表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【短編集】無題の自由帳  作者: あぼだ
4/12

ひとりごと

音を運ぶコードから流れ出す、お気に入りの世界。誰にも邪魔されない、私だけの時間。

けど、時々少し思う。

この空間に猫がいて、美味しいお菓子があって、隣に君がいて、空は青空だったなら、きっともっと鮮やかなんだろうな。

今私の手には、1枚の、小さくも分厚い隔たりがあって、くすんだ瞳を照らしてる。

心はそれでも楽しいと言った。けど、何かが足りない気がした。

まだまだ幼い証拠か、それとも大人になったからこその退屈か。


あの頃はあれだけ綺麗に見えたものが、いつの間にか日常に変わっていって、当たり前っていう言葉に染み付いて、無理やり彩度を飾ろうとすると、周りは「幼稚だ」って笑うんだ


「知らなかった」が許されない世界だ。

「知ろうとする」のも制限される世界だ。

私たちは矛盾の中で、自分が信じたものを糧にして生きればいいのか、それとも轍を栄養にして生きればいいのか

それさえもまだ、よく分かってない。


大人になるのが難しい、それはきっと、私たちが既に大人だからなのかもしれない。

正しいものばかり求めているから、迷子になってしまったのかもしれない。


ちょっと考えすぎたかな、息抜きをしよう。

甘いストレートティーを飲んで、トリュフを頬張ろう。

大人にだって、休息は必要だ。

大人になったこの世界は、それさえも忘れてしまったみたいだね。


まだまだ私は子供だね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ