十三話 日常
お待たせしました。
十三話完成です。
予定と大分違う展開になりましたがご容赦ください。
朝、私は暖かい温もりを左右に感じならがゆっくりと目を覚ましました。
左にはマキちゃん、右にはティアが寝ています。
・・・・・ってなぜティアが一緒に寝ているんでしょうか?
私は、少し疑問に思って、ティアの顔を見つめるます。
ティアはあどけない顔で、幸せそうに眠っています。
これは・・・『キスをしなさい』という神のお告げでしょうか?
私がそんなことを考えていると、左腕にマキちゃんが抱きついてきます。
マキちゃんの方を振り向くと、こちらも幸せそうな顔で寝ています。
とりあえず、マキちゃんには遠慮せずにキスをします。
ちゅっ
すると、キスで目が覚めたのか、マキちゃんがゆっくり目を開きます。
「・・・リタ、おはようです」
「おはよう、マキちゃん」
朝の挨拶をすると、マキちゃんは『ぎゅっ』と腕を抱きなおします。
「リタとこうするの久しぶり」
そういって、私の腕に頬をスリスリしてきます。
私は、マキちゃんのオデコに一度、軽いキスをします。
「んっ」
マキちゃんは、はにかみながら顔を近づけると、目を閉じます。
「ちゅぅぅぅぅぅぅ」
私は、マキちゃんの希望通り、ディープなキスをしてあげます。
「幸せです」
私達が『いちゃいちゃ』していると、ティアが目を覚まします。
「リタさん、マキさん、おはようございます」
「「おはようティア」」
私とマキちゃんの声がそろいます。
「もう、身体は大丈夫ですか?」
「はい。むしろ前より、ずっと気分がいいです」
「それならもう、心配ないですね」
「リタさんにもマキさんにも心配かけてすいませんでした」
ティアはそう言って頭を下げます。
「それで・・・えっと・・・ですね・・・・」
・・・・・・・・?
「これはお礼です。ちゅっ、ちゅっ」
そう言ってティアは顔を真っ赤にしながら、私とマキちゃんにキスをしました。
なぜか、私は無性に恥ずかしくなって、顔が赤くなります。
ちなみに、マキちゃんも顔が赤くなっていました。
その後、私達は着替えると、朝食を食べに食堂に向かいます。
「ティア!もう大丈夫なの?」
私達が食堂に入ると、アリスの声がしました。
どうやら、アリスも朝食を食べにきていたようですね。
「はい、アリスさんにも心配かけてすいませんでした」
「いいよいいよ、ご飯奢ってくれたら許してあげる」
アリスが、おどけてそんなことを言います。
「なら、今日は全員、私が奢りますね」
それを聞いて、ティアも笑顔で答えます。
「いいんですか?」
「はい♪」
「ありがとう、ティア」
私が、一応聞き返すと、ティアが笑顔で答えてくれたので、お礼を言って、奢ってもらうことにします。
私達は朝食を食べる終わると、部屋に戻り、学園へ行く支度をします。
「ねぇ、今日は学園休んで、少し魔法の練習しませんか?」
私とティアが支度をしていると、マキちゃんがそういいました。
「練習?」
「そうです、ティアはリタと『契約』したことで、魔力などが以前と変わっています。今までのつもりでいると、色々失敗しますよ」
ふむ、詳しいことは判りませんが、マキちゃんがそういうなら、練習した方がいいかもしれません。
「ティア、どうします?」
「えと・・・それって、リタさんも一緒にするんですか?」
「はい、もちろんですよ」
「なら、練習します」
テイアも練習に賛成のようです。
こうなれば、学園の準備なんてどうでもいいですね。
さっさと練習しに行きま・・・・・ついでに依頼も受けておくといいかもしれないですね。
「ティア、ついでに学生課行って依頼も受けましょうか?」
「あ、いいですね。そうしましょう」
では、学生課に行きますかね。
「リタさん、ティアノートさん、お久しぶりです」
学生課に着くと、いつものお姉さんが笑顔で対応してくれます。
私達はお姉さんに学生証を渡します。
いつもは、学生証を渡すと、すぐ手続きしてくれるのですが、今日はなにやら水晶玉を弄っています。
・・・・・・・・・?
「おめでとうございます。リタさんはDにティアノートさんはEにランクが上がりました」
私達が不思議に思っていると、お姉さんはそう言いました。
ランクアップ?
おかしいですね、ティアが寝込んでいたので最近はまったく依頼なんて受けてませんし。なぜでしょう?
「『園外学習』で『土喰いオオサンショウオ』を倒したのが評価されたみたいですよ」
私達が顔を見合わせていると、お姉さんがそう教えてくれます。
そういえば、『園外学習』はパーティでの参加になってましたね。
その後、私達は『近くの森』の魔物退治の依頼を受けて、学生課を出ました。
『近くの森』につくと早速魔法の練習をはじめます。
まずは、『角ウサギ』でティアの調子を見ますかね。
「緑の微風よ
鋭い刃となりて
私と共に踊れ
ウィンドカッター」
ティアが魔法を唱えると、『角ウサギ』ごと周りの木が、数本切り倒される。
どこかで見たような光景ですね。
・・・・・・・!?
ティアが驚いた顔をしています。
「・・・・・な・・・なんですか、これ?」
ティアは引きつった顔で聞きます。
「リタとの『契約』で魔力が高まった結果ですね」
マキちゃんは、こうなることが判っていたのでしょう、苦笑しながら答えています。
「・・・・・れ・・・練習に来て良かったです」
もう一度、自分のやった光景を見たティアはそうこぼしていました。
さてっと、私はどうしましょう。制御も結構出来るようになりましたし、大魔法でも試して見ましょうか?
「リタは光と闇の属性魔法、練習するといいですよ」
私がそんなことを考えていると、次の魔物の所まで案内していたマキちゃんがそういいました。
さすがマキちゃん、私のことは何でもお見通しですね。
「静かなる闇よ
黒き矢となりて
我が敵を撃ちぬけ
ダークアロー」
私がそう唱えると、首が二つあるダチョウのような魔物『フタクビチョウ』を撃つ抜く・・・・・というか撃ち抜いてずっと先の木まで穴を開ける。
・・・・・これは、また制御が大変そうです。
「リタ、すごいです!!」
ティアがほめてくれますが、苦笑いしか出来ませんでした。
私とティアは、空が赤くなるまで練習した結果、ほぼ完璧に魔法の制御が出来るようになりました。
その後、私達は学生課で報酬を受け取り、寮の部屋戻りました。
ちなみに、今日の儲けは銀貨80枚でした。
「リタさん、マキさんお休みなさい」
今日は、昨日までと違って、ティアが笑顔で『お休みなさい』を言います。
「お休みなさい、ティア」
「ティア、お休みです」
私とマキちゃんもティアに『お休みなさい』を言ってベットに入ります。
今日は、久しぶりに穏やかな1日が過ごせました。
明日は学園に行きましょう。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
ほんとうはこの話でティアが告白するはずでしたが、まだ少し早いと思い省略させていただきました。楽しみにしていた方、申し訳ありませでした。
誤字、脱字報告、感想をくれるとうれしいです。
次回は・・・テストです。
楽しみに待っていてください。
え?別に待ってない?
すいませんすいません・・・・・・・シクシク