エピローグ 本物の小悪魔(インプ)
「お前、女がいるのに。……実に仲がいいなぁ」
思いっきりロー・アースに嫌味をいってやる。
「何を言ってるの?」
そういってアキはニコリと笑ってロー・アースの背中に抱きつく。
「親友の無事を喜ばない人間はいないわ♪」……親友。ねぇ。
ロー・アースに胸と頬を擦り付けるアキを見ると何故かムカつく。
「アキ、離れろ。仕事に戻れ」
ロー・アースはそういうと、ジョッキのミルクを手に笑った。
アキはロー・アースからジョッキを受け取ると、俺に渡す。
「ねぇ。お礼言ってなかったよね」
いまさらか。
「恩知らずがお礼を言っても嬉しくない」
そういうと、アキはふくれてみせた。
「あらあら。ごあいさつ。そりゃ、私も悪かったけど」
貞操を守った恩人に赤の他人の借金をおしつけたりな。
「チーアって言ったっけ」「ああ」
「御友達に、なってくれる?」
そういってアキは天使のような微笑みを俺に見せた。
……一番の小悪魔は、
魔導士が化けた妖魔じゃなくて、目の前にいたらしい。
もし。郊外の小さな森に奇妙な形の宿があったら。
もし、君が叶わぬ願いを胸に秘めているなら。
迷わず、『俺たち』を指名してほしい。
きっと君の願いは。叶うから。
ただし、『余計なオマケ』については。自己責任でっ!
(Fin)
次回作は「糞のような理想の為に(改稿版)」です。
変な賢者、トート先生の理想は「臭い」ものだった。
「世界を救うため」『夢を追う者達』の冒険が始まる!
(嘘ではない。クソなだけである)
次作は書き溜めのある話なので、一日二回の予約投稿となります。
其の間に書き溜めしますのでご容赦くださいOrz




