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【短編集】無題の自由帳  作者: あぼだ
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宗教的でない天使

「アクマくん」


『私は、自分の瞳に映るものが全てだと思っています。

だから、化学的に証明できないような…そうですね、例えば

幽霊、宇宙人、妖精、小人、神様、天使、悪魔、妖怪…

そんなもの、存在しないと思っています。


けど、だからこそ好きなのです。

もしも、これら全てが本当にあるものだとしたら、私たちはきっと「日常」と同じ箱に詰め込んでしまうでしょう。

そう、平凡で代わり映えのしない、いつもの風景だと認識してしまうから、つまらなく感じてしまうはずです。


でも、これらは現実には存在しません。これからも、本当に証明されるかもわかりません。

非日常。そこにあるのに触れられないもの。

それを求めて追い続け、いつもと違う瞬間を味わえるなら、

幽霊も神様も、ずっと存在しないでいいと思います。


ありがとう神様、あなたが存在しないおかげで、私は今日も私自身の幸せのために、足掻き苦しみ、光を掴むことができます。

もし本当にいたとしたら、どんな願いもあなたに委ね、心も体も怠けてしまっていたでしょう。

日々に意味を与えてくれて、ありがとう。』


…とか、

だらだら綴ってはみたものの、神様にはいてほしいものだよねー、わかるわかる。

ん?あぁこれ?これね、ぼくが生前に書いた作文。

欲しいものは欲しい!それが人間。いやぁ〜滑稽滑稽。

でも。いないもんはいないからね?幽霊とかもさ、いるわけないからね?

ああいうのはぜーんぶ、まだまだ科学が発達してない頃の昔の人の見間違い。はっきりとした幽霊の格好なんてだーれも知らないの。おばけとかエイリアンに見えるってのも、脳が騙されてるせいだからって科学的に証明もされてるしね。

思いっきり汚いところを曝け出すのが恥ずかしくて怖気付いてるから、「神様」とかいう都合の良いキャラクターに、意味のわからん誓いを立ててる。そういうことだろ?

つってもぼく天使だから、今先生の前でこんなこと言ったら、こっぴどくら怒られるんだろうな〜!

だって、まさかほんとに神様がいるなんて思いもしなかったし!

あ、実習の時間。さて、人間界にナンパでもしにいこっかな〜


おーいそこの冴えないメガネちゃんの君、

神社だとかお寺に行く前にちょっと、ぼくとお話しようよ。

君が今日拝みに行くその仏像……ただの銅の塊だから(笑)

そんなものに手を合わせて時間潰すくらいなら、もっと有意義に過ごさない?


例えば?そうだね…

美味しいものでも食べよ?

クレープとか好き?

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