表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男装女神は14歳っ!?~夢を追う者達(ドリームチェイサーズ)冒険譚~  作者: 鴉野 兄貴
糞のような理想の為に

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/323

3 スラムでクソミソ

 確かに、この国ではスラム以外から伝染病が発生することもないし、

区画整理と言う名前の破壊活動を行った年は病気が流行らないことは知っているが、

よその国では効果がなく、単に愚策として知られている。

トートが言うには「上下水道のない他国では当然の結果」だそうだ。


 「雑草と生煮えの食い物は食うな。生活習慣を改善する。水は必ず布で濾して沸かせ。

必要以上に湿気のあるところに住むな。服と身体と部屋は清潔にしろ。糞壷はこまめに指定の場所に捨てに行け。

それらを怠って病気になった。魔法で治せという患者がきたら蹴れ」と兄貴も言ってたが。


 「チーア!!!!! 」

ロー・アースの叫び声。


 「ごめんよ! 」

と、あとから声が聴こえてくる。勿論上から。


 「水霊よ。我らを護りたまえ」間一髪。

「浄水」の術の応用だが、あらゆる毒や炎から身を護る薄い水の膜を作り出す術だ。

結果的に、俺達4人に降りかかった汚物は綺麗な水に化けた。だがソレが良くない。


 「妖精だ」「よそ者共だ」遠くからヒソヒソ声がする。

ボロボロの廃屋の窓は全て締め切られ、

近くを通る男達は危ない視線を投げかけ、ポケットの中から手を離さない。

あちこちからクロスボウで狙っている気配がする。知らないうちにスラムに入り込んでいたらしい。

彼らは区画整理などを行う役人やよそ者を嫌っている。


 「あ~」

汚物を当てられそうになったトートは「残念です」と呟いた。


 「あのう。うんちやおしっこを人にぶつけるほどあるのなら譲って欲しいのですが」

できればたくさん。と続けるトート。

ポケットにナイフを潜ませていた男達は石の様に固まっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ