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第二夢 ダンビュライトは夢の輝き 前編 プロローグ

今回の依頼は『結婚の仲人??!!』


「はい。修理代金払えなかったら呪いかけるね♪」

「ふざけんなコラァ!!」

チーアが切れる。


伯爵家の跡取り息子、ワイズマンが壊した『五竜亭』の修理、およびテーブルや椅子の注文に、三人の駆け出し冒険者は銀山で栄えるドワーフの村・トロックに向かうか??!!


「もし、呪いをうちくだくことができたら、我が娘を嫁にやろう!」「……遠慮しておきます」

その村長の『娘』は美しいエルフの少女。「私は、お山に原因があると思うのです」


喧嘩したり、連携取れなかったり、意見がぶつかったりハチャメチャな三人は無事にドワーフの村を滅ぼそうとする『呪い』を打ち砕けるのか?!!!

「魔剣・霧雨があれば……呪いは防げる!?」「これは呪いでも病でもねぇ!毒だっ!!」

閉鎖された坑道の奥にあるという魔剣・霧雨を求め、

エルフの乙女の祈りを受けて三人は最初で最難度の仕事に挑む!

参考サイト。

http://toroku-museum.com/

九州は宮崎。かつて銀山として栄え、戦中は毒ガスを作るために使われていた土呂久鉱山事件を元にしています。

拙い文ですが、少しでも心に残れば幸いです。

ダンビュライトは夢の輝き


プロローグ


 「……なんじゃこれ」膨大な請求額に頭がおかしくなりそうなんだが。

「払ってね♪あ。利子はつけないでおくけど、払わない場合は呪いをかけるから」


 なんじゃそりゃああああああああ!!!

俺。チーア。狩人の子なんだが……。ちょっと変な事になってきたぞ。コレ。


  若干遡る。

森で変な娘に出会い、喉が渇いた俺は『五竜亭』なるヤクザ者が集まる店に水を分けてもらえないかと思って足を運んだ。


綺麗な森である。獲物の影をいくつかみたが、腹が痛くて痛くて集中できない。

先に水を貰うべきだろう。多少なら銀貨も持っている。


 「コレが。五竜亭?」

その建物は珍妙な形の二階建ての塔、立派な作りかけの木造のテラス。

外に張り出した別棟で構成されていた。


 「なんか。騒がしくネ?」

まぁヤクザ者の集まる店というのはそういうものだが。

親父がいないとかなりよくつまみ出されること多々だったが、

今の俺は狩人らしい服を着ているし、弓も持っている。まぁ入っても大丈夫だろう……。


 「……!!!」

騒がしいのではなく、女性の悲鳴であることに気がついた俺は扉を開け放った。

女性に迫る男、逃げ惑う女性。男は彼女の手首を掴み、押し倒そうとしている。

周囲の男どもは助けるどころか、逆にはやし立てていた。


 「冒険者って。最低だな」

俺は吐き捨てた。


 「??!」

「……ん?」はやし立てていた男達が一斉に俺を見る。


 「なんだ。ガキか」

禿頭の大男は女性の手を投げつけるように離した。呻く女性。


 「ガキじゃねぇ。チーアだッ!」

なんでこんなクソどもに自己紹介してやらねばならんのだ。


 「まぁ。ご立派だねぇ?勇者さん?」大男は俺をからかう。

「やかましいわっ!ハゲッ!」……腹に激痛がまた走る。

アレ。なにこれ??!!血??!!てか、これ、なんだっ?!


 戸惑っている俺の腹に衝撃が。

信じられないほど痛い。痛い。痛い。

「ほら、おねんねにははええぜ?」

彼らは俺の体中を殴りだす。


 腹、腹がいてぇ。どうなってるんだ。

両腕を押さえられ、無理やりしゃがまされる。ズボンのベルトが切られた。

目の前で女性を組み敷こうとする禿頭に必死で悪態をつく。


 そのとき、また扉が開いた。

華やかな青年とやる気のなさそうな青年。そして愛らしいグラスランナー。

俺達はそうやって出会った。運命の出逢いとか、そういうのは言いたくないが。

それでも、俺達二人にとって、その三人の出現は天佑であった。

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