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私は森の隠れ家に住むことにした。
先ほど町の話をしてくれたおばあさんに母様の力の痕跡があった。
母様は私が知らない力が使えたんだと思った。
私は亡くなってから使える力を知らないから。
この隠れ家は衣食住全て賄える環境だ。
私と母様しか知らない分からないように、他の人が認識できないようにと母様が力を使い作った場所。
元は母様と恋人のための隠れ家だった。
でも母様は私ともう1人しかこの隠れ家を知らない。
その人はもういないから母様と私だけの秘密の隠れ家だよと言っていた。
多分その恋人とは母様と最初に結婚した人だろうと私は推測している。
その人以外思いつかないもの。
私はその隠れ家で好きなことを過ごす日々を送った。
本を読み、庭の手入れをして、好きなものを食べて、寝たいときに寝て、力の使い方を極めた。
それから森のお友達も増えた。
私は500歳を超えたあたりから歳を数えるのをやめた。
ある日この森に迷い人がやってきた。
小さな子供が泣きながら家の周りをぐるぐる歩いている。
私以外に見えない家だからか、同じ場所をぐるぐるしていることに気づいていない。
私はその子供に無事に親元へ辿り着けるように力を使った。
ここ数100年でこんなことは無かったから、気まぐれだった。
これがあんなきっかけになるなるて、思っていなかった。