二十八話 入学式・・・・・はおまけ?
二十八話完成しました。
ついにティアとの関係が・・・・・
マキちゃんとティアのことを話し合ってから数日、表向きは今までと変わらないように見えるけど、念話で話す回数がとても少なくなっていた。
夜も一緒に寝ているけど、どこかぎこちないです。
そして、今日はとうとう学園の始業式です。
「マキちゃん、行って来ます。ちゅっ」
私は今までのようにマキちゃんにキスをしてから部屋を出ます。
しかし、いつもと違って、マキちゃんは顔を赤くもしなければ、笑顔にもなりませんでした。
自分で招いた事とはいえ、これは結構辛いです。
まぁ、辛いからと言って、マキちゃんと手放すつもりはさらさらないですけどね。
始業式では相変わらず校長が長い話をします。
いつもだったらマキちゃんと話しでもしながら適当に過ごすのですが、今日は寝ました。
途中、教師が来て、私を注意しましたが、機嫌が悪かったので、殺気を出して睨みつけてやったらすごすご離れていきました。
冷静になって考えれば、少しかわいそうなことをしたかもしれません。
「リタ、ティア、久しぶり~」
退屈な始業式が終わって教室に戻ると、アリスが声をかけてきます。
「「アリス(さん)、お久しぶりです」」
私とティアは声を揃えてアリスに挨拶します。
私とティアの声がそろったのを聞いて、マキちゃんがピクっと震えます。
それに気付いた私は、マキちゃんの手をそっと握ってあげました。
授業 (ホームルームだけでしたけど)が終わると、私とティアは学生課のお姉さんに挨拶をしにいきます。
「お姉さん、お久しぶりです。後期もよろしくお願いしますね」
「あら、リタさんにティアノートさんお久しぶり、こちらこそよろしくお願いね」
私が挨拶をすると、お姉さんも挨拶してくれました。
「ちょうど良かったわ、リタさんとティアノートさん、お願いしたい依頼があるんですけど、いいかしら?」
挨拶が終わると、お姉さんがそういいます。
「どんな依頼ですか?」
私はお姉さんに聞きます。
すると、お姉さんが依頼書を見せてくれます。
ランクB 『精霊の水』を持ってくる 期間は出来るだけ早めに 報酬は一瓶に付き銀貨一枚
「『精霊の水』と言うのはその名のとおり精霊の加護がある水のことで、『精霊の水』にはすごくいい回復効果があるの。普段ならランクDの依頼なんですけど先日、『精霊の水』が取れる泉がこの間、いきなり森ごと焦土になってしまうという事件が起きたの、今も調査中だけど、原因は不明らしいわ。だから今、『精霊の水』の数が不足してるの。このあたりでは一番の採取地だっただけに私達も困っているの。期間は特にないですし、もし持ってこれなくてもこの依頼に関してだけはペナルティは発生しないから受けてくれないかしら?」
お姉さんの話を聞いて、私は少し顔を引きつらせました。
森が焦土になったって・・・・・もしかして私がやったアレかな?
話を聞いていたティアも私のほうを見ています。
「わ、わかりました。この依頼受けます。ぜひやらせてください!!」
・・・・・・・・・・?
私が勢いよく答えると、お姉さんは不思議そうな顔をしましたが、以来の手続きをしてくれました。
「では、よろしくお願いしますね」
「はい、必ず持ってきます」
そういって、私達は学生課を後にしました。
はぁぁぁぁ
学生課を出た私は少し大きめのため息を付きました。
まさか、あの森にそんな重要なものがあるとは思わなかったです。
どうしましょうか・・・・・あ!!
とりあえずアクアに相談してみましょう。
私達は一旦人気のないところに行き、亜空間に繋げます。
「アクア、アクア、ちょっといい?」
「はい~~、リタ様~、なんでしょう~~~?」
私が呼ぶと、アクアが答えます。
「『精霊の水』って分かりますか?実はそれが必要になったんですけど、アクア何か知らないですか?」
私はアクアに尋ねます。
「『精霊の水』ですか~~~それなら沢山ありますよ~~~~」
「本当!?どこにあるの?」
予想外の答えに私は驚いて聞き返します。
「ここにありますね~~~、『精霊の水』って言うのは~~私が居るところの水を~~人間が勝手にそう呼んでるだけですから~~」
・・・・・・・・・・・・・え?
「えっと・・・・・つまり、今アクアが居るこの水が『精霊の水』になってるってことですか?」
「そうですよ~~~」
なんか、あっさり見つかりましたね。
「・・・・・少し多めに水もらって行ってもいいですか?」
「ん~~~~~綺麗な水があれば~~私は~~大丈夫なので~~~新しく泉を作ってくれれば~~~全部持って言ってもいいですよ~~~~~」
「本当!?」
私は思わず聞き返しました。
「はい~~~本当ですよ~~~」
「それって、学園の飲み水でも大丈夫なのかな?」
私は、ふと、あることを思いついてそう聞いてみます。
「ん~~~見てみないと~~~分かりませんが~~~人が飲める水なら~~~問題ないはずです~~~」
・・・・・・・・・・・・・
ふ・・・・ふふふ、『精霊の水』独占計画発動です!!
「リタさん、なにかたくらんでます?」
私がそんなことを考えていると、ティアがそう聞きました。
「ソンナコトナイデスヨ」
私がそう言うと、ティアが疑わしげな目で見てきました。
まぁ、実際たくらんでますしね!!
その後、私は学園の飲み水で亜空間に大きな湖を作りました。
途中教師に「水を無駄遣いするな!」っと怒られましたが、「うるさいです。消えてください」っと言って睨みつけて追い返しました。
そして、数時間後、私はタル50個ほどの『精霊の水』を持って学生課に行きました。
「お姉さんいますか?『精霊の水』持って来ました」
私はそう言って、お姉さんを呼びました。
「リタさんにティアノートさん、もう見つけてきてくれたんですか?」
「はい、少し沢山ありますので、外においてあります。確認してください」
・・・・・?
「外にですか?」
「はい」
お姉さんは少し不思議な顔をして外に出ました。
「こ、これは!?」
お姉さんは驚いてタルに近づくと、中身を確認します。
「た、たしかに『精霊の水』みたいですね。何処からこんなに持ってきたのですか?」
「企業秘密です」
お姉さんが尋ねましたが、流石に亜空間のことや精霊王のことは言えませんので、秘密にしておきます。
「そうですか・・・・・あ、少し待ってくださいね。報酬を計算しますので」
お姉さんはそう言ってタルに入っている、水の量を調べます。
数十分後
「ど、どうぞ、報酬の金貨50枚です」
お姉さんは顔を引きつらせながら金貨を渡してくれます。
「ありがとうございます」
私はそう言って金貨を受け取り、学生課を後にしました。
「これは、ティアの分です」
そう言って私は金貨25枚をティアに渡します。
「え?良いんですか?」
「はい、どうせ私もたいして苦労しませんでしたからね」
「はぁ・・・・・ありがとうございます」
「いえいえ」
ティアは少し納得の行かない顔をしていましたが、とりあえず金貨は受け取ってもらえました。
「さてっと、ではお買い物に行きますかね」
私は思はぬ臨時収入があったので購買部でお買い物をすることにします。
「リタ、待って」
私は購買部にいこうとすると、マキちゃんが私を呼び止めます。
「ん?どうしたの?」
「少し、ティアとお話したいです」
私が聞くと、マキちゃんはそう言いました。
あぁ、なるほど、そういうことですか・・・・・。
「わかりました。ティア、マキちゃんの話聞いてあげてくれる?」
・・・・・・・・・・?
私がそういうと、ティアは不思議そうな顔をしました。
「はぁ・・・・・いいですよ?」
「うん、私はお買い物行って来るから、ゆっくり話してね」
私はそう言うと、一人で購買部に行きました。
まずは2階の服屋に言ってかわいいと思った服を片っ端から買いあさります。
次に4階の武器屋と防具屋にいって、インスピレーションで気に入ったものを大量に購入します。
その次は5階の魔法道具屋に行って『こんなのなんに使うんだろ?』っと言うものまで面白そうなものを全部買います。
最後に8階の本屋に行って、「ここからここまでの本一種類ずつ全部ください」と言って前から一度やってみたいと思っていたことをしました。
どのお店でも店員さんが驚いた顔をしていて面白かったです。
一通り回ると、今回の報酬分の金貨はなくなっていました。
むしろ、盗賊から奪った金貨まで使いました。
やっぱり買い物はストレス解消になりますね。
もちろん、買ったものは亜空間に入れておきましたよ。
買い物が終わるとすでに外は暗くなってきていました。
「よし!!」
私は覚悟を決めると、寮の部屋に戻ることにします。
「ただいま」
私が寮の部屋に入ると、思ったとおりマキちゃんとティアが真剣な顔をして待っていました。
「リタさん、お話があります」
私は黙って頷きます。
「リタさん、私はあなたが好きです。あなたがマキさんと付き合っているのも知ってます。それでも私はあなたが好きです。付き合ってとまでは言いません、せめて私の前でマキさんと『いちゃいちゃ』しないでください。それを見るのはすごく辛いです。これが私の正直な気持ちです」
ティアは涙が出るのを必死でこらえながら言います。
マキちゃんの方を見ると、真剣な顔で状況を見守っています。
「ティア、私もあなたが好きですよ」
私がそう言うと、ティアは驚いた顔をして私を見ます。
「で、でも、リタさんにはマキさんが・・・・・」
「そうですね、私はマキちゃんと付き合っています。けれど、ティアのことも好きです。もちろんマキちゃんのことも好きです。私が出す結論はこうです。私達三人で恋人になりましょう」
ティアは呆然としています。
「ティアはマキちゃんが嫌いですか?」
私がそう聞くとティアは首を横に振ります。
「よかったです。私もティアと付き合いたいと思います。けれど、それはマキちゃんと一緒にと言うのが絶対条件です。もしそれがダメなら・・・・・ごめんなさい、ティアとは付き合えないです。どうしますか?」
ティアは黙り込んでしまいます。
「私が無茶なことを言っているのは分かっています。だから、今すぐ結論を出さなくてもいいです。ゆっくり考えてください。私はティアの気持ちが決まるまで待っているつもりです。それと、このことはもうマキちゃんには話してあります。」
「・・・・・・・付き合います。・・・・・待ってくれなくても大丈夫です。私はリタさんと付き合いたいです。私は絶対にリタさんとは付き合えないと思っていました。けれど、リタさんは私と付き合ってもいいって言ってくれました。それなら私は付き合いたいです」
ティアはそういって笑顔を見せます。
「わかりました。ティア、私と付き合いましょう」
私はそういうと、ティアの唇にやさしくキスをします。
「はい、ありがとうございます」
ティアはそう言って少し顔を赤くします。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、もういいです、こうなったらもういいです。三人で今まで以上にラブラブになってやります」
そういってマキちゃんが私とティアのところに来てキスをします。
私だけではなく、ティアにもです。
「はい、マキさんもこれからよろしくお願いします」
「もちろんです。それと、恋人になるんですから『さん』ははずしてください」
マキちゃんがティアにそういいます。
「は・・・はい・・・・・マ・・・・・マキ」
ティアが少し顔を赤くしてそういいます。
「マキちゃんだけずるいな、私もリタって呼んで欲しいです」
「リ・・・リタ」
「はい、ティア♪」
私達はそうしてしばらく名前を呼んだりして『いちゃいちゃ』していました。
その夜
「本当にいいの?」
「はい、私の初めてはリタとマキにあげます。そのかわり、優しくしてください」
私が聞くと、ティアはそう答えます。
「もちろん、やさしくするよ」
マキちゃんもそういいます。
ちゅっちゅっ
私とマキちゃんは、まずティアに軽くキスをします。
「ん・・・んっ・・・」
そして、息が少し甘くなってきたところで、私とマキちゃんはティアの服を脱がせていきます。
「少し恥ずかしいです」
ティアはそう言って顔を真っ赤にします。
「大丈夫です。私達に任せてください」
「そうです。初めてでも気持ちよくさせてあげますからね」
私とマキちゃんはそう言ってティアを優しく包みます。
「あ・・・・・あっ・・・・・よろし・・・・・く・・・・・んっ・・・・・おねが・・・・いしま・・・・・あっ・・・・・す・・・・・」
その夜、私とマキちゃんはティアと一線を越えました。
もちろん、ティアをすごく気持ちよくしてあげましたよ。
ここまで読んでくれてありがとう。
ついにティアの告白です。
ここまで長かった・・・・・
誤字、脱字、感想などあったら書いてくれるとうれしいです。
次回は、この話の(裏)になる予定です。
楽しみに待っていてください。
え?急展開過ぎるだろうって?
まぁ、いいじゃないですか♪