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カナトが居る場所に着いた。
アキト町の者と何か話している。
「カナトがここにいないってどこにいるんだ。」
「王のいるところに数刻前に連れて行かれたんだ。お前が事情のわかる者を連れてくると言うから、それまで待てないかと言ったのだが聞いてもらえなかった。もう手遅れだ。連れて行かれたら戻ってこられない。罪がなくても罰せられる…。」
「王は言い分も聞いてくれないのかよ。ちゃんと連れてこれたのに…。」
そんな話をしていた。
私はこの件に関わりがあるため、話に割り込んだ。
「どの方角にどれくらいの時間をかけて移動するか分かる?乗り物の詳細も分かるといいんだけど。」
そう言うと、町の取り締まりを任されているという先程アキトと話していた人が不審がりながら、詳細を教えてくれた。
「この話を聞いてどうするんだ?婆さん。今から追いつくことも何もできないぞ?」
「私には特別な力があるからね。先を急ぐから失礼するよ。」
言うが早いか、アキトの手を取りその場から2人の姿は無くなった。
まるでそこに元から居なかったかのように。




