表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男装女神は14歳っ!?~夢を追う者達(ドリームチェイサーズ)冒険譚~  作者: 鴉野 兄貴
影絵の美女に花束を

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

212/323

1 餓鬼は幽霊が好きらしい

 「やだっ!!?やだっ??!!幽霊なんてヤダッ!!!!!!!!!! 」

俺は請けないっ! そんな依頼は請けないっ!!!

お化けなんて嫌いだっ!!! お化け怖……いってわけではなぃ??! 本当だぞっ??!!!


 「「……」」

な、なんだよっ???! 二人してそのシラけた目はっ???!


 「何処にオバケがダメな神官がいるんだ」「ちいやぁ。春祭りは終わっているんだよ? 」

な、な、なんでお前ら大丈夫なんだよっ??! お化けだぞっ!

「大体、慈愛神殿の図書室に出ると有名だったお化けと友達じゃなかったか? お前」

アレはお化けとは微妙にちがうっ!!!


 「こほん」

いつの間にか俺たちのテーブルに勝手に座っている黒髪の娘。

俺の肌が総毛だったのは決して冬の寒さからではない。


 「あら。ご挨拶ですわね。ロー・アースさん」

「ひゃああああああっ??! でたっ??! 」マリアッ?!! マリアッ??!


 「まりあだ~♪ 」そういってじゃれるファルコの頭を撫でながら、

『慈愛神殿図書室のお化け』改め、マリア・ムーン(ブルク)はにこやかに微笑んだ。


 ちなみに、威厳の欠片も無い竜族の知り合いに言わせれば人でありながら竜族(夢幻竜)に属する。らしい。

この辺は秘密ってことになっているし、もし話して欲しいなら長くなるので後日にしてくれ(作者註:『胡蝶の文に約束を』参照)。


 「ふふふ。チーアさんって」な、なんだよ???!!

「お化け。ダメだったんですね」クスクスと笑い出すマリア。お、お前に言われたくないっ?!!


 「へぇ。チーアネェちゃん。お化けダメなんだ。チョットは可愛いとこあるじゃん! 」

足元で生意気な声がしたのでしばく。ファルコにそっくりだがこいつは一言も二言も多い。

「いってぇ。チーア姉ちゃん。マジ嫁の貰い手なくすぞ? アレなら俺が貰ってやってもいいけどさ」

「イーグル? お前、マジしばくぞ」俺が睨むとこの宿の息子のイーグルはあっかんべーをした。


 「まぁ、アレならロー・アースに貰ってもらえばいいじゃん? 」

「……」「……」俺達二人は無言でイーグルをにらんだ。

以前、この宿の連中に結婚させられかけた恨みは消えていない。


 「……チーアねぇちゃん。こっちこっち。俺、こっち」???

椅子の上に座っているファルコがクスクスと笑っている。???


「「だーまされた♪ だまされたっ! 」」二人は笑うと片方がテーブルから飛び降り、二人でハイタッチ。

「……」「……」


「「はいっ! 入れ替わりっ?!! 」」……。

クルクルッ! と二人で腕を組むと、二人は「「さて、どっちが本物!? 」」とおどける。

更にクルクルッ! と回ると脇から二人のファルコが飛び出し、総計4人に。


 「「「「これぞ、秘儀! 分身の術っ!! 」」」」

4人のファルコは腕を組み、テーブルの上でタップダンス。そのまま足を交互に蹴りだして踊る。


 調子に乗って4人とも竪琴、リュート、バグパイプ、笛を取り出し演奏まで披露。

突如始まった余興にやんややんやと拍手喝采する酒場の冒険者たち。飛び交うおひねり。

愉しそうに笑いながら拍手しているマリア。


 「……」「……」

にこやかな笑みを浮かべた俺達二人は、それぞれ二人ずつのファルコの襟首を掴み。

思いっきり、ゴッチンコ! と頭をぶつけ合わせた。


ファルコに変装していたファルコの両親。ミリオンとアップル、ファルコ。

そしてイーグルはたまらず伸びた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ