9 ちび&ババ行進曲
俺達を捕らえた小人達はグラスランナーに似ているが、
黒い肌に邪悪な笑み、触手を思わせる異常に長い指を持つ生き物だった。
「???? ??? ■×▽○◎? 」謎の言葉で話しかけてくる。
「「■○! ×☆☆! 」」ロー・アースとトート先生は即座に怒鳴り返した。
「古代魔導帝国の言語だ」マジか。この小人共、何百年生きているんだ?
「下水道の最深部の整備は彼らの仕事らしいぜ? 」楽しそうなロー・アース。
「そうですね。本当なら下水道の原理を教えてもらいたいのですが」……なんか問題あるのか?
「今日はご馳走の日らしい」
ロー・アースは楽しそうに笑った。そうかそうか。それはいいことだ。
「食材は私達侵入者だそうですが」ちょっとまてぇええええ!!!!!!!!!!!!
「ねぇねぇ。僕ら悪気はないんだよ? 」
ファルコが弁明するが、聖地を汚したと怒る黒い小人達は聞く耳を持たない。
冒険者である以上、まともに死ねるとは思わなかったが、
まさか下水道で糞にまみれてスープになって終わるとは思わなかった。
俺達の所持品を漁る小人達、俺の食材や調味料、魔法の薬品の類などは全て没収である。
「???? 」「? >><{}! 」ローやトート先生、小人達が何か話している。
「なんの話だよ? 」
「トート先生の藻で作った飯が美味いってさ」そりゃそりゃ結構なことで。
「砂糖や塩も沢山持ってて、嬉しいってさ」……おい。その砂糖は。
「!!! 」「♪♪♪♪♪♪♪♪!!! 」「(^^)(^^) 」……??
開放された俺達は、無事、地上に戻ることが出来た。
砂糖や塩を糞尿から精製する技術を得た小人達は態度を一変。
上機嫌で古代の浄水設備の解説をしてくれた上、トート先生の研究を全力で支援することを約束してくれた。
帰りに握手を求められたが、正直どうよ?これって!!??




