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巡る世界  作者: 時世
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四十八話 おかえりなさい

四十八話完成しました。


遅くなってすいません。




バタンッ


「リタ、いますか!!」


夕食の後、私が部屋でくつろいでいると、ティアが来ました。


えっと・・・・・ドア壊れてます。

ティアも鍵持ってるんですから何も壊さなくたっていいでしょうに・・・・・。


「いますよ~~~ティアおかえり~~」


とは言ってみたものの、どうも戻ってきてくれた・・・・・という感じではないですね・・・・・。

なにやら怒ってるみたいです。


「リタ!!お見合いするって本当ですか!?」


ティアが睨んできます。


これはもしや・・・・・一時期噂になっていた『キレた』状態のティアでは?

クラスメートが怖がっていたわけです。

無意識なんでしょうが、すごい量の魔力が漏れ出してます。


「リタ!!答えてください!!」


おっと、今はそんなこと考えてる場合ではないですね。

えっと、お見合いですか?

誰が?私が?

はて?まったく記憶にないですね・・・・・。


「お見合いなんてしないですよ」


私の答えを聞くと、安心したのか、ティアは力が抜けたように『へなへな』と座り込みました。


「よかったです・・・・・」

「いったい急にどうしたんですか?」


座り込んでいるティアに聞いてみますが、まだ少し呆然としているのか、答えは返ってきません。

よほど焦っていたのでしょうね。

不謹慎かもしれませんが、うれしいです。


「リタがお見合いするってすごい噂になってるのよ」


その声に振り向くと、いつの間にか部屋にアンも来ていました。


噂ですか・・・・・。

『すごい』と言うからにはすでに結構広がってるのかな?


「マキちゃん、リリー、何か知ってる?」


ティアが壊したドアを直してるマキちゃん(なんかマキちゃんが魔法を使ったら扉が光って元に戻りました)とそれを不思議そうにみているリリーに聞いてみます。


「そういえば、食堂でそんな話を聞いた気がしますね。ありえないことなので放って置きましたけど」


ふむ、マキちゃんは知ってたみたいですね。

私はまったく気付きませんでした。


「お姉ちゃん、お父様が持ってきた水晶のことじゃないの?」


ん?そういえば、そんなものもありましたね。

どうでもいいことなのですっかり忘れていました。


「なるほど、アレが原因ですか・・・・・リリーは頭がいいですね」


私が頭をなでてあげると、リリーはうれしそうに笑いました。

かわいいですね。


「何ですか?その水晶って?」

「えっとですねぇ・・・・・」


私はお父さんとした約束のことをティアとリリーに話しました。




「はぁ、なるほどね。それであの噂が立ったと言うわけですか・・・・・」

「まぁ、そういうことです。それより、ティア、アン、そろそろ戻ってきてくれませんか?2人がいてくれないと寂しいです」


私の言葉にティアが反応します。


「リタ、私がいなくて寂しかったのですか?」

「当たり前です。ティアは私の恋人ですよ?恋人がいなくなったら寂しいに決まってるじゃないですか」


ティアの目に薄っすらと涙がにじみます。


「でも、リタにはマキがいるじゃないですか・・・・・それに妹さんも」

「それとこれとは話が別です。確かにマキちゃんもリリーもすごく好きですし大事です。でもティアの代わりにはならないですよ。マキちゃんもティアもリリーも、誰がいなくなっても寂しいです。誰かが誰かの代わりにはならないですからね」


その言葉を聴いて、ついにティアの目から涙が零れ落ちます。

私はティアをそっと抱きしめて上げます。


「ひっく・・・リ、リタぁ~~~、ご・・・ごめん・・・ひっ・・・さい・・・うぁぁぁぁぁ」

「ティア、何を誤ってるんですか?ティアは全然悪くないですよ。私が我が侭なだけです。こんな我が侭な私ですけど、これからも恋人でいてくれますか?」

「は・・・はい・・・ずっと・・・すっと・・・リタの恋人でいます。もう離しません。嫌と言っても・・・もう・・・離さないです」

「嫌なんて言うわけないじゃないですか、これからもずっと一緒ですよ」


私はティアの涙を指で拭ってあげ、唇に優しくキスをしました。




ティアは、しばらく私の腕の中で泣いていましたが、疲れたのか、『すーすー』とかわいい寝息を立てて眠ってしまいました。

私は、ティアをお姫様抱っこでベッドまで運び、布団をかけてあげると、オデコに軽くキスをしました。


本当にかわいい寝顔ですね。

ティアが帰ってきてくれてよかったです。

これからも皆で『いちゃいちゃ』しましょうね。






ティアをベッドに寝かせて戻ると、なにやらアンがすごく不機嫌そうにしていました。


はて?

どうしたのでしょうか?


「アン、そんな顔してどうしたのですか?」

「別にどうもしないですよ。それじゃ、私はアリスの所に戻ります」


アンはそう言うと、部屋を出て行こうとします。

私は慌ててアンの手を掴みます。


「待ってください。アンは戻って来てくれないのですか?」

「ティアが戻ったんだから私なんて居なくてもいいでしょ。ティアの変わりは居ないかもしれないけど、私の変わりはいるみたいですしね」


アンは私の手を振りほどこうとします。


「なに言ってるんですか!!アンの変わりも居る訳ないじゃないですか!!」


つい大声で叫んでしまいます。


「ふん、心にもないことを。私はさっきちゃんと聞いてたんですよ。『マキちゃんもティアもリリーも居なくなったら寂しいです』って言いましたよね?その中に私は入ってなかったです。つまり、私なんか居なくてもリタは寂しくないってことです!!」


アンが大声で怒鳴り返してきました。

けれど、良く見るとアンの目には涙が溜まっています。


アンをこのまま行かせたら絶対ダメです!!


私は、掴んでいる手を引っ張って、アンを強く抱きしめます。


「離しなさい!!もう私のことは放っておいてください!!」

「嫌です。放ってなんて置けません。アンだって私にはとっても大切なんです」

「嘘言わないで、ならなんであの時私の名前がなかったの!!大切ならあったはずでしょ!!」

「それは・・・アンがまだ私の恋人じゃないからです!!あの時は恋人の変わりは他の恋人ではダメって言う意味で言ったんです。決してアンが大切じゃないなんて思っていません!!それに、私はちゃんと言いましたよ『2人が居なくて寂しい』って、だから行かないでください。というか行かせません!!」


そこでやっとアンの抵抗がなくなりました。


「本当?本当に私もリタにとって必要な人ですか?」

「当たり前です」

「なら・・・・・証拠見せてよ・・・・・私がリタにとって大事な人だって言う証拠見せてよ!!」


アンが涙を流しながら訴えます。


「アンを私の恋人にします。それじゃダメですか?」

「ダメです。そんな口だけのなんて信じられません」

「・・・・・なら、これをあげます」


私は亜空間から1つの指輪を出すと、アンの指にはめてあげます。

その指輪には『大好きなアンへ リタより』と刻まれています。

これはマキちゃんにあげたのと同じ『幸福の指輪』です。


「リタ・・・・・これは?」

「アンが私の恋人になった後、最初の誕生日にあげようと思って作っていたものです。私はアンもいつかは恋人にするつもりでしたからね」


私は、アンの薬指に『幸福の指輪』を嵌めてあげます。


「アン、私の恋人になってくれますか?」

「はい・・・・・!!い、いいわ。私もリタの恋人になってあげる」


指輪に見とれていたアンはつい素直に返事をしてしまいます。

すぐに顔を赤くしていつもの口調に戻りましたけどね。


「これからもよろしくね」


私はそう言ってアンの唇にキスをしました。











さて、それから数時間、ティアが起きたところで私は『恋人会議』はします。


「え~~っと、そういうわけでアンもめでたく恋人に加わりました」


マキちゃんはあきらめたような顔をしています。

ティアは少し冷たい目で私を見ます。

リリーはまだよく分かっていないのか単純に喜んでいます。

アンはどこか少し申し訳なさそうにしています。


「まずは、ティアとリリーにはこれをあげます。本当は誕生日にでも渡そうと思っていたのですけどね。特別に今あげます」


私はそれぞれ『大好きなティアへ リタより』と刻まれた指輪と『大好きなリリーへ リタより』と刻まれた指輪を2人の薬指に嵌めてあげます。


「リタ、ありがとう」

「お姉ちゃん、ありがとぅ」


ちなみに、マキちゃんの指輪にも『大好きなマキちゃんへ リタより』と刻まれています。

私の指輪には『マキ ティア リリー アン』とそれぞれの名前が刻まれているだけですけどね。


「それで、ですね。これからについてなんですけど、私としては皆で仲良く恋人として『ラブラブ』したいと思っているのですが・・・・・『正直4人一緒はちょっと・・・』って思う人います?あ、念話でいいのでいたら言ってください」


しばらく待ってみますが、特に念話はきません。

とりあえず皆に確認してみます。


(マキちゃん、4人一緒でいい?私だけじゃなくてティアやリリーやアンとも『そういうこと』できます?)

(問題ないです。リタこそ私がティア達と『いちゃいちゃ』してるの見てしっとしないでくださいよ)

(ふふ、大丈夫です。見るのもそれはそれで楽しいですからね)

(・・・・・・・・・・・・)


マキちゃんは大丈夫みたいですね。

次はティアです。


(ティア、4人一緒で大丈夫ですか?リリーのこともそうですけどアンも加わりましたが2人とも『そういうこと』できますか?)

(正直言いますと、少し戸惑っています。でも、『そういうこと』をしているところを想像しても嫌ってゆう気持ちにはなりませんから大丈夫だと思います)

(なるほど・・・・・少し安心しました。でも、無理だと思ったらちゃんと言ってくださいね)

(はい)


ふむ、ティアも大丈夫みたいですね。

リリーは・・・・・分かってるのかな?


(リリー、リリーは4人一緒でも大丈夫?この前みたいに『そういうこと』をマキちゃんやティア、アンにされても大丈夫ですか?)

(ん~~~~良くわかんない。お姉ちゃんとマキお姉ちゃんがしてくれるのはすごく気持ちよかったけどティアお姉ちゃんとアンお姉ちゃんとはまだしたことないもん)

(それもそうですね。では、してみて、もし嫌だったら言ってくださいね)

(うん、わかったー)


リリーはとりあえず保留ですね。

最後はアンです。


(アン、知ってると思いますけど『皆で恋人になる』ということは私だけじゃなくてマキちゃんやティア、リリーとも『そういうこと』をするんですけど大丈夫ですか?)

(大丈夫です。ちゃんと覚悟できてますから)

(覚悟って・・・・・無理してないですか?)

(無理なんてしてません。嫌だったらはっきり『嫌』といいますから安心してください)

(わかりました。アンを信じます)


アンも大丈夫そうですね。

ふぅ、4人一緒でも大丈夫そうですね。


「反対意見はないみたいなのでこれからは4人皆で『いちゃいちゃ、ラブラブ』していきましょう」

「「「「はい!!」」」」

「とゆうわけで、ベッドに移動しましょう!!」









その後、私達は皆で楽しく過ごしました。

さすがに4人は少し疲れましたけど、こうゆう疲れなら大歓迎です。





ここまで読んでくれてありがとう。


思ったより早く戻ってきました。


誤字、脱字、感想などあったら書いてくれるとうれしいです。



次回は、ティアサイドでも書きましょうか・・・


え?対決はどうなったかって?

それよりティアのほうが大事です。

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