寵愛
エログロナンセンス注意!
そういうのがお好きな方はどうぞ……。
ある所に男が居た。彼の容姿は普通、収入も普通、比較的美人の妻を持ち、普通の生活をしていた。
――だが、そんな男も、ある時に大きく変わってしまう。娘の誕生である。いや、妻の死と言った方が正しいだろう。
妻は出産の際、出血多量によるショックで死亡してしまったのだ。
男は悲しみに暮れた。涙は既に枯れ果ててしまった為、ただの生ける屍状態となった。食事は採らず、糞尿は垂れ流し、正しく廃人とはこの事であろう。
だが、そんな中で男はふと名案を思い付いたのだ。目の前の愛娘。この子を己の望むがままに育てようと。
父が己の願望通りに育てる事は、精神的に父と娘を引っ付ける。だから、病や怪我などで遠くへ行ってしまう事は無いだろうと。
そして、男と娘の奇妙な生活が始まった。
男は娘を愛した、と言うと語弊があるかも知れない。男は己の愛を一方的に押し付けたのだ。
まず、娘の食事は原則男の老廃物。須らく、糞尿も含まれる。これだけでは水分不足に陥ってしまうので、水の摂取だけは許した。
そして、夜は必ず男に抱かれた。娘は幼少の頃から男の剛直を前でも後ろでも飲み込んだ(飲み込まされたと言うべきか)ので、穴は緩まってしまっていた。
また、男も娘の老廃物を食べた。爪を切れば滓を齧り、糞を採取してはそれを貪った。
私は娘と繋がっている。もう何処にも行かせない。
そんな想いが男に恍惚の表情を浮かべさせた。
教育面にも男の愛が溢れていた。
徹底して己を崇拝する事、己へ尽くす事だけを教育した。その為の知識、つまり料理の作り方やお酌、「夜の作法」についてを叩き込んだ。
若いって素晴らしいと男は痛感した。教えていった事を次々に吸収し、こなしていく娘の姿に感銘を受けたのだ。
それが益々男の愛を深めていく要因となった。
そんな生活が続き、十数年が経った。娘も、本来なら高校へ通っているであろう年頃となっていた。
出勤した父の為に家の隅々まで掃除をしていた時の事だ。娘はふと、窓から外を眺める。
「この外にはどんな世界が広がっているのかしら。お父上は危険と穢れしか存在しないと仰ってましたが……。」
だが、そう聞いていた割には外は至って平穏そうであった。
朝は小鳥が窓の桟に留まっては鳴き、昼は主婦達の楽しそうだが下卑た笑いが聞こえ、夜は静寂に包まれた中で綺麗な鈴の音が聞こえる時期もある(彼女は「鈴虫」というものを教わっていない)。
外にいる人々を眺める。お父上ではない人間がいる事に興味を示した。
その中でも一際少女の心を揺さ振ったのは一人の青年である。非常に整った顔立ちをしていた。所謂イケメンという奴である。
少女も、やはり生まれ持った「女」という性の遺伝子には逆らえない。暫くの間、彼女の掃除の手は止まっていた……。
その夜の事。いつも通り、彼女は父に奉仕差し上げていた。普段と少し違った、ややぎこちない動作に父が不審に思うのも無理は無い。
「お前……心が揺れている。何があった。言ってみろ。」
彼はこう言ったが、大方の事情は察していた。それを敢えて聞いたのは、やはり認めたくないという一心からか、それとも――?
彼女は答えた、ありのままを。青年に心が惹かれた様を。そして外の世界に興味を抱き、飛び出してみたいという事を。
男は、憤慨を通り越して歎き悲しんだ。自分の教育の何処が間違っていたと言うのか、何が娘を狂わせてしまったのか、と。
男は裸の娘を縛り上げ、涙を滝のように流しながら鞭を打った。振り下ろされる手に躊躇いは一切無く真っ直ぐ振り下ろされ、娘の肌に爪痕を残した。
翌朝、寝室の床には股間から白濁液を垂れ流しながら横たわっている少女がいた。外に出る事が無かった為に病的なまでに白い肌には赤い線が至る所に走っていた。その肌の白さ故に、赤は一層映えていた。
少女は思った。お父上、いや、あの人は私に何を求めているのか。私にどうして欲しいのか。私とは何なのか――。
生まれて初めての疑問だった。だが、一度染み付いた習慣とは溶接のようなもので、離れる事は無い。
彼女は「あの人」の為、息をするようにいつもの仕事に取り掛かった。
そして、その夜からご奉仕の仕事が消えた。
あれから1年が過ぎた。あの日以来、彼は少女に物事を強いる事は無くなっていた。
軟化した父の態度に彼女は疑問を抱かざるを得なかった。一体どんな風の吹き回しなのか、と。そんな事を考えていた日の夜。
彼は血まみれになって帰って来た。腕に赤ん坊を抱えて。
そして彼女に見向きする事も無く、赤ん坊に寵愛を注いでいた。
ああ、私は捨てられたのね。そう考えた少女は、ひっそりと家を出た。
――数ヶ月後、山の中で少女の腐乱死体が見つかった。
全身に暴行を受けており、その様は筆舌し難いものであった。
原作崩壊、毎期毎期変わる「嫁」……なんと軽薄な事でしょう。
原作への愛は無いのでしょうか。
愛する故に自分の望む姿に作り変えるのでしょうか?
それとも原作は「食い物」なのでしょうか?
普通に二次創作するのは良いと思います。
「原作にそんな設定ねーよ!」と突っ込みを入れたくなるような二次創作には辟易してしまいます。
批判コメ等頂けますと歓喜に振るえます。ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ