表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
172/323

14 『夢』なら間に合っています

 光が少女を包む。

ロングヘアは短く、ドレスはぶかぶかの服とズボン、チェックのチョッキに。

サンダルは小さな皮のブーツに。右手には短剣。左手には黒い盾。


 「ファルコ・ミスリルか。良い名だ」「凛々しいわ」二人が微笑む。

「みすみるなの」勿論間違えているのはファルコのほうである。

「ろう。ちいや。悪いのやっつけるの! 」ファルコは叫んだ。


 俺は弓を取る。ローは剣を再び抜く。

瓦礫が寄り添い、黒い流れになり、やがて巨大な化け物になっていく。

「夢を叶えてやろう! お前らの夢を語れ!! 夢を! 夢を!!! 永遠の夢を!!! 」


 「お爺ちゃんとおばあちゃんに悪いことする悪いヤツ。死刑なの! 」

「子供達は返してもらうぜ! 」俺は叫ぶ。

「てめえの夢は最悪だ!! 」ローも叫ぶ。


 「貴様ら! 夢は最高だ! 夢こそ全てだ! 夢こそ万能だ! 我の夢の一部になれ! 」化け物は叫び襲い掛かってく


る。

「あいにくと『夢』なら間に合ってるのさ!! 」俺は叫ぶ。



 「「「俺達は!!!!!! 」」」

「「「『夢を追う者たちドリームチェイサーズ』だ!!!!!!! 」」」


 「関わると疫病神が憑くという噂のっ!!!!!!! 」

「「「 余 計 な こ と 言 う な ! ! ! ! ! 」」」


 三人で叫び返した。化け物まで知ってるってどういう事だ!?? 

俺達は必死で攻撃するが、まったく効いているそぶりがない。


 「この世界は我が夢だ!! 故に我は無敵!! 取り込まれろ! 」これは埒があかない。

「さあ。踏み潰してやる。ちびすけどもめ! 」化け物は脚を振り上げた。

残った足に俺達は必死で斬りつけ、弓を放つがまったく効いていない。


 「あのねのね」

ファルコが言う。この非常時に!!!


「この世界、君の夢だけど、僕、君に取り込まれた覚えないから。自分から入ったから」……???

「僕の夢でもあるのね。うん」


 そういうとファルコはぐんぐんでかくなる。

ヤツのブーツの先の高さが俺の頭を超えた。


……。


 さらにぐんぐんでかくなるファルコ。巨大な靴が天に届く。

黒い魔物が巨大な靴を見上げている。ものごっつくおかしな光景だ。


 「てぃ♪ 」ぶち。

邪悪な夢魔は滅んだ。


 「そんなん。ありか」

俺とロー・アースとイーグルから一様に乾いた声が漏れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ