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男装女神は14歳っ!?~夢を追う者達(ドリームチェイサーズ)冒険譚~  作者: 鴉野 兄貴
故郷に錦を 後編

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11 守護印

「こいつは酷い」

あたしの喉から声が漏れた。声が少し震えていたかもしれない。


 バドの癒しの力を受けて、なおこの状態。生きているほうがおかしい。

人間は極度の熱に晒されると皮膚の内部から焼けていく。それは炎から脱出してもしばらく身体を焼くのだ。


「魔法の加護も無く、貴様を助けるために突っ込んだのだ」バドが言う。なんてこった。

「情けないが、私は倒壊した家屋に押しつぶされるところだった」この男が助けてくれたとのこと。

「グローガンさん……」「ばかっ! グローガンさんが死ぬかっ! 」「でも、でもぅ!! 」


 逃げ出そうとする役人たちの首根っこを捕まえ、

「馬鹿野郎! 手前らが逃げてどうする! 」とグローガンは叫んだそうだ。

そして、獲物を手に、「家を全部ぶっ壊せ! そうすれば火は止まる! 」といって手下を鼓舞したそうだ。

そして駆けつけてきた『五竜亭』の冒険者達、役人全員、住民達と共に火を止めたらしい。

「もし、この男がいなかったら、この男の手下達が奮起しなければ、王都は火に包まれていただろう」とバド。


 「私が悪いの」

アンジェがしゅんとしている。

「あんたらが火つけたせいじゃないのっ!

チーアが死んだらお前らの金玉と内臓取り出して食わせてやる! って言っちゃったの」

おい。


そのアンジェに対して大した娘だよと部下の一人が言って笑い。

おい。俺の親友の肩。勝手に抱いてるんじゃネェ。


「てめえら! 後は任せた! 逃げんなよ!! 」

そういってグローガンは俺に続いたそうだ。なんて無謀なことを。


 キラリ。銀の輝きに戸惑う俺。

ん?? グローガンの手に何か握られているぞ。これは。


母さんの短剣??


 「見よう見まねで炎の守護印を彫っている」

ロー・アースが言う。効果は薄いが無いってワケではない。

つまり。炎で死ぬことはほとんどないわけで。


「ありがとう。母さん」

俺はグローガンに癒しの力を注いだ。コイツを殺すわけにはいかない。

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