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巡る世界  作者: 時世
32/58

二十七話 精霊王と夜の話

二十七話完成しました。


後半シリアス?です。


水の精霊王が気付いたのは私達が学園についてすぐのことでした。


なかなか目を覚まさなかったので少し心配していましたが、大丈夫なようで安心しました。



「助けていただきありがとうございます~~」


私達が学園の部屋に戻ったところで、亜空間を空けて様子を確認してみると、気持ちよさそうに水の中に浮いていた精霊王がお礼をしました。


「いえいえ、無事でよかったです」


私はそう答えます。


「ん?精霊王気が付いたの?」


それを見たマキちゃんがそういいます。


「はい、気持ちよさそうに水の中で浮いてますよ」


「無事でよかったですね」


ティアもなかなか目を覚まさない精霊王が心配だったのか、私がそういうと、ホッとしてそういいました。



私達は、とりあえず亜空間越しに話すのもなんなので、中に入ることにしました。


「改めて初めまして、私はリタ=ロスト=クロスロードです。リタと読んでください」


亜空間に入り、私がまず自己紹介をしました。


「ティアノート=フィル=ローラントです、ティアと呼んでください」

「黒衣 真貴よ、真貴が名前で黒衣が姓です。マキって呼んでください」


私が挨拶すると、ティアとマキちゃんも挨拶します。


「私は~もう知っていると思いますが精霊王です~~。名前はアクエリアといいます~。人と違って守護星や家名などはありません~~。アクアとお呼びください~~」


「よろしくね、アクア(さん)」


「はい、よろしくお願いします~~。リタ様、ティア、マキ」


なんか、リタ様とか聞こえましたが空耳でしょう。




「ところで、これからアクアはどうしますか?」


私は自己紹介が終わってところで精霊王改め、アクアに聞きます。


「どうする~~?」


アクアが不思議そうな顔をします。


「いえ、アクアが居た森は・・・その・・・私の魔法で焦土と化しちゃったんですけど、これから何処に行くのかなっと思いまして」



・・・・・・・・・・・・?



それでもアクアは不思議そうな顔をします。


なんで不思議そうな顔をしているんでしょう?

住む場所がなくなったのに特に気にしている様子もないですし・・・。


「ここに住みますよ~~」


私が疑問に思っていると、さも当然と言う感じでアクアがいいます。



・・・・・・・・・・・・・・・はい?



「あの・・・・・ここに住むって・・・・・この亜空間にでしょうか?」


「そうです~。こんなに住みやすい場所は初めてです~。だからここに住みますよ~~」


私が訊ねるとアクアそういいます。


「まぁ、精霊は基本的にわがままですからね。たぶん本気で此処に住み着くつもりですね」


私が困った顔をしていると、マキちゃんがそういいます。


「でも、アクアさんは精霊王なんですよね?ここに住んだら色々と問題があるんじゃないでしょうか?」


ティアが心配そうな顔でそういいます。


それもそうですね。

ちょっとアクアに聞いてみましょう。


「あの、ここに住んでも外の自然とかって問題ないんですか?」


「ん~~問題ないですね~~~私が居なくなっても~~、すぐに新しい水の精霊王が決まるはずですから~~~」


ふむ、それなら問題ない・・・・・のかな?

まぁ、私としては、この亜空間は広いのでアクアが住んでも大丈夫ですけどね。


「そうそう~~、リタ様~~、一応他の精霊王には挨拶しておこうと思いますので~~連れて行ってください~~」


「あの・・・それって今すぐじゃないとダメですか?」


私は聞き返します。

もうすぐ学園が始まるので遠くに行くとサボり決定です。

まぁ、サボっても私は平気だと思いますけど、教師とかからにらまれそうです。


「そんなことないですよ~~リタ様が暇な時でいいです~~」


ふむ、それなら問題ないかな。


「わかりました。暇な時に連れて行くので、その時は他の精霊王がいる場所を教えてください」


「はい~~~」


私がそういうと、アクアはのんびりした声で返事をしました。


それと、私の名前に『様』がついているのは気のせいじゃないみたいですね。


「あの・・・それと、なんで私を『様』付けで呼ぶんですか?」


流石に気になったので聞いてみることにします。


「それは~~、リタ様が~~神様だからですよ~~?」



・・・・・・・・・・・・・・?



何のことでしょう?

マキちゃんなら一応『死神』なので神様と言われてもわかりますけど、私は普通の人です・・・・・いや、普通ではないけどたぶん人です。


「リタの魔力が高いからそう思ってるんじゃないの?」


マキちゃんがそう指摘します。


そういえば、私の魔力は神様並みでしたね。

なるほど、納得です。




「では、私達はもうそろそろ外に出ますね」


私達は話が一段落したところで亜空間から出て行くことにしました。


「あ~~~リタ様~~~少し待ってください~~~」


しかし、アクアが私を呼び止めます。


「なんでしょう?」


「少し~~こちらに来ていただけませんか~~~?」



・・・・・・・・・・・?



何でしょう?

私は少し疑問に思いましたが、とりあえずアクアのそばに行きます。




ちゅゅゅゅゅゅゅっ




すると、いきなりアクアにディープなキスをされました。



パァァァァァァァァ



そして、次の瞬間、私とアクアが光に包まれます。




・・・・・・・・・・・・・・・




いきなりのことで私達は呆然としてしまいます。


アクアの唇は水の精霊王だけあって少し冷たくて、とてもやわらかいです・・・・・じゃなくて、いきなりなんでしょう?どこかで見たことがあるような光景ですが・・・・・はて?



「契約完了です~~~、これで私は~~身も心もすべて~~リタ様のものです~~~」



そういえば、前にティアと『契約』したときも身体が光りましたね・・・・・。


「何かあったら~~~何時でも呼んで下さい~~~すぐに行きますから~~~」


ん~~~いきなりアクア(水の精霊王)と契約できるなんてラッキーですね。

唇も気持ちよかったですし、まぁいっか。


私がそう思い、改めて亜空間から出ようとすると、少し不機嫌なマキちゃんとティアがいました。


それをみて、少し苦笑すると、私はマキちゃんにディープなキスをしてあげます。


すうと、マキちゃんは幸せそうな顔をして機嫌が直りました。



グイッ


ちゅぅぅぅぅぅぅぅっ



・・・・・・・・・・・・・・・!?



私とマキちゃんのキスを見ていたティアが、急に私の首を掴んでディープなキスをしてきました。


「アクアさんとマキさんだけずるいです」


そして、顔を真っ赤にしたティアがそういい残してさっさと亜空間から出て行ってしまいました。



・・・・・もしかして、ティアも私のことを?


それならそれで、これからのことをマキちゃんと話し合わないといけないですね。














その夜、ティアが寝て、マキちゃんといつものように楽しみ終わった後、私はマキちゃんとこれからのことを話します。


「マキちゃん、大事な話があります」


「・・・・・?なに?」


「ティアのことです」


私がそういうと、思い当たることがあるのか、マキちゃんが少し怯えるような顔をします。


「マキちゃんも、もう気付いてますよね。ティアはたぶん私のことが好きです」


私がそういうと、マキちゃんは頷きます。


「もし、ティアが私に告白したらOKしようと思っています」



・・・・・・・・・・・・!?



「リ・・・リタ・・・・・それって・・・・・私と別れるってこと?」


マキちゃんが泣きそうな顔をします。


「いえ、私はマキちゃんと別れる気なんて少しもないです」



・・・・・・・・・・?



私がそういうと、マキちゃんは顔に疑問を浮かべます。


「まぁ・・・・・なんていうか・・・・・俗に言う二股宣言ですね」


「・・・・・・・・・え?」


マキちゃんが困惑した顔をします。


「私は、マキちゃんのことが好きです。そして、ティアのことも好きです」


マキちゃんは静かに私の言葉を聴いています。


「私は、自分が今、最低なことを言っている自覚はあります。でも、これは私の正直な気持ちです」



・・・・・・・・・・・・



「マキちゃん、私にマキちゃんだけを見ていて欲しいですか?そうでないとマキちゃんは幸せになれませんか?」


マキちゃんが小さく頷きました。


「ごめんね、それでも私はマキちゃんだけを愛し続けることはきっと出来ないです」


マキちゃんの目に涙が浮かびます。


「もし、私がティアとも付き合うことになったら、しばらくの間は三人で恋人になってくれませんか?しばらくの間三人で恋人になってみて、それでも私にマキちゃんだけを見て欲しかったら、私を誰も居ないところに閉じ込めてください。その時は、私は抵抗しません。そうすれば、私はずっとマキちゃんだけを愛していけます。私を閉じ込めたら、私が不幸になるとか勘違いしないでくださいね、私はマキちゃんが大好きです。だから、マキちゃんといられれば、それだけで幸せでいられます」


マキちゃんは俯いて何も言いません。


やっぱり、私は最低ですね。自分の都合のいいことばかり言っています。これじゃぁマキちゃんにもティアにも捨てられちゃうかな?



「都合のいいことばかり言ってごめんね。マキちゃんにひどいこと決めさせてごめんね。それでも、これは私の正直な気持ちだから、マキちゃんが大好きだから、ごめんね」




そう言って、私はマキちゃんにキスをして、強く強く抱きしめながら眠りました。










ごめんね、ごめんね。


マキちゃん、大好きだよ、だからごめんね。


こんな私でごめんね。





ここまで読んでくれてありがとう。


なんか、賛否両論を呼びそうな内容になってしまいました。


誤字、脱字、感想など書いていただけるとうれしいです。


次回は始業式です。


え?リタとマキちゃんはどうなるのかって?

どうしましょう?まさかこんなことになるなんて私も思いませんでしたから・・・。


あ、ごめんなさい。物を投げないでください。

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