ひとりごと
音を運ぶコードから流れ出す、お気に入りの世界。誰にも邪魔されない、私だけの時間。
けど、時々少し思う。
この空間に猫がいて、美味しいお菓子があって、隣に君がいて、空は青空だったなら、きっともっと鮮やかなんだろうな。
今私の手には、1枚の、小さくも分厚い隔たりがあって、くすんだ瞳を照らしてる。
心はそれでも楽しいと言った。けど、何かが足りない気がした。
まだまだ幼い証拠か、それとも大人になったからこその退屈か。
あの頃はあれだけ綺麗に見えたものが、いつの間にか日常に変わっていって、当たり前っていう言葉に染み付いて、無理やり彩度を飾ろうとすると、周りは「幼稚だ」って笑うんだ
「知らなかった」が許されない世界だ。
「知ろうとする」のも制限される世界だ。
私たちは矛盾の中で、自分が信じたものを糧にして生きればいいのか、それとも轍を栄養にして生きればいいのか
それさえもまだ、よく分かってない。
大人になるのが難しい、それはきっと、私たちが既に大人だからなのかもしれない。
正しいものばかり求めているから、迷子になってしまったのかもしれない。
ちょっと考えすぎたかな、息抜きをしよう。
甘いストレートティーを飲んで、トリュフを頬張ろう。
大人にだって、休息は必要だ。
大人になったこの世界は、それさえも忘れてしまったみたいだね。
まだまだ私は子供だね。