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巡る世界  作者: 時世
40/58

三十四話 戦う前に・・・・・

三十四話完成しました。


更新速度が少し遅くなってる気がします。

念話についての話を追加しました。

「今日はこの辺で野宿ですね」


私はそう言って野営の準備に入りました。



朝、学園を出た私達は強化魔法と風の補助魔法を使ってバカ貴族達を追いかけました。

それなりの速度で移動したつもりですがアリスはちゃんと私達についてきていました。


思ったとおりアリスはいつも手を抜いていたようですね・・・・・一日走ったというのにほとんど疲れた様子がないです。

学園でのアリスの成績から考えたら半日ほどで限界のはずですからね。




「私はこの辺りで野営の準備をしてますので、ティアとアリスは枯れ木を集めてきてくれますか?」


「はい」

「わかった」


私が頼むと、二人は頷いて枯れ木を集めに行きました。



さてっと、ついにこれの出番ですね。


私は亜空間から『テント』を取り出します。


これは天界で買ったもので、魔物除け効果、疲労回復効果、結界機能などが付いた高級品です。

中もかなり広く、10人まで寝ることが出来ます。



私が『テント』を設置し終わると、ティアとアリスが枯れ木などを集めて戻ってきました。


「なにこれ!?リタ何処からこんなの出したの!?」


「秘密です♪」


アリスが目を丸くして聞いてきたので、私はそう言って誤魔化します。


まさか、『天界で買って亜空間に入れてありました』なんて言えないですしね。



「リタ、食事はどうします?」


私とアリスが『テント』のことで話している間に、焚き火を起こし終えたティアが聞きます。


「あ、これを使ってください」


「はい」


私は亜空間から昨日買った食料を出してティアに渡します。

中にはまだまだ沢山あるので少し多めに出しました。



!?



「リタ、今それ何処から出したの!?」


私が亜空間から食料を出したのを見たアリスが驚いて聞いてきます。


「えっと・・・・・バッグから?」


私はそう言って小さめのかわいいバッグをアリスに見せます。


「嘘!!明らかにバッグの要領より今出した食料の方が多いですよね!?」

「気のせいでは?」


私はそう言ってとぼけます。


「いやいや、まだ食料そこにありますから、気のせいなわけないです」

「まぁまぁ、そんな細かいことは気にしないで、沢山食べれてラッキーくらいに思っておいてください」


私とアリスがそう話している間にもティアはテキパキと料理を進めます。

マキちゃんもそれを手伝って、野菜などを切ったりしています。



「ご飯出来たので食べましょう」


数十分後、食事の準備を整えたティアが言いました。


「さ、ご飯です。食べに行きましょ」

「うぅ~納得いかないけどご飯は食べます」


私がそういうと、アリスは納得しないながらもご飯を優先します。


私達がティアの所に行き、全員集まったところでご飯になります。

ご飯になると、アリスはもう食料を何処から出したのかなんて気にしていませんでした。

私達は楽しく雑談しながらあっという間にご飯を食べてしまいました。

アリスが私達の倍くらい食べていた気がするのは気のせいということにしておきましょう。


食事が終わると、私達は早めに寝ることにします。

魔除けと結界の機能があるので見張りはいらないので全員で一緒に寝ます。

ちなみに、私とティアが『いちゃいちゃ』していたら、アリスが怒って、「そういうことは外でやって!!」と言われました。


そうそう、私が『テント』や食料を出していた亜空間ですが、これは新しく作った物です。

何でかと言うと、前の亜空間に入れておいた食料はいつの間にか精霊王達に食べられていたからです。

精霊は特に食事なんてしなくてもいいんですが、私がそのことを聞いたら「あったから食べました」っと言う回答が来ました。

やっぱり精霊は自分勝手です。

しかも、全然悪気がないので怒ることもできませんでした。

まぁ、そんなことがあったので、新しい亜空間を作りました。



それから数日、私達はドラゴンが暴れていると言う町や村の近くに着きました。

真っ直ぐ向かったはずなのですが・・・・・バカ貴族達は見つかりませんでした。

いったい何処にいったんでしょう?

まぁ、考えていてもしょうがないので、私達はドラゴンについての情報を集めることにしました。


なんでも、ドラゴンが暴れだしたのは2週間くらい前のことで、すでに5つの村や町が壊滅しているそうです。

今までもアガト山のドラゴンは確認されていたのですが、暴れることはなかったそうです。

むしろ、魔物を食べてくれていたので、この辺りは比較的安全だったそうです。


むぅ、これは何かありそうですね・・・・・もう少し詳しく調べてみることにしましょう。




私達は宿を取り、さらに調査を進めること数日、マキちゃんがある情報を掴んできました。


なんでも、今から2週間くらい前に、この辺りに大商人が来たそうで、その商人が「『竜の卵』が手に入った」っと言っていたそうです。


『竜の卵』と言うのはその名のとおりドラゴンの卵で、とても美味しく、食べれば寿命が延びると言われています。

なので『竜の卵』は王国金貨1枚とかで取引されます。

しかし、卵を取られた親のドラゴンは、当たり前ですが怒ります。

しかも、怒った時のドラゴンはかなり強く、小国などだと滅んでしまいます。

なので、リーン王国を初め、多くの国々で『竜の卵』は取り扱いを禁止されています。


もし、マキちゃんの話が本当だとすると、大変なことになります。


(マキちゃん、その『竜の卵』を手に入れたと言う大商人を探してください。私達も探すことにします)


私は念話でマキちゃんにそう言うと、ティアとアリスを呼んでこのことを伝えます。


それを聞いたアリスは怖い顔になり、ティアは顔を青くしました。


「私はその大商人というのを探そうと思います。ティアとアリスも協力してください」


私がそういうと、2人とも静かに頷きました。



ワァァァァァァァ



私達が『竜の卵』を持っているという大商人を探しに宿を出ようとすると、外から歓声が聞こえてきました。

外を覗いてみると、豪華な馬車にが大量に町にやってきていました。


「これはいったい何の騒ぎですか?」

「なんでも、貴族様がドラゴンを退治しに来てくださったそうです。これで安心できます」


私が近くの人に聞くとそう答えが返ってきました。


ということは・・・・・あれがバカ貴族達なのでしょう。

いったいあの人達は何を考えているのでしょうか?

これからドラゴン退治をするというのに、煌びやかな馬車で、しかもメイドまで連れてきています。

もうね、なんていうか・・・・・呆れて言葉も出ません。

しかも、タイミングが最悪です。

私達はこれから『竜の卵』を手に入れたらしい大商人を探さなくてはいけません。


「ティア、大商人を探すのは私達でやりますので、このバカ貴族達を見張っていてくれますか?それで、もし無茶な行動に出たらすぐに知らせてください」


仕方がないので、私はティアにバカ貴族達の見張りを頼みます。


「わかりました。風魔法で知らせれば良いですか?」

「いえ、ティアなら私と念話が出来るはずですので、その方が確実です」


ティアが風魔法で声を届ければいいか聞いたので、私は念話の方がいいと答えました。


一般的に遠くの人に声を届ける時は風魔法が使われます。

けれど、風魔法だと、離れていると届くのに時間が掛かることがあります。

まぁ、言葉を風に乗せて届けるので、当たり前といえば当たり前なんですけどね。

その点、念話は違います。

念話は思いを『契約』などを通じて相手に直接送り届けることが出来ます。


「念話ですか?」


(そうです。私のことを強く思って心で話そうとすれば、『契約』しているティアなら出来るはずです。こんな風にね)


私は、ティアに念話で話しかけてみます。


(えっと・・・こんな感じでしょうか?リタ聞こえますか?)

(はい。聞こえますよ)


ティアが私の念話に念話で答えました。

これで連絡は大丈夫ですね。


「それでは、後のことはよろしくお願いしますね」

「わかりました」


私がそうティアに言うと、素直に頷いてくれました。


「では、アリス行きましょう」

「うん」


私とアリスはそう言って、大商人を探しに行きます。





それから2日、私達は『竜の卵』を手に入れたと言う大商人を見つけました。


少し前に、ドラゴンによって壊滅した村と町が8つに増えたと言う話も聞いたので、私達はすぐに大商人に接触しました。

ちなみに、バカ貴族達はこの2日町の歓迎を受けてドンチャン騒ぎをしているそうです。

少し殺気が沸きましたが、とりあえず今は気にしないでおきます。



「少しいいですか?」


私は大商人の馬車の前にでると、護衛の人に話しかけます。


「なんだ貴様は?」

「はい、実はこちらの商人の主に会いたいと思いまして」

「ふん、帰れ帰れ、主様はお前のような小娘に会う暇などないわ」


護衛はそう言って私達を追い払おうとします。


「大事な話があるんですよ」


私はそう言って護衛の人に王国金貨を数枚見せます。


「そ、それは・・・・・分かった主様を呼んでこよう」


王国金貨を見た護衛は、そう言って主を呼びに行きました。



「お前が俺様に会いたいと言うやつか?」


数分後、護衛の人は高級な服を着て、指にはすごく高そうな指輪を3つ付けたデブを連れてきました。


「そうです。実は、あなたが『竜の卵』を手に入れたと言う話を聞きまして、こちらに来たしだいです」

「なんのことかな?」


私がそういうと、デブはそう言って誤魔化そうとします。


「確かなスジから聞いた話なのですが・・・・・本当に持っていないのでしょうか?」


私はそう言って王国金貨数枚をチラつかせます。


「そういえば・・・・・そんなものも手に入れたかもしれないな」


それを見たデブはそう言って近くの護衛に『竜の卵』を持ってこさせます。


「お前が言っているのはこれのことかな?」


護衛が両手で抱えるほどの大きな卵を持ってくると、デブはそう言っていやらしい顔をします。


「そうです。これを探していました。やっぱりお持ちでしたんですね」


私は『竜の卵』を見て殺気立つアリスを抑えながらそういいました。


「お前、この国が『これ』の扱いを禁止しているのは知っているな?欲しいなら売ってやらんでもないがそれなりの金を出してもらうぞ?」


デブがそう言って、いっそう卑しい顔になります。


「禁止されているのを知っていたのですか?」

「当たり前だろう、これでも俺は世界有数の大商人だぞ?知らないわけがないだろう」


デブはそう言って自慢げに話します。


「それを聞いて安心しました」


私はそう言うと、アリスを見て頷きます。

それを見たアリスは、腰につけていた剣を抜くと、一瞬でデブの首をはねます。


「貴様ら、なんてことをしてくれる。無事に帰れると思うなよ!!」


護衛の人たちは何が起きたのか分からず、しばらく呆然としていましたが、気を取り直すとそう言って私達に攻撃してきます。


ザシュザシュザシュッ


ドーーンドーーンドーーーン


私とマキちゃんとアリスは、攻撃してきた人たちを問答無用で殺していきます。


戦闘は数分で終わりました。

勝てないと思って逃げていった護衛は放置します。


「『これ』は貰っていくよ」


私はまだ馬車にいたメイドと業者の人にそう言ってその場を離れます。










さぁ、バカ貴族が何かする前に早くこれをもって帰りましょう。


私とマキちゃんとアリスはティアがいる町に向かって急いで走り出しました。




ここまで読んでくれてありがとう。


出てきましたねドラゴン、卵ですけど。


誤字、脱字、感想など書いてくれるとうれしいです。


次回は戦闘になると思います。

上手く書けるかな?


え?期待させといて卵だけとは酷いって?

すいませんすいません

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