよー!」

「お、おははよう!」

美優は、変な挨拶で1日を迎えた。


「あ、あのさ、付き合ってるってことは、みんなに内緒にしてもらってもいい……? 」

「え? なんで? 」

「だって、その……裕ちゃんって、、、

カッコいいじゃん? 」

美優は、少し顔を赤くしながら

言った。


裕ちゃんも少し顔が赤くなっている。


「え!? そ、そうかな……」

「だから、内緒にしとかないと……」


美優は、克樹のことを思い出した。


「あー、そういうことネ」

「うん……」

「いいよ? 」

裕ちゃんは、ニコリと笑い、OKしてくれた。



「美優、おはよ……。ん?

この人誰? 」

「おはよう!可愛い子猫ちゃん❤️」


裕ちゃんはニコリと笑いかけた。

こういうところが裕ちゃんの悪いところだ。

これで麻妃が裕ちゃんに惚れたらどうすんの!


「はぁ? 変なこと言わないでください。気色悪い」


忘れてた。麻妃って、

克樹と私(仲のいい人)以外、

超!毒舌なんだった!


「な、な、な!」

裕也は絶望的な顔をした。


「で? この人誰? 」

麻妃はなにもなかったかのように

聞いた。


「えっと、裕ちゃん」

「あー。幼馴染か」

「そう!だから、仲良くしてあげてよ」

麻妃はかなり嫌そうな顔をした。

顔に嫌だと書いているかのように、

嫌がってるのが伝わる。

そして、理解が早いww


「まぁ、美優の頼みだし……。

さっきみたいにキモいことを

私にした時点で、

仲良くしないってことでもいい? 」

「う、うん」


ものすごーくキモいことしそう!


「おはー!ん? 裕也じゃん」

「お、克樹〜!俺さ〜、この学校に

来ることにしたから……」


ん? なんでそんなに、

「居て当たり前だなー」

みたいな雰囲気になってんの!?

私なんて、情報整理するのに、

2日もかかったってのに!?


「俺1-Bなんだけど……」

「え!? 奇遇!」


私たち3人も、1-Bだったのだ。


「おーまじ!ラッキー」

裕ちゃんは、本当に嬉しそうな顔で、

叫んでいた。


「えー、今日は転入生を紹介する。

さぁ、おいで」


いよいよ裕ちゃんが私たちの教室に

入って来る。

おそらく、大半の女生徒たちは、

キャーキャー言うだろう。


けど、その、彼女は、私だもんね!

あぁ。私は誰に言ってんだか。


「こんにちわ!

俺が転入生の、斬城裕也って

いうんだ!みんな、宜しくね〜」

「キャ、キャァーー!」


思った以上に、大きく、高い声で

私はとてもびっくりしてしまった。


「ねぇねぇ、なんて呼べばいい? 」

「かっこいいね、裕也くん!」

「なんでここ来たの? 」


あぁ、質問責めがすごい。

かわいそうに。


「ここのクラスに、美優って子いるでしょ? その子が好きだから、

来ちゃったんだ!」



ん?



嫌だ。この沈黙は。

私は、この沈黙には、嫌な思い出がある。だから、この沈黙になると、

本当に怖くなる。だから嫌だ。


あのバカ、なに言ってんの?


みんなの視線が、いや、

女生徒たちの目線が、

美優に集中している。


「え? あ、えっと……」


すごいタジタジになってしまう。


怖い。


恥ずかしい。


恐ろしい。


そんな私の思いも知らずに、

いっぱい裕ちゃんは喋っていく。


「あのね、俺、美優のことが好きすぎて、美優のペットになっちゃったんだ!今は、ついに美優と付き……」


ガタンッ!


席を立ち上がる音が、乱暴に教室内に

響きわたる。


今の音は、私ではない。

麻妃の方を見る。

座っているから、麻妃ではなさそうだ。

なら誰?

周りを見わたす。



克樹だ。



なんで? 克樹は関係ないよね。


「うるせぇよ。

転入生1人が来たぐらいで

キャーキャー。

裕也も裕也だ。

美優の気持ちぐらい考えろよ」


クラスが一斉に静まりかえった。


そして、15秒ほどたった。


「わ、悪かったな。

キレんなよ、克……」


「俺じゃねぇよ!美優に謝れ!」

克樹は、大きな声で怒鳴った。


「……。み、美優。悪かった。

美優の気持ち、全然わかってやれなくて」


初めて見た。

克樹って、いつも

チャラ~って感じなのに……


すごい怒ってくれた。


「は、はーい。授業始めっぞ〜」



「か、克樹、さっきはありがと」

「俺に惚れちゃった? 」


惚れるかバカww


「てかよー、マジで裕也、なんなの? 」

克樹は再び少し怖い顔で言った。


「いや、悪かった。

ちょっと調子に乗りすぎ……」


バチンッ!


「っ……。へ? 」


裕也の頬が、じんわり赤くなる。

裕也が、ゆっくりと頬を抑える。


なにが起きたのか、全くわかってない裕也。


唖然とした顔をする麻妃と克樹。


怒りに満ち溢れた顔をする美優。


「ほんっとに最低!

別れましょう!」


美優は半泣きで怒鳴った。

その声を聞いた他の女生徒たち。


「はぁ!? 別れるってどういうこと!? つ、付き合ってたの!?

い、意味わかんない!」


ワァッとうるさくなった。


「あっ……」

「……」


2人は、黙り込んだ。


しかし、そのあとは、特になにもなかった。かと思われた。



「やば〜い!自分で裕ちゃんに

言わないでって言ったのに……。

自分で言っちゃったよ!」


美優はちょっと悲しそうな顔をした。


「ま、俺が彼氏って、

すごいことだから、いいんじゃん?

どっしりと構えときゃ」


美優は顔を引きつらせた。

やっぱ裕ちゃんって……、無理。




「おはよー」

この声は……、裕ちゃん!?

じゃない……。

克樹か。


「おはちゃー」

「なんだ。麻妃か」


「なんだってなによー!」

麻妃は、ちょっと怒りながら

言った。


あれ? 裕ちゃんは?

休……み?

珍しい!



……。やっぱり来ない。

裕ちゃんは、私の後ろの席。

(隣は克樹)

だけど来てない。


はぁ。なんで来てくれないんだろう。

まぁ、どんなに悩んだって、

未来が変わるわけではないが……。



ふぅ。なんか今日静かだな。


美優は、トイレの個室に入り込み、

一息ついた。


ん? なんか聞こえる……。


「なんかさ、マジ美優って

ムカつくよね〜。

裕也くんに告白っぽいのされて、

さらに克樹くんにも

甘やかしてもらってさ!」

「だよねー。ムカつく」


わ、私の話!?

美優は、目を大きく見開いて、

さっさとトイレを出ようとした。


ガチャガチャッ


あれ?


ドアが開かない!?


ガチャガチャガチャッ!


うそ!やだ!マジで開かないじゃない!


「ふふふ!」


女生徒たちの不気味な笑い声が、

すごく大きく聞こえてくる。


冷や汗がたらりと滑り落ちる。


「ふん!あんたがでしゃばるのがいけないのよ? こうなるのは、

『アタリマエ』なのよ!」


『アタリマエ』!?

な!私なにもしてないのに!


「覚悟しなさい!」


バシャァ!


な、な、な!水!

トイレの個室のわずかの隙間から、

水が降ってきた。

今日は、蒸し暑い日だったのに、

あっという間に寒くなった!


「や、やめて!」

「は? なに言ってんの?

あんたが、うちらがムカつくようなことをしたのが悪いんじゃん。

なにがやめてだよ」


やだ!怖い!この恐怖!

あの恐怖が蘇る!




私は、なかなかクラスに馴染めない。


田舎の方の、もっと田舎の方から

東京の学校に転校してきた。


みんなオシャレで、

ノリもあんまりわかんない。

おしとやかな人ばっかりで、

全員がお嬢様みたいだった。


一緒に転校してきた克樹と麻妃。


克樹はカッコよくて、すぐにクラスに

馴染んだ。


麻妃は、可愛いし、地元の方でも

かなりオシャレな方で、

しかもクールだから、男子とも女子とも仲良くなってた。


私はというと……。


特になにも特徴のない、平凡以下な

人間だったため、みんなとも

あまり話せなかった。


中3の秋頃、

(私の行っている学校は

中高一貫校なので、中学受検をした

私は、そのまま今の高校1年生の生活をしているというわけだ)

ちょっとした話し合いをした。


討論会をした。


お題は、『マンガかアニメ、

どっちがいいか』というものだった。


ちょっとした遊びという感じで

やったので、みんな真剣に考えている様子ではなかった。


「私はマンガがいいと思います。

理由は、マンガだと、自分の好きな

早さで読めるし、アニメでは映らない、裏情報などを見ることもできることがあるからです」

とか、

「僕はアニメがいいと思います。

理由は2つあり、1つは、

音声が付いているから、

目と耳で物語を感じることができ、

面白さが増えるからです。

2つ目は……」

などという会話が続いた。


私はアニメ派なので、

私が意見を言った。


「私はアニメがいいです。

理由は……」

そう、私が理由を言いかけた時、

周りの女の子の中でも、

おそらくダントツで、すごい子

(すごい子というのは、

勉強もできるし、オシャレだし、

可愛いし、スポーツまでできちゃう、

完璧な子なので)

が、こう言った。


「田舎もんが、でしゃばんなよ」


すごい怖かった。


みんなの視線が一気に私に集まる。


みんなの目が、私を睨んでいるようにしか見えなくて、すごく怖かった。




それ以来、人前に出ることも、

みんなから見られることまでも

怖くなってしまった。


そしてこの状況。


本当に怖い。


どうすれば……いいの?

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