第二話 強制連行
「どうしてこうなっかなぁ・・・・・。」
あー、俺です。
天希です。
・・・・・・。
草原なう(笑)
そして異形の・・・・でっかい猪だけど化け物と絶賛対峙中。
「ブルァッ!」
何この声。
猪っぽいっていわれればそうかもだけど。
あぁ、もう!
ここは第四位の能力を使うか・・・。
俺だってパチモンとはいえ立派な原子崩しだ。
「いくぜっ!」
出力と方向性を演算で決定して・・・。
「ハァァァッ!!」
・・・・・一閃ッ。
俺は力を爆発的に解放しながら手を薙ぎ払った。
その瞬間、猪もどきは上下に分断され、絶命した。
そのせいかな・・?
思いっきり体液(色的にも粘度的にも血)を浴びた。
そして今気付いたが・・・・・。
「地面ェ・・・・。」
草原の一部がごっそりと削られていた。
あぁ、うん。
どう考えても俺のせいなんだけどね。
「あぁ・・・・これからどうすっかなぁ・・・・。」
割とガチで・・・・。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
一方そのころ、そこからそう遠くないところにある王都の関所は大騒ぎになっていた。
守衛達はあわただしく走り回り、元凶について議論している。
「方角は北北東!直線距離にして4300キール!」
「何なんだあの光は!?」
多くの守衛達が騒ぎ立てる中、ある厳格な声の持ち主の一喝があった。
「落ち着かぬか!」
「守衛隊長!しかし!!」
「どういうわけかはわからぬ。現在、緊急会議中だ。」
緊急会議とは文字通り緊急に開かれる会議のことだ。
普段は、魔獣の急発生や他国の進攻などが確認された際に対策を練るために開かれている。
「おそらく、捜索隊が本日中に召集され、あの光の正体を捜査しに行くであろう。」
「そうですか・・・。」
「まぁ、危険度の高い魔獣だった場合、討伐隊が編成されるであろうな。」
「そうですね。」
あの閃光はどう考えても魔獣の成したものではないと思うが・・・と誰にも聞こえないような小さな声で守衛隊長は付け足す。
突然会議室の扉が開かれた。
「本日12:00より捜査隊を召集、同日15:00を以って、現地に捜査隊を派遣いたす。各員、召集に備えよ。」
その言葉にその場にいた者達は、一斉に散った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
俺は相変わらず草原の一角を彷徨っていた。
「どこだよここ・・・・。」
・・・・若干泣きそうになりながら。
そこに救い?の声が聞こえた。
『呼ばれてないけどじゃじゃじゃじゃーん。』
ただネタに走りたかっただけであるからして、あまり突っ込むのはやめてあげてほしい。
「神様?」
『おーいえー。』
おかしい。
こんなテンションじゃなかったはずだ。
「本当に?」
『テンションの違いのことなら、監視がなくなったからですよー。』
実は適当な神様だったらしい。
『あー、貴方に魔法の力あたえなかったのを怒られたので与えに来たんですー。』
「マジック?」
『・・・・。魔力を常人の数十万倍、魔法適正をすべて、体力的なものも・・・・。』
「スルーですかい・・・・。」
まあ、とんでもないことになるってことは分かったからおっけー。