プロローグ
構想をまとめられたので出してみます。侵食者の方も遅れますが、やっていきます。
…………………怖かった…………………………
………ただ、ただ、怖かった………………
戦いたくなんてなかった。誰かを傷つけたくなんてなかった。なにより、こんなところで死にたくなんてなかった。
でも、守らないといけないって思ったんだ。
【 】
俺は何故此処にいるのだろう。何のためにこの世界に呼ばれたのだろう。
意味が解らない。何が起きてるのか。なんで俺だったのか。
わからないことは山ほどあったし、途方もしれないほどのぶつけどころのない怒りもあった。
だけど今、たったひとつだけわかることがあるとするのなら、
………俺はもう、きっと、誰のことも想えないのだろう
ふと、目が覚めた、瞼を擦る。………またあの頃の夢だ、うざったいにも程がある。
「…………クソ痛ぇ」大袈裟に首を回しながら起きる。どうにも寝違えたようだ、最近寝相が悪い気がする。体を伸ばし、そんなことを考えながらカーテンを開けると、これまたうざったい眩しさが目をさしてきた。
「今日も世界は眩しいな。」
のんびりと街並みを見つめて、そうぼやいた。
俺の名前は 黒廊 彰人 異世界に堕とされて早6年、
世界に絶望した、元日本人だ。