二十八話(裏) 二人の気持ち
二十八話(裏)完成しました。
今回はティア目線でした。
今日は学園の後期の始業式です。
しかし、私には一つ心配なことがあります。
それは、リタさんとマキさんの様子が最近少しおかしいことです。
表面的には変わらないように見えるのですが、どこか、こう、違和感があります。
普通のなら気付かないでしょうけど、私はいつもリタさんを見ているのでわかりました。
始業式は校長の長い話と、ホームルームだけでした。
流石の私も、校長の長話はきつかったです。
リタさんは校長の話が始まったらすぐに寝てしまいました。
しかも、起こしに来た教師を睨みつけて追い返していました。
その姿がカッコイイと思った私はおかしいのでしょうか?
その後、教室で皆さんに挨拶して、リタさんと一緒に学生課にいきました。
なんでも、これからもお世話になるでしょうから挨拶をするのは礼儀だそうです。
さすがリタさんですね。
惚れ直します。
私達が学生課のお姉さんに挨拶し終わると、お願いしたい依頼があると言われました。
依頼内容はランクBの『精霊の水』を持ってくるというものでした。
お姉さんが言うには、普通はこんなにランクの高い依頼ではないそうですが、なんでも最近、このあたりで『精霊の水』が主に採取される森がいきなり焦土になっていしまったそうで、数が不足しているそうです。
しかも、かなり緊急なのか、この依頼にはペナルティや期間がありませんでした。
そういえば、最近私もそんな光景を見たことがありますね。
そう思って、リタさんの方を見ると顔が引きつっていました。
「わ、わかりました。この依頼受けます。ぜひやらせてください!!」
リタさんがそう言って、依頼を受けます。
どうやら、私の考えはあっていたようです。
お姉さんは少し不思議がっていましたけど、依頼の手続きをしてくれました。
はぁぁぁぁぁ
学生課をでると、リタさんがため息をついて、人気のないところに行きます。
ため息をつくのは分かるとして、どうして人気のないところに行くのでしょうか?
その疑問はすぐに解決しました。
リタさんはそこで、亜空間を空けてアクアさんに相談しました。
さすがリタさんです。
精霊王のアクアさんならいい方法を知ってるでしょうね。
アクアさんに相談したら、この依頼はすぐに解決しました。
なんでも、アクアが住んで居るところの水が『精霊の水』と呼ばれているそうです。
しかも、綺麗な水さえがあれば、いくらでも『精霊の水』を作ることが出来るそうです。
それを聞いたリタが、なにやらたくらむような顔をします。
「リタさん、なにかたくらんでます?」
「ソンナコトナイデスヨ」
私が聞くと、リタさんがそういいました。
絶対何かたくらんでますね。
けれど、何かをたくらんでいる顔のリタさんもカッコイイです。
こんなこと思うのは私だけでしょうけど・・・・・。
リタさんのたくらみはすぐに分かりました。
なぜなら、学園の飲み水で『精霊の水』を大量に作り始めたからです。
途中、リタさんが水を大量に汲んでいる所を見つけた教師が注意しに来ましたが、、「うるさいです。消えてください」といって追い返していました。
リタさんカッコよすぎです。
そんなにカッコイイと私が倒れますよ?
そのあと、50タルほど『精霊の水』を手に入れたリタさんは学生課のお姉さんにそれを持っていきました。
お姉さんはそれを見て驚きましたが、ちゃんと『精霊の水』の量を測って、報酬として金貨50枚をリタさんに渡していました。
お姉さんの顔が引きつっていたのはしょうがないですね。
学生課をでると、リタさんが私に金貨を半分くれました。
なんでも「たいして苦労しませんでしたからね」だそうです。
リタさん優しいです。
一生付いていきます。
「さてっと、ではお買い物に行きますかね」
私に金貨を渡したリタさんがそういいます。
「リタ、待って」
私が同意しようとしたら、マキさんがそういいました。
「少し、ティアとお話したいです」
・・・・・・・・・?
マキさんが私に話したいことってなんでしょう?
「わかりました。ティア、マキちゃんの話聞いてあげてくれる?」
リタさんも何か思い当たることがあったみたいですぐにそれを了承します。
「はぁ・・・・・いいですよ?」
「うん、私はお買い物行って来るから、ゆっくり話してね」
私がそう答えると、リタさんは一人で買い物に出かけてしまいました。
リタさんが買い物に行ってしまった後、「ここではなんなので寮の部屋に行きましょう」っとマキさんがいうので、私とマキさんは量の部屋に戻ります。
「単刀直入に聞きます、ティアはリタのことが好きですね」
部屋に入ると、マキさんはいきなりそういいます。
「え?え?・・・・・そ・・・・・そんなことは・・・・・」
私は混乱します。
マキさんにそんなこと言われるとは思ってもいませんでした。
「誤魔化さないでください。私は真剣に聞いてます」
「そ・・・・・それは・・・・・」
なんていえばいいんでしょうか?
たしかに私はリタさんのことが好きです。
けど、リタさんはマキさんと付き合っています。
私が好きなんていったらリタさんが困ってしまいます。
「はっきり言ってください。ティアがリタを好きでも私は怒りません」
マキさんがさらにそういいます。
怒らないって・・・・・すでにマキさんの顔が怖いです。
それに、実は私、リタが好きと言う事は誰にも言うつもりはありませんでした。
なぜなら、私はリタさんが好きです。けれど、マキさんのことも嫌いではないからです。
二人が幸せなら、私はそれで良いと思っています。
「私は・・・・・リタさんを好きではないですよ。もちろん、嫌いではないですけど」
だから私は、笑顔でマキさんにそういいました。
パシンッッッ
マキさんに顔を叩かれました。
「そんな泣きそうな顔で言われて、信じられると思いますか?」
マキさんがそういって怒鳴ります。
あれ?私、泣きそうな顔してますか?
おかしいな?笑顔で言ったつもりなのに・・・・・
「そ・・・そんなこと言ったって、しょうがないじゃないですか!!マキさんはリタさんと付き合ってるんでしょ!!それなのに私が好きなんていったらリタさんが困ってしまいます!!それなら私は黙っていた方がいいじゃないですか!!言ったってどうせ私は振られるんです!!マキさんはそんな私を見て笑うつもりですか!!」
私は泣きながら大声でそういいます。
「そんなの言って見なければ分からないでしょ!!」
マキさんも大声で私にそういいます。
言ってみなければわからない?
言わなくたって分かってるじゃないですか、リタさんはマキさんと付き合ってるんですよ。
「なんでそんなこと言うんですか!!マキさん酷いです!!自分がリタさんと付き合ってるからって、私が振られれば言いと思ってるんですか!!」
私は大声で言い返します。
「そんなことない!!私はただ、ティアにはっきりして欲しいだけです」
マキさんも負けずに言い返します。
「はっきりして欲しいだけ?マキさん自分が何言ってるかわかってます?もし私がリタさんに好きだといってOKもらえたら今度はマキさんが別れる事になるんですよ?どうせ私が振られるんでしょうけどね」
私は脾肉交じりにそう言います。
「いいわよ、リタがティアを選ぶなら私はちゃんと身を引きます。これならどう?これでもまだティアは自分の気持ちを隠すつもり?」
・・・・・・・・・・・・・!!
私は驚いて声も出ませんでした。
マキさんが身を引く?
本気で言ってるんですか?
私はマキさんの顔を見ます。
マキさんはすごく真剣な顔をしていました。
「・・・・・ダメです・・・・・そんなことしたらダメです!!」
私はついそう言ってしまいます。
「私はリタさんが好きです。でもマキさんのことだって好きなんです。その二人が別れるなんて絶対にダメです。そうなるくらいなら私は一生告白しないままでいいです」
やっと分かりました。
私は、ただマキさんに遠慮して告白できなかったのではないんですね。
私はリタさんどころか、マキさんも好きになっていたんですね。
私って最低です。
こんな私を好きになってくれる人なんているわけないじゃないですね。
あはははは
私は思わず笑ってしまいます。
「ティア?」
それを見てマキさんが不思議そうな顔をしています。
「マキさん、私気が付いちゃいました」
・・・・・・・・・・・・?
「私、マキさんのことも好きです」
・・・・・・・・・・・・!?
マキさんが驚いた顔をします。
「あ、別にリタさんよりもマキさんが好きなわけじゃないですよ?二人とも好きになっていたんです。どうです?軽蔑しましたか?」
私は自称気味にそういいます。
・・・・・・・・・・・・・
マキさんが困った顔をします。
当然ですね。
こんなこと言われたら誰でも困ります。
「・・・・・・わかりました」
突然マキさんがそういいました。
・・・・・・・・・・・・・・?
ないがわかったんでしょう?
「もしティアがリタに振られたら私が付き合ってあげます」
・・・・・マキさんは何を言っているのでしょうか?
付き合う?誰と?私と?
「だからちゃんとリタに告白してください」
私は混乱します。
「ちょ・・・・・ちょっと、どういうことですか?」
「そのままの意味です。ティアが振られたら私がティアと付き合ってあげます」
「本気で言ってる?それはリタさんと私に二股するってことですよ?」
「えぇ、本気です。二股?どんとこいです。だからティア、リタに告白してください」
私はもう、何が何やらわからず呆然としてしまいます。
「わ・・・・・わかりました。マキさんがそこまで言うなら告白します」
そして、私は気が付いたらそう言っていました。
「ただいま」
それからしばらくして、リタさんがそう言いながら帰ってきました。
「リタさん、お話があります」
私がそういうと、リタさんは黙って頷いてくれました。
「リタさん、私はあなたが好きです。あなたがマキさんと付き合っているのも知ってます。それでも私はあなたが好きです。付き合ってとまでは言いません、せめて私の前でマキさんと『いちゃいちゃ』しないでください。それを見るのはすごく辛いです。これが私の正直な気持ちです」
私は涙が出るのを堪えながらそういいます。
言ってしまいました。
これでもう後には引けません。
私はリタの答えを恐る恐る待ちます。
「ティア、私もあなたが好きですよ」
初め、何を言われたのか分かりませんでした。
私を好き?リタさんが?
「で、でも、リタさんにはマキさんが・・・・・」
私はついそういってしまいます。
「そうですね、私はマキちゃんと付き合っています。けれど、ティアのことも好きです。もちろんマキちゃんのことも好きです。私が出す結論はこうです。私達三人で恋人になりましょう」
私は呆然としてしまいます。
「ティアはマキちゃんが嫌いですか?」
私は首を横に振ります。
「よかったです。私もティアと付き合いたいと思います。けれど、それはマキちゃんと一緒にと言うのが絶対条件です。もしそれがダメなら・・・・・ごめんなさい、ティアとは付き合えないです。どうしますか?」
リタさんは私もマキさんも両方好き?
三人で付き合う?
もし、そうなれたら・・・・・すごくすばらしいことじゃないですか!!
「私が無茶なことを言っているのは分かっています。だから、今すぐ結論を出さなくてもいいです。ゆっくり考えてください。私はティアの気持ちが決まるまで待っているつもりです。それと、このことはもうマキちゃんには話してあります。」
え?マキさんには話してある?
ということは・・・・・マキさんは初めからこのことを知ってたのでしょうか?
私がマキさんを見ると、目をそらされました。
「・・・・・・・付き合います。・・・・・待ってくれなくても大丈夫です。私はリタさんと付き合いたいです。私は絶対にリタさんとは付き合えないと思っていました。けれど、リタさんは私と付き合ってもいいって言ってくれました。それなら私は付き合いたいです」
私は笑顔でリタにそう答えます。
迷う必要なんて何処にもないです。
「わかりました。ティア、私と付き合いましょう」
リタさんはそう言って私に優しく口付けをしてくれました。
「はい、ありがとうございます」
私は顔を赤くしながらそういいます。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、もういいです、こうなったらもういいです。三人で今まで以上にラブラブになってやります」
そういってマキさんは私とリタさんにキスをします。
「はい、マキさんもこれからよろしくお願いします」
私はマキさんのキスにそういって答えます。
「もちろんです。それと、恋人になるんですから『さん』ははずしてください」
そうですね。
恋人なのに『さん』付けで呼ぶのはおかしいですね。
「は・・・はい・・・・・マ・・・・・マキ」
なにか、少し照れくさいです。
「マキちゃんだけずるいな、私もリタって呼んで欲しいです」
リタさん・・・・・リタも私にそういいます。
「リ・・・リタ」
「はい、ティア♪」
私達はしばらく名前を呼んだりして楽しく過ごしました。
その夜
「本当にいいの?」
リタが私にそう聞きました。
「はい、私の初めてはリタとマキにあげます。そのかわり、優しくしてください」
「もちろん、やさしくするよ」
マキがそういいます。
私とリタとマキは三人同じベットに寝ています。
ちゅっちゅっ
リタとマキが私にやさしくキスをしてくれます。
「ん・・・んっ・・・」
そして、私の息が少し荒くなってきた頃、リタとマキは私の服を脱がせ始めました。
「少し恥ずかしいです」
私の顔が真っ赤になります。
「大丈夫です。私達に任せてください」
「そうです。初めてでも気持ちよくさせてあげますからね」
リタとマキはそう言って私を優しく包んでくれました。
「あ・・・・・あっ・・・・・よろし・・・・・く・・・・・んっ・・・・・おねが・・・・いしま・・・・・あっ・・・・・す・・・・・」
その日、私はリタとマキに初めてを捧げました。
うわさで、痛いと聞いていたのですが、私はとても気持ちよかったです。
は・・・・・恥ずかしいです。
ここまで読んでくれてありがとう。
ティア目線での話はどうでしたか?
上手くかけていたでしょうか?
誤字、脱字、感想など書いてくれるとうれしいです。
次回は・・・・・何も考えてないです。
どうしましょう・・・・・
え?ふざけるなって?
すいませんすいません。
ネタよ降り注げ!!
あ、ごめんなさい、物を投げないでください。