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コインホルダー 〜異世界で生きるガチなヤツ〜  作者: ノープラン
第一章 プロローグ
17/44

第17話  赤 黄 緑の刺客と自己犠牲 安息地、城都ハロル

 出発してから色々あったといえばあったし、無かったといえば無かった。

 正確に言えば何かあったのだろうが、見せてもらえなかったって感じか。

 まぁそんな旅路だった。



 道中ひたすら田舎道をまっすぐ道なりに来たのだが、途中通りすがりの人や、村というより集落と言った感じの場所があった。

 そこに居た人達と父が話してたのが聞こえたのだが、どうやらこの先盗賊が魔物にやられて結構悲惨な現場になっているという話だそうだ。

 そこからはしばらく父の持っていた帽子を深く被らされての馬上だった。


 帽子のおかげで視覚を失った僕ではあるが、嗅覚と聴覚を頼りに情報を得る事になった。

 パチパチという音。

 何かが燃やされているのが分かる。

 生き物肉の焼ける匂いと焦げた匂いが入り混じる。

 ちょっといい匂いだから逆に吐き気がするが、多分人間の焼ける匂いだろう。

 魔物の焼ける匂いかもしれないが。


 父はこういう事が起きる事を知っていて帽子を被せたということは、こういう事が日常茶飯だという事だろうか。

 前世の日本ではあり得ないだろう光景。

 これが異世界かと改めて実感した感じだ。

 色んな意味で吐き気がする。



 その他は特に何も無かった。

 父にとっては。

 というのも僕にとっては何もない風景でも刺激の連続だったからだ。


 所々に隕石が落ちた様な跡があったり、山が不自然にえぐれていたりしていた。

 それらはだいぶ前の跡のようで、雑草が生い茂り、緑に覆われ目立たない感じではあるが、まず間違いなく自然にできた跡では無い。


 父は普通に馬を御し、僕は普通に何気なく思っただけだが、もしこの跡が魔術などを使っての戦闘の跡だとしたら・・・。


 そうだとしたらとりあえず怖いので、アレはただの隕石の跡で、ああいう山の形なのだと思っとこう。

 今はね。

 そうしよう。



 その他にはそうだな。

 夜がめっちゃ明るかった。


 この旅では2泊したのだが、そのうち1日は集落というか村か、カシナ村よりも小さい規模の場所に人が居て泊めてもらった。

 そしてもう一日は生まれて初めての野宿をした。

 その時の夜が夜にしてはとても明るかったという話だ。


 デカイ方の月、何ていう月だったか忘れたが、そのデカイ方の月が半月で、小さい僕の知ってる普通の月は出ていなかったのだが、それでも僕の知っている普通の満月の夜よりも明るく、直視すれば眩しい程の半月だった。


 僕は生前、月を見るのが好きだったのだが、このデカい月は微妙に赤いし、少し不気味な感じがする。

 生前でも夕焼けの様な綺麗な赤い月を見た事はあるが、それとは違い嫌な感じがする。

 月にはウサギが住んでいると言われたりするが、デカイ方には魔王が封印されてるんだもんな。

 月が綺麗だと言うには不謹慎な気がする。

 月が綺麗だと言える日が来ればいいのだが。



 そんなこともありつつ、父が先程もうすぐ着くと言っていた。

 一昨日の朝から出発し、今は日が落ち始めた頃だ。

 2日半って感じか。

 僕が居なければもう少し早く着けたかもしれない。

 馬車なら3日ってとこだろうか。

 3日も美女に囲まれて馬車に揺られるのもいいだろうな。

 惜しい事をしたか。

 けどまぁ父やミリダンと貴重な経験をした気がするし、良しとしよう。



 「お、見えたぞ。あの遠くに見えるのが、城都ハロルだ。」



 「おぉ〜。おっきいね。」



 「この辺一帯の安息地だからな。そりゃデカくはなるさ。」



 「安息地?」



 「安息地っていうのは・・・、そうだな。明食の時に魔物が寄って来にくい土地の事だ。全く来ないって訳ではないんだが、圧倒的に被害が少ない土地なんだ。」



 「へー、何で魔物が来ないの?」



 「そりゃオメェ、安息地はそういうもんだ。お父さんが戦争をしているのだって、攻めてくる敵国から安息地を守る為だからな。んー、そうだな。安息地・・・、魔物が苦手な何かがあるのかもな!今度ミリダンにでも聞いてみるか。ハッハッハ!!」



 父は細かい事は気にしない性格の様だ。

 僕もその血を引いているのだろうか・・・。


 小高い丘を越えて辺りを広く見渡せる場所があり、そこから見える大きな川沿いに、大規模な集落と壁とその中に城が建っているのが見える。

 アレがおそらく城都ハロルだ。

 城塞都市と言うものだろうか。


 高い石造の壁が都市全体の6割を覆っていて、城壁の更に中心には白い城がドンとそこにあった。

 城は隆起した岩盤の上に建てられており、入り口以外の場所から入ろうと思えば10メートル以上の天然の壁を登らなければならない。

 だいぶ攻めにくい城に見える。

 都市の大きさに比べて城はそこまで大きくはないが、中には人が何百人でも入れるような立派なものだ。


 ココからは遠くて目立つものしか見えないが、色々な建物や広場が設けられているのは分かる。

 城壁の外は簡易的な住居が目立つ感じだ。

 うっすらではあるが人の行列の様なものも見えるし、道沿いに馬車が移動しているのもちらほら見える。

 真ん中の白い城を中心に、活気のあるいい感じの雰囲気は出ていると思う。



 正直な話、人が多いのは苦手だ。

 苦手でとても疲れるのだが、生まれ変わったこの体はどんなものか。

 カシナ村での買い物程度なら多少我慢すれば大丈夫だったが、1年の集団行動となると・・・それなりに覚悟せねばなるまい。

 美女に囲まれているんなら何人人が居ても大丈夫だけどな。

 ナハハ。



 ーーー



 「カシナ村から来たリネイルだ。この子は息子のセレン。」



 「リネイルさんと、セレンくんですね。はい。失礼ですが、フルネームになりますか?」



 「あぁ。フルネームは、リネイル・アース・ロードだ。リネイルと、セレン・アース・ロード。・・・それと、家内と娘の所在を知りたいのだが、調べてもらえるか?名前はセリーヌとリン。」



 「リネイル・・・アース・・・ロード・・・。と・・・。」



 この受付のお姉さんがまた可愛いのだが、僕の知ってる人間ではない。

 左頬と左肩に入れ墨が掘ってあって、肌はエメラルドグリーンに黒と肌色を混ぜたような色をしていてきめ細かい。

 骨格は日本人に近いと思う。

 髪は色素の薄い黒って感じだが、目がおっとりとしていて可愛らしい。

 生前でも黒人とか居たからな。

 緑人と言うべきなのだろうか。

 また異世界臭が濃くなった気がする。


 カシナ村の役所みたいな所でまた父が、その可愛い受付の人と話している。

 しかしちょっと人が多いな。

 疲れる。

 このお姉さんを見て癒されよう。

 目の保養ってヤツだ。


 馬はもう何処ぞの誰かさんに引き渡したのもあって、大きな荷物を父が一人で抱えている。

 大変そうだ。

 更にはぐれないように僕が父の裾を掴んでいるので、僕もまた荷物の一つにカウントされているだろう。

 申し訳ない。

 僕としてはなるべく邪魔にならないようにしたい所だが、迷子になるのが一番の迷惑だろうし、最悪のパターンを避けるためにも僕が荷物になるというこの選択は正しいだろう。



 受付のお姉さんを見ながら妄想にふけっていたら父が動き出した。

 どうやら受付やら色々用事が済んだようだ。

 お次は何処だ?

 人混みに流されないよう父について行くので精一杯で、目的地がとか、ココは何処とかは全然情報が集まらない。



 ーーー



 かれこれ数時間か、やたら長く感じる。

 父について行くにも精一杯でだいぶ疲れた。

 流石に父もあの大荷物に僕を抱っこしてくれる程の余裕は無い。

 明食そのものは問題無いと思ったが、今この時はだいぶ問題があると思う。

 普通に迷子になれる自信がある。

 父も休み休み動いて、僕の方を気遣ってくれてはいるが、それでも大変だ。


 何回か休憩した後、僕は騒がしい広場に連れてこられた。

 広場といっても、施設に囲まれた場所で、ここ1番の活気ある場所でもあった。

 活気というよりももはや叫び声や奇声が飛び交う僕の最も苦手とする領域だった。



 「せんせー、バンギ君がうんこ食べてる〜。」



 「オラァ!死ねぇ!!」



 「ねぇ、結婚しよう?いいでしょ?結婚しよう?」



 「わぁ〜ん、パンツ取られた〜。」



 「逃げたぞ!!第二部隊は周り込め!!」



 「ドゥクシ!!ブジュー、ダダダダダ、ドーン。」



 「やめろ、やめろ、撃たないで!!撃たないで!!!」



 「はい、お団子出来たよ。あーんして?食べれないの?」



 ・・・カオス。

 僕程の年齢の子から姉位の子供達が縦横無人に駆け巡り、天変地異が今ココで起こっている。

 少なくとも僕にはそう見える。

 あぁ、俺死んだな。

 この中に入って遊べと言うのだろうか。

 全部で何人位だろう。

 100〜150人くらいかな?

 視点が低くていまいち把握出来ないでいるが、この感じからしてまぁこの位は居るだろう。

 1000人居たとしても驚きはしないが。

 この中に入れと言われる位なら、独房に一人孤独で居た方がまだマシだ。

 ライオンは我が子を崖から突き落とすとは言うが、まさに今がソレだろうか。

 解せぬ。



 「それではお願いします。」



 「はい、分かりました。」



 「セレン、お利口にしとくんだぞ?」



 いや、御言葉ですが、ココでお利口にしといたら死にませんか?

 大丈夫ですか?

 あぁ、僕は今見放された。

 そんなに悪い子でしたか?

 いい子にしてますから、一緒に居てはダメですか?



 「荷物が・・・で・・・はい。そうです。では。」



 父がもうこの場から離れそうな雰囲気だ。

 行かないでくれ。



 「後でお母さんが迎えに来るからな。」



 元気よく「うん!!」とか「はい!!」って返事するのがセオリーなのだと思うが、目を逸らしコクリと頷き声に出さず返事することしか出来なかった。

 どちらにせよ、声に出して返事したとしてもこの騒音でかき消されて聞こえはしないだろう。

 嫌ダァ・・・。



 「セレンくん、ほら、こっちおいで。さぁ、お姉ちゃん居るかな?」



 相変わらずこの世界の人間の平均年齢は若い。

 基本的に目に入る女性は10代〜30代か。

 それくらいに見える人が多い。

 たまーにおばぁちんみたいな人を見るが、ほとんどが若い女性だ。

 それにこの街だけだろうか?

 女性の割合がやたらと多い。

 6割か7割は女性だ。

 そしてまた可愛いい人が多い。

 今抱っこしてくれている女性も例外ではない。

 この世界に来て良かったのは、女性が美しいって事だな。

 それだけは裏切らない。

 そして抱っこしてくれている保育士的なポジションの女性の胸の感触がまた柔らかくて気持ちがいい。

 違うんだアリシア。

 不可抗力なんだ。

 決してやましい気持ちは一切ない。

 信じてくれ。



 「お姉ちゃんの名前はリン・・・ちゃん・・・で、合ってるかな?セレンくん。」



 「うん。合ってる。」



 僕は胸の感触を確かめながら、はだけている胸元に目をやりじっくりと観察した。

 素晴らしい眺めだ。

 非難する人も居るだろうが、自然と目がいってしまう。

 男の性だ。

 仕方がない。



 「リンちゃん、リンちゃんは居るかな〜?セレン君のお姉ちゃんのリンちゃーん。」



 相変わらずカオスな幼児たちに向けて、彼女は大きめな声で呼びかけてくれた。

 だが、反応はいまいちのようだ。

 抱っこしてくれている女性は諦めずに歩きながら周囲のカオスに向けて声を掛けてくれている。

 しかしこのカオスが日常茶飯事なのだろうか。

 大変だな。



 「んー、リンちゃん何処かなぁ。・・・ん?あ〜。おっぱいばっかり見て〜。ホラ。君もお姉ちゃん探しな。」



 バレたか。

 子供だから許されるこの状況。

 中身おっさんだからな。

 気持ち悪いって思われるんだろな。

 けど僕は悪くない。

 魅力的なこの子が悪い。

 けしからん。


 というのはいいとして、姉が見つからないとなるとどうなるのだろうな。

 ずっとこのお姉さんに見てもらえるのかな。

 それならいいのだけど、まぁ・・・その辺に放置されるだろうな。

 姉は何処だ?

 真面目に探さねば。


 僕の目線はお姉さんの胸元から幼児達へと移った。

 7か8歳前後に見える子供達が半分以上。

 僕と同じくらいの子が3割か4割程か。

 幼稚園の様なもんだな。

 元々ココの住人じゃない避難者の一時的な預かり所と見て間違い無いだろう。


 8歳前後の子達は木剣を使って遊んでいる子が多い。

 戦争ゴッコや、チャンバラの様な事をして遊んでいるのだが、結構本格的だ。

 それなりの人数の大人も混じって剣で遊んだりしているのだが、その混じっている大人も剣の使い方が慣れていて、玄人臭が凄い。

 子供好きの誰かの親で、剣に覚えのある人がボランティア的な感じで剣の相手をしているのだろうか。

 それか元々剣術の先生で、授業の後の自由時間みたいな感じなのだろうか。

 いずれにせよ、こういった遊びから子供達は剣を覚え強くなって行くのだろうと思った。

 あの中に姉が混じっているのだろうか?

 姉も冷静に見えて結構血の気が多いからな。

 探せば居るかもしれない。



 「リン・・・ちゃん、探してるの?」



 誰かが抱っこしてくれているお姉さんに話しかけてきた。

 姉の知り合いだろうか?

 姉と同世代らしき子が3人。

 皆女の子だけど、真ん中の子はちょっと男混じりな感じがする。

 その真ん中の子は赤みがかったショートヘアーで、頬っぺたに絆創膏の様なものを貼っている。

 少し背が高い。

 ヤンチャなイメージだ。

 着ている服はいい物の様な気がするが、汚れていてみすぼらしくみえる。

 右の子は細目で髪が黄色く、肩まで伸びた髪は少しボサボサしていて、着ている服も僕と同じような感じで、所々破れている質素な感じだ。

 左の子は緑のボブヘアーで、丸眼鏡。

 この世界にも眼鏡あるんだな。

 着ている服は赤髪の子程ではないがいいものだと思う。

 この子が一番こ綺麗にしていて汚れていない。

 おとなしいのかな?

 それとも綺麗好きなのか。



 「リン・・・ちゃんのいる場所知ってるよ。その子、弟なの?」



 あら、中身おっさんだけどな。

 なんか・・・、ごめんね。



 「あらそうなの?じゃぁこの子お願いしていいかしら?」



 おっとぉ?

 なんか急に心細きなってきた。

 僕の身の安全が、父から知らない大人。

 そしてこの子達に託されてしまったのだ。

 父と離れてただでさえ不安なのに・・・。



 「いいよ。ほら、行くよ!」



 年上ではあるが、僕が中身おっさんだからな。

 ロリコンの気はなくはないが、7歳とか8歳とかは流石に無い。

 かわいいし、一緒に居て不快ではないのだが、話も合わないだろうし・・・。

 まぁ姉の知り合いだという感じだし、連れて行ってくれるのならありがたい話だ。



 「・・・。」



 赤毛の少女は無言のまま僕をグイグイ引っ張って行く。

 何か話しかけてくれてもいいんじゃないか?

 見れば赤毛の子は腰に木剣を下げている。

 緑髪の子も何か持っている様だがアレは何だろうな。

 ちなみに僕は何も持っていない。

 僕の荷物は父が施設の荷物預かり場所の様な所に置いていた。

 ちなみにスコップを使いたくて仕方がない。

 何処か物陰で穴を掘って遊べそうな場所が無いか探さねば。

 父の様に掘って秘密基地を作るのだ。

 実家に帰っても秘密基地は作りたいし、その練習って事でもいい。

 有意義な時間を過ごしたいのだ。



 「お前、あのリンの弟なんだろ?名前は何て言うんだ?」



 何だ?

 赤い子の口調が何か変わった。

 黄色い子はニヤニヤしている。

 緑の子はソワソワモジモジしている。

 建物と建物の間が薄暗く、丁度全体を見渡して死角になる様な場所で立ち止まり話しかけてきたのだが、あのカオスな状況から死角に入る必要あるか?

 逆に目立たないか?

 まぁいい。

 赤毛の子もそこまで深くは考えていないだろう。



 「セレン・・・だけど、お姉ちゃんは何処?」



 「さぁ、何処だろうなぁ?ヘッヘッヘ。」



 黄色い子がニヤニヤしながら返事をして来た。

 んーっと、どうしよう。

 別に嫌じゃない。

 姉と逢ったからといって別に何をする訳じゃないしな。

 この子達3人、身なりは結構汚れてるけど可愛いし、見ていて飽きない。

 さっきまでは父と別れてすぐで不安だったが、

 生前の僕の子供達は3人居たのだけれど、彼女らを見ていると思い出してほんわかする。



 「おい、何ニヤニヤしてんだよ。お前今から何されるか分かってるんだろうなぁ。」



 「え、いや、ちょっと分かんない。」



 「そうだなぁ、どうしてやろうかキエル。」



 「そうだねぇ、さっきパンツ盗られてるヤツ居たけどさぁ、コイツのパンツも盗っちゃえばいいんじゃない?」



 「そうだなぁ、じゃぁ、セレンと言ったか。まずはパンツ脱いでチンチンを出してもらおうか。え?恥ずかしくて出来ねぇのか?ハッハッハ。ほら、やれよ!」



 ん?

 四歳の子がチンチン丸出しで歩くとか日常茶飯事だろ?

 何がしたいんだこの子達。

 チンチン見たいのか?

 嫌がらせのつもりか?

 まぁ中身おっさんだけど、体は四歳だからな。

 その辺は別に見られてもいいぞ。

 十歳とかなら微妙だけど、四歳だからな。




 「はい。」



 「うわぁ、ちょっ・・・。本当に出しやがった。・・・あぁ・・・どうしよ。ちょ、ミエル。触ってみろよ。」



 「え!?私がですか!?え!?えー!?」



 緑の子、ミエルというのな。

 その子、えーとか言いながら目が一瞬輝いたのを僕は見逃さなかった。

 興味津々のようだ。

 さてはミエルって子、こういうの好きだな。

 大人になったらめちゃめちゃにしてあげたい。

 喜ぶかな?

 まぁ半分冗談だけど。


 思えば大人になったらこんな公然わいせつも出来ないからな。

 何事も人生経験だって事にしとこう。

 実際この子達の反応が面白すぎる。

 変質者の気持ちが少し分かってしまった。

 良いのか・・・悪いのか。



 「いいよ、はい。」



 人気のない場所だからな。

 そんなに恥ずかしくない。

 しかも遊んでくれるというのだ。

 暇つぶしにはなるだろう。

 大体生前はそこそこ夫婦生活長かったし、子作りも頑張ったからな。

 こういうのを恥ずかしいと思う感覚はかなり薄れている。

 逆に刺激になって面白いとさえ思えてきた。

 そっちが始めたんだ。

 とことん付き合うぞ。

 しかしこっからどうする気だろうな。

 奉仕でもしてくれるんかな。



 「あわわわ・・・。」



 ミエルが腰を落としてプルプルしながら生まれたての小鹿のように、僕の息子目掛けて少しずつ近寄ってくる。

 あぁ、あと10年もすればな。

 この子達と遊んで楽しいだろうに。

 ちょっと体が未熟過ぎてエロいことしてもなぁ。

 んー。

 ロリコンに目覚めてみるか?

 そしたら楽しいかも。

 まぁとりあえず見てるだけでも反応が可愛いからいいか。



 「ほ・・・ホントにやるの?オチンチン・・・触るの?」



 「・・・えーっと、い・・・、嫌ならいいよ。キエル・・・お前・・・。」



 「あ、でも・・・ちょっと、ちっちゃくて・・・可愛い・・・かも・・・。」



 あーあー、触られてしまった。

 まぁ性教育の一環だと思えばこの子達の為にもなるだろう。

 正しい性の知識は正義だ。

 あー、この歳でもチンチン硬くなるのな。

 この歳で童貞卒業したら面白いな。

 ・・・面白いか?



 「あ・・・、あ!硬くなってきた!!」



 「え?ホント?どういうこと?」



 3人寄ってきてマジマジと僕の息子と対面している。

 めっちゃ僕のチンチンを観察している。



 「わー、凄いね。こんなに近くで初めて見た。」



 「あ、ホントだ。硬い!」



 いつまでやる気だろう。

 次の指示はまだか?

 次は、私のこの穴にチンチン入れろ。

 とか言ってくるのかな。

 ワクワク、ドキドキ。

 妄想は自由だ。

 そして僕は無理矢理やらされているだけだ。

 悪くない。


 しかしこの子達、僕に嫌がらせというか、姉に嫌がらせしたくて今やってる・・・でいいんだよな。

 あぁ、もしかして単純に男が少なくて

 さて、どうしたものか。

 俺も嫌がらせしてみるか。



 「男性性器は血液が集まって硬く大きくなるんだ。ほら、自分の股には穴が空いてるだろう?そこにオチンチンを出し入れするんだ。すると刺激されたチンチンから精子が出て、女性の穴の中に入って、卵子と結合して、受精卵になるんだ。子作りの基本だよね。」



 「・・・ん?」



 「・・・ほぇ?」



 「・・・。」



 三人共赤の他人だからな。

 中身オッサンだとバレてもいいだろ。

 バレないと思うし。



 「子供の作り方だよ。12歳とかになれば体が出来上がって子供がつくれるようになるよ。」



 「あ、今ぴくってなった、すげー。」



 あ、聞いてないな。

 僕のチンチンに夢中だ。

 観察しながら興味無さそうに赤毛の子が返事をしてきた。

 結構大事な事言ったんだけどな。

 まぁ、理解出来ないか。

 受精卵とか、この世界で聞いたことないし、単語が分からないからオリジナルの造語で説明してるからな。

 けどせっかく説明してあげてるのに無視されるのはちょっとな。

 僕は下げているズボンをパンツごとたくし上げた。



 「あぁ、何でしまうんだよ。」



 「え、もういいでしょ。まだ見るの?」



 「んー・・・。」



 何とも言えない様な感じだ。

 何がしたいんだろう。

 この子達。

 そうだな、丁度いい。

 正当防衛的な感じでセクハラ出来ないか試してみよう。



 「じゃぁ、お姉ちゃん達のも見せてくれたらまた見せてあげるよ。」



 「え!?わわわ私の!?・・・え・・・はぁぁ・・・あわわわ・・・。」



 緑の子がオーバーリアクションで面白い。

 君のとは言ってないんだけどな。

 しかもなんか嬉しそうだ。

 Mか。

 ぼくがSって訳じゃないけどかわいい。



 「見せるわけねぇだろ。ホラ、もう一回見せろよ!」



 「え・・・。え!?」



 ミエルって子がやっぱり面白い。

 赤毛の子が見せるわけねぇって言った後、残念そうに見えたのがまた可愛い。

 気のせいかもけどな。

 あぁ、早く大人になりたいなぁ。



 「別にいいけど、何がしたいの?ほれ。」



 「おお。・・・あ、さっきより大きくなってる。」



 「え、何で何で?」



 あぁ、さっきのミエルの露出狂の才能に俺の息子反応したのか。

 俺、ロリコンかもな。

 と言っても年上だからなぁ。

 どう考えればいいんだ?

 まぁとりあえず、緑の子が成長したらエロいなって思ったのは事実だ。



 「あ、またビクンッってなった。」



 「お姉ちゃん達の見せてくれたらもっと大きくなるかもよ。」



 子供のアレってどうなってるんだろな。

 何事も経験だ。

 やっぱりあれイジったら気持ちいいのかな?

 児童ポルノか・・・。

 お互いがOKならいいんだろか。

 まぁ何もする気ないけどね。

 思ったけどこの世界、法律とかどうなんだろうな。

 とりあえずあれだ。

 勉強熱心だな。

 この子達。



 「・・・キエラ、ホラ。見せて。」



 「やる訳ないじゃない。・・・ミエル、ホラ。見せて。」



 「え!?まままた私ですか!?・・・え・・・どうしよう・・・かな・・・。」



 緑の子はちゃんと断らないとダメだぞ?

 可愛いからいじりたくなっちゃうし、ちょっと嬉しそうな顔してるからまた次もやりたくなっちゃうけど。

 自分を安売りしちゃダメなんだ。

 逆らったら仲間外れにされちゃうとか思ってるなら尚更だ。

 こういう時、断らないとどうなるか。

 チョロいヤツだと思われる。

 まぁ、舐められるって言い換えてもいいかもな。

 だがやりたくない事を断らず実行した時点で既に仲間ではなくなる。

 命令する側とされる側。

 そういった関係になってしまうからだ。

 完全にそうだとは言わないが、少なからずそう言った方向に向かってしまう。

 自分の得意な分野なら断らなくてもいい。

 むしろ率先してやるべきだ。

 お互いが認め合った上でお互いの得意と欠点で補い合えばwin-winの関係だと思うからだ。

 実際win-winの関係のことを友達というのだとおもう。

 だが、単純に嫌なことを他人に押し付けるというのは違う。

 自己犠牲の精神は僕は基本的に好きじゃない。

 反対だ。


 ・・・ん?

 待てよ。

 緑の子は下系の事が得意だと、好きだというのだろうか。

 もし自分のを見せる事が自己犠牲ではないのだとしたら・・・。

 なる程。

 やはり将来楽しみだ。



 「じ・・・じゃぁ・・・。」



 緑髪のミエルはスカートに手をかけた。

 んー。

 ダメだろう。

 この展開。

 僕はまたズボンを元に戻した。



 「やっぱりもう終わり。やめとこう。」



 「「「え〜〜。」」」



 ミエル。

 君も言うのか。

 まぁ10年後位に続きをまたやろうではないか。

 ・・・さてさて。

 どうしたものか。

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