二十九話 問題発生?
二十九話完成です
また少し長くなりそうなので二話に分けます。
朝、目が覚めるとそこにはかわいい美少女が二人、私の両脇で寝ています。
私が二人にキスをすると、「んっ」といって二人が目を覚まします。
「「おはよう (ございます)、リタ」」
「マキちゃん、ティア、おはよう」
私達は、ティアに初めてを貰ってから、夜はいつも三人で寝ています。
部屋に初めから置いてあったベットでは小さかったので、新しいベットも購入しました。(古いベットは亜空間に入れてあります)
それも、天蓋つきのベットです。
誰にも遠慮する必要がなくなったので、部屋の中はいつも甘い空気が流れています。
学園では概ね平和に暮らしていましたが、後期に入って一つだけ問題が発生しました。
「ティア、今日は何通入ってました?」
「7通です。リタは?」
「私は3通です」
何の話かというと、私達の机の中に入っていた手紙の数です。
いわゆる、ラブレターというやつですね。
(ラブレターと言っても皮で出来ているやつで、結構な高級品の上、かなり嵩張ります)
「「はぁぁぁ」」
二人してため息を付きます。
学園が後期になってみれば、何故か私とティアの非公認ファンクラブなるものが設立されていたりしました。
そのせいかは分かりませんが、毎日ラブレターが机の中に入っているようになりました。
いい加減邪魔くさいです。
というか、ティアにちょっかいかける人が増えてきてムカつきます。
女子は女子で、私達に敵意をむき出しにしています。(クラスの女子とは、園外学習以降良好な関係を築いているので、敵意を出していませんでした)
「リタ、これどうにかなりませんか?」
ティアもいい加減迷惑なのか、私にそういいます。
「そうですね・・・・・いっそ、私達が付き合ってること言っちゃいますか?」
私はそういうと、ティアは少し頬を赤くします。
「やっぱり、恥ずかしい?」
「い、いえ・・・その・・・リタが言いたいなら私は言ってもいいですよ」
ティアは顔を赤くはしていても、どこかうれしそうでした。
そこで、私はティアを連れて教室の前に行きます。
「い、今から?こ、ここで言うの?」
「そうです、やっぱりやめます?」
「い、いえ、大丈夫です」
ティアはそう言って私の腕を掴みます。
「みんな、ちょっといいですか、聞いて欲しいことがあります!!」
私が少し大きめの声でそういうと、皆が私達に注目します。
「実は、私とティア付き合ってます。もうラブラブです!!」
私がそう言うと、教室が、シ~~ンと静まり返りました。
ちゅぅぅぅぅぅぅぅ
そこで、私はティアにキスをします。
それも、思いっきりディープなやつをです。
「・・・・・・・・・えええええええええええええええええええ!!?」
教室が大騒ぎになります。
女子は「きゃぁぁぁ」とかいって騒いでる人や、「怪しいと思ってたんだ」とか言っています。
男子には、「マジかよ」と言って膝を付いてる人が多数います。
「最近、ティアに色目を使う人が増えてきています。そこで、皆さんにはこのことを他のクラスの人にも伝えて欲しいです」
私はキスをし終わると、そう言ってティアを抱きしめます。
ティアはキスされるとは思っていなかったのか、真っ赤になっています。
「いい加減、私の我慢も限界なので、皆さん、よろしくお願いします」
私は笑顔でそう言った後、席に戻ります。
私とティアが席に着くと、「何時から付き合ってるの?」とか「もう、しちゃったの?」とか聞かれます。
みんな興味身心なのかキャイキャイ騒いでいます。
まぁ、流石に「ティアの初めては私が貰いました」といった時はみんな真っ赤になりましたけどね。
その騒ぎは、担任の教師が入ってくるまで続きました。
担任の教師が入ってきて、ホームルームになります。
ちなみに、担任は女性の教師に代わっています。
前の最低男は私が病院送りにした後、学園を辞めました。
「細かな連絡事項は以上です。最後に、皆さんに注意事項があります」
私は、話を適当に聞き流しながら、マキちゃんと念話で楽しくおしゃべりをしています。
「皆さんも知っている思いますが、『水精霊の森』焦土化事件ので続報があります」
私達は、担任のその言葉で念話でのおしゃべりを中止します。
『水精霊の森』と言うのは、『精霊の水』が採取できたためそう呼ばれていました。
「今、焦土と化した森跡で精霊達が暴れています。国が今調査をしていますが、大変危険ですので絶対に近づかないようにしてください。これでホームルームを終わります」
担任の教師はそう言って全員が聞いたのを確認すると、教室を出て行きました。
(マキちゃん、精霊達が暴れてるってどうしてか判ります?)
(う~~~ん、私にはちょっと分からないですね、アクアに聞いてみた方がいいと思います)
(そうですね、ちょっと聞いてみます)
(アクア、アクア、聞こえる?)
(聞こえますよ~~リタ様~~何か御用ですか~~)
(あのね、アクアの居た森で精霊が騒いでるみたいなんですけど、原因って分かります?)
(ん~~~ここからじゃちょっと無理ですね~~~行けばすぐに分かると思いますよ~~~)
(そうですか、ありがとうです)
(いえいえ~~、付いたら言ってください~~~それまで私は~~~寝てますから~~~)
(ということで、マキちゃん、もう一度あの森に行って見ましょう)
(わかりました)
私は念話でマキちゃんと相談し終わると、ティアにも事情を話しました。
私達は授業をサボり、まずは学生課に向かいます。
学生課のお姉さんにならもう少し詳しい話が聞けるはずです。
「あら、リタさん、ティアさん、こんにちわ」
「「お姉さんこんにちわ」」
学生課に入ると、お姉さんが挨拶してくれます。
学園が後期に入ってから、私とティアは良くお姉さんの頼みで問題のある依頼を解決していました。
今では、私がBランク、ティアがCランクになっています。
といっても、『精霊の水』を大量に渡したことで1ランクずつ上がっていたので、問題のある依頼を受けて上がったのは1ランクだけですけどね。
「今日も依頼ですか?」
「いえ、今日はちょっと聞きたいことがありまして」
「聞きたいこと?なんでしょう?」
「『水精霊の森』跡で精霊が暴れてるって聞いたんですけど、詳しいこと知りませんか?」
私がそう言うと、お姉さんは少し困った顔をします。
「本当は話しちゃダメなんですけど、他ならぬリタさんとティアさんの頼みですのでお話します。そのかわり、私が言ったってことは内緒ですよ?」
お姉さんは少し考えた後、私達になら言ってもいいと思ったのか、そう言って話してくれます。
「なんでも、リーン王国騎士団が森を調査し始めて数日過ぎた頃のことです。いきなり森の跡地だけの局地的大地震があったのが始まりです。初めは騎士団も偶然だと思ったそうですがその後も定期的に地震がおき、しかもそれが森の跡地だけで起きていることから、地震についての調査も同時に行うことになりました。しかし、その後すぐ、今度は地面から火が噴出したそうです。流石にこれでは手に負えないと、今度は宮廷魔術師も呼ばれて調査が始められたのですが、今度は竜巻まで起こり始めたそうです。今では地震の中炎を舞い上げた竜巻がいくつもあるそうで、近づくことが出来きないそうです。一応精霊が関係していると言うことは分かったそうですが、封鎖するのが精一杯だそうです。しかも、その範囲が徐々に増えてきていて、『精霊王を見た』と言う報告まであります。今王宮では緊急の対策会議が開かれているそうです」
お姉さんは最後に、「これ、本当に極秘扱いだから誰にも言わないでね」と言って話を閉めました。
何か、私が思ったより大変なことになってるみたいですね。
まぁ、十中八九原因は私なんでしょうが・・・・・。
「ちなみに、お姉さん、それに関する依頼ってあります?」
私は内心あったら面白いな程度の気持ちで聞きました。
「ありますけど・・・・・もしかしてあなた達行く気ですか?」
お姉さんが心配そうに聞きます。
「あるんですか!?」
聞いておいてなんですけど、私は驚いてそういいました。
「ええ」
ランクS 水精霊の森跡地で起きている事件の解決 期間は国が対策を決めるまで 報酬は王国金貨10枚
お姉さんはそう言って依頼書を見せてくれました。
ん?ランクS?はて、そんなランクありましたっけ?
「あの、ランクSってなんですか?」
私はお姉さんに聞いてみます。
「あぁ、普通は知らないわね。ランクSって言うのは一応依頼として出しておくけど、まず実行が不可能で解決できない依頼につけられるランクなの。それと、今まで一度も成功例がない上、命の保障もないです。というか、受けた時点で自殺扱いにされます。失敗は死につながるのでペナルティは設けられていませんけどね。ちなみに、ランクSのSは『死』を意味しています」
・・・・・・・・・・・・
なんていうか、すごい依頼ですね。
しかも、Sって『スーパー』とか『スペシャル』じゃなくて『死』って・・・・・そんな依頼作らないでいいんじゃないでしょうか?
まぁ、色々とあるんでしょうけどね。
「お姉さん、その依頼受けてもいいですか?」
「自殺する気!?」
私がそういうと、お姉さんが大声でいいます。
「いえ、一応解決できそうなあてがあるので受けようかなと思いまして」
私がそういうと、お姉さんは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をします。
「これは内緒なんですけど、私、『精霊と契約』してるんです。なので、もしかしたら解決できるかもしれません」
というか、精霊どころか精霊王と契約してるので、まず精霊関係なら間違いなく解決できます。
「なるほど・・・そういうことなら・・・・・でも、危ないと思ったらすぐに逃げてくださいね。約束ですよ」
そういって、お姉さんは依頼登録をしてくれました。
「絶対に無事帰ってきてくださいね」
私とティアが学生課を出る時、お姉さんが心配して声をかけてくれます。
「「はい」」
私とティアは元気良く、そう返事しました。
心配してくれるのはうれしいですね。
こうして、私達3人は『水精霊の森』跡地に向かいました。
ここまで読んでくれてありがとう。
この話は、ネタがなくて思いつきで書きました。
さてさて、どうなることやら・・・・・
誤字、脱字、感想などあったら書いてくれるとうれしいです。
次回は、この続きです。
え?当たり前なこと言うなって?
すいませんすいません