八日目「俺の可愛い妹」
ふぁ!? 執筆に熱中しすぎて、折角の祝日がオワタ\(^o^)/
まじかYO。課題とか結構あるのに......土日使うかぁ。
「おにーちゃん! 大好き!」
あ、どうも、心城家の長男の『心城 一兎』です。
今は姉の『零花』姉ちゃんと一緒に深夜アニメ『お兄ちゃんの事なんか大好きなんだから!』と、言う妹ラブコメものを視聴してる。
「ふぇーん、お兄ちゃーん! 一緒にお風呂入ってよー」
最初っからデレ度MAXな妹が実の兄とイチャイチャしつつ、主人公の兄貴の幼馴染みと妹ちゃんが兄貴を取り合ったりする話だ。
うん、妹三人居る俺から一言、こんなすでに攻略済みな妹が現実に居るわきゃねーだろ。
と、思いつつも、いつか千菜と万璃にも、このアニメの妹ちゃんみたいな感じになってくれると信じてる。
あ、十夜は論外。
「ねぇ姉ちゃん」
『なに?』
「どうしたら千菜はこのアニメみたいな妹になってくれるんだ?」
『一兎、現実と二次元を一色多にしちゃダメ。めっ』
「いぃぃぃぃぃぃじゃん別にぃ! 俺も千菜にあんな風にされてぇよ!」
「(アニメ)あ、お兄ちゃん。そこは、はぅ......恥ずかしいよぉ。お嫁に行けなくなっちゃうよぉ」
『一兎、明日お姉ちゃんと病院に行こ?』
「俺正常ッ!!」
『頭のおかしい人はみんなそう言うわ。あ、でも一兎はウサギか』
ぐぬぬぬぬ、オレ オカシク ナイ。
「くっ! ど、どうしたらいいんだ.......あ、そうだ」
~語り手変更中~
「うーん」
おはようございます。『心城 千菜』です。今日も苦手な朝が来ちゃいました。
そろそろ冬が近いせいか、本当に寒い、出来れば布団から出たくない。
「ん、ん~、むぅ?」
あれ? なんか、いつもより布団が暖かい? それに、なんか居心地いいような、抱き心地が良いようなものがあるような......。
「やぁ、おはよう、お兄ちゃんだよ☆」
「.......」
また一にぃか、しかも、今日は珍しくウサギから人の姿に変わってる。
「驚いた? お兄ちゃんが満月見ないと人になれないと思った? ハハ、そんな設定なんぞ、お兄ちゃんの愛の力でなかったこと、にぃ!?」
「何全裸で布団の中に入ってんだ。ウサギの時よりもっと卑猥だ」
「えぇ? 千菜お前、お兄ちゃんとは言え、男の人が裸で隣に居るんだよ? 少しは恥じらったら......おぅ!?」
「するわけないだろ? さっさとその股間の汚い象さんをしまえよ」
え? 冷たいって? 恥ずかしくないかって? ハハ、何言ってるのかな? 誰がこんな人モドキに恥ずかしがったりするかよ。
「おぉぉぉぉぉぉ!? やめてぇ! お兄ちゃんの象さんの鼻が伸びちゃう! ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
二分後。
「で? どうしたのさ?」
「.......千菜に、千菜に.......『おにーちゃん大好き! 一緒におやすみしようねー!』て、昨日見たアニメみたいに言われたいんだよぉ!!」
「うわぁ......」
「でも、そんな千菜ちゃんに甘えてくるようにしたらどうしたらいいか考えた。んで、取り合えず人間になってみた」
一にぃが満月なしで人間になる、か。確か満月見たらものの5 秒で変身できるけど、満月なしで変身するには8時間掛かるんだったっけ?
「おい、まさか、あの気持ち悪い変身シーンを、私の隣でずっとしてたんじゃないだろうな?」
「ん、んー、なんのことなのか、お兄ちゃん分からにゃい」
え? どんな変身シーンかって? 取り合えずR-18になりかねないほどのグロいシーンだよ。
想像してご覧? 寝ている隣でウサギが一度全身の肉を膨張させて肉塊になった後に骨格を人の形に変形する時に骨が軋み、折れる音が三時間近く連続的に続いた後に、膨張しすぎた肉を調節しながら骨格に合わせて人の形に━━━━
「そこまで詳しく説明しないで!」
「いいからさっさと服着ろ。この変態」
~語り手変更中~
ダメか。久し振りに人間になれば、なんか新しい反応があると思ったが、特にいつもと変わらないなぁ。
しかし、人の姿で食卓に座るのは何年振りだ?
「......」
おや? 一番下の万璃が俺を見てる? ははぁん、さては長身イケメンになったお兄ちゃんに見惚れて.......
「どちら様ですか?」
「ゑ!?」
うそん!? あ、そ、そっか、万璃にこの姿を見せる事って、殆どなかったな。うん。
「俺だよ。俺、君のお兄ちゃんだよ?」
「........あ! 一兎お兄ちゃん!?」
「わかってくれたか!」
さっすがマイシスター!
「いやいや、この人は一にぃじゃないよ? ただの変態さんだよ」
「え!? そ、そうなんですか?」
「うおーい!? いたいけな小学生に嘘吹き込まなーい!」
本当にいつもと変わらない千菜ちゃんの塩対応。
マジしょっぱいっす。
そんなこんなで、人の姿で登校.......したくないので、母さんには登校したふりをして、今日はサボることとした。
「はぁ~、どうしたら千菜ちゃんは昔みたいに甘えてくれるのかなぁ~」
『お兄ちゃん、モフモフ~(千菜・六歳)』
『一兎お兄ちゃーん、一緒にお風呂入ろー(千菜・九歳)』
『ひゃ、くすぐったいよ一にぃ~。そんな所に入らないでー(千菜・十二歳)』
『一々変な所に入るな、この淫獣が、いい加減にしないと去勢するよ?(千菜・現在)』
うん、十二~十四歳の間に何があったんや。
あ、そっか、照れてるのか、千菜も思春期やしの~。本当に可愛い奴。
「おばちゃーん。居るー?」
「おや、一坊やないかい。今日珍しく人の姿になってるじゃないか」
サボると言っても、特に何かやるわけもなく、昔馴染みの駄菓子屋に行くこととした。
ここのおばちゃんとは子供の頃からの知り合いだ。
俺に祖母はいないけど、この人が俺の祖母みたいな感じの人だな。
「まったく、アンタ男前のクセに、まぁだ妹にべったりかい?」
「あったりめぇよ。それより、このラムネとお菓子で」
「あいよ。やれやれ、今日はなんだい? サボりかい?」
「あぁ、この姿で学校に行けば、また周りのメス共が騒ぎ立てるだろうからな」
「やーれやれ、お前は昔っから口が悪いねぇ『ヤソカ』の奴は何やっとるんだか」
「ん? ヤソカって誰?」
「あん? 誰って、そりゃお前......」
と、ここで駄菓子屋に別の客が入ってきたようだ.......。
「おい、心城 一兎。お前、学校に行かないでこんな所で何をしている?」
「........それをそっくりそのまま帰すわ。お前の方こそどうしたんだ?」
目の前に俺のストーカーでもあるお嬢様『戦条寺 輝美』が居る。
まさか、学校サボってもこの女に付きまとわれるとは思わなかった。
「なんだよ。また脱がされに来たのか?」
「え、今日も脱がしてくれるの!? ん、こほん、そんなわけないだろ! お前が学校に来なくて悲しんでる女子生徒達を代表してワタシ自ら来てやったのだ。ありがたく思.......」
「嬢ちゃんや。一坊の奴もう行ったよ」
「えぇ!?」
~兄貴移動中~
アイツ、明らかに本音がポロリと出てやがったな。表では御上品でカリスマ性のあるお嬢様を演じてはいるが、実際は好きな奴に脱がされるのが大好きな露出狂だ。
ふー、さぁて、千菜が帰ってくる夕方までに、千菜ちゃん攻略作戦でも立てておくか。
「待てーい!」
「待つかボケ!」
また輝美さんっすか。こいつ、こちらが瞬間移動しても、なんでいつもいつも俺の居場所が分かるんだよ。
本当にこえーよ、こいつ。
「ま、待て、別にお前を学校に連れ戻しに来た訳じゃない! だから逃げるなぁ!」
「じゃあなんだよ! お前怖いんだよ!」
「だ、だから、ワタシと........はぁ、はぁ.........え、映画を観に......」
「行かない! そんなの学校の連中と行けよ!」
「た、頼むから.......ま.......て........(バタリッ)」
........え? なんだ、息切れで倒れたのか? こいつここまで体力無かったか?
「はひゅー、はひゅー」
「.......はぁ」
こいつ、見た目は悪くないし、むしろ見た目美人ではある。普通の男子なら、こんな美人で、しかも俺の学校では学校一の美少女に認定されてる奴に執拗に追い掛けられるのは悪い気もしないだろう。
でも、ざーんねん。俺こいつに興味ねーからー、ぬははははは!
「そこで新しい恋人の『地面』と仲良くやってろ。じゃあな」
「お待ちください」
「うお!?」
うわ、いつの間にか輝美の執事さんが目の前に居る。
超能力者でもある俺に何の気配もなく近付けるなんて、只者じゃないな。
「お嬢様は大切な学業を抜けてまで貴方に会いに来たのです。せめて映画ぐらい一緒に見に行ってあげては如何ですか?」
「う、うーん、でもなぁ......」
「ほひゅー、ほひゅー」
......あんな公衆の面前で地面に抱き付いて酷い顔面崩壊を晒してるお嬢様と映画.......行きたくない。
うーん、こんな事なら千菜と行きたいなー。
......あ、そうだ。
「おい輝美」
「はひ? や、やっとワタシと......」
「行かない」
「えぇ!?」
「でもその映画のチケット寄越せ」
「誘いを断る上にカツアゲ!?」
「あぁ、そのチケットで妹と映画観に行く」
「また妹!? いい加減に妹離れしなさい!」
「じゃあかしぃ! 今回は妹と行くがその代わり.......今度お前の家で一緒に映画観てやるよ」
「え? それって......」
「だからほら、今回はそのチケットを譲ってくれ、な? いいだろ?」
「は、は、はぅぅぅぅぅん!! やったー! かずぴょんがワタシの家に来てくれりゅぅぅぅぅぅぅ!!」
「その呼び方やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!」
てなわけで、チケットGET。本当はこんな約束したくないがな。背に腹は代えられん。
「それじゃまた今度来てねー! やったー!」
馬鹿なお嬢様が狂喜乱舞しながら去っていく。
ホント、チョロい。
「さぁて、これで千菜と映画観に行って、少しでも昔の頃を思い出して、あの頃の可愛い可愛いデレ度MAXな千菜ちゃんに戻ってもらいますぞ~、ぐふふふふふ」
~兄貴合流中~
「やぁ千菜! 今からお兄ちゃんと映画を観にいかない?」
「行かない。一人で行けば? と言うか、いつまで人の姿になってるつもりなの?」
夕方、千菜の学校の帰り道で下校途中の千菜と合流。しかし、俺の誘いに乗ってくれなかった。
「フッ、おいおい、いいのかよ千菜ちゃん。お兄ちゃんのお誘いを断って」
「いいから一人で行ってよ。私早く帰りたい」
「ふ、くくくくく、あーはっはっはっは!!」
「ちょ!? いきなり何!?」
は、予想通りの反応、こうなったらお兄ちゃんの奥の手を使ってやる!!
「お願いしますお願いします! どうかこの哀れな兄と映画観に行ってください! お願いします!」
「土下座ぁ!?」
どぅだぁ。中学生女子が俺みたいな長身の高校生男子に土下座させてるなんて、他の人が見たらどう思うかなぁ~?
「あ、あの子、あんな目付き悪い男に土下座させてるぞ......」
「な、なんなのあの子、只者じゃぁない!」
「普通とは気が違う娘じゃぁ.......」
ほぉれほれほれ、周りから有らぬ誤解を受けちゃいますぞ~千菜さんよ~? ん~?
「~~~っ! 分かったわよ! 行けばいいんでしょ! 行けば!」
「ひゃっほぉぉぉぉぉぉぉぉい!! じゃあさっそく瞬間移動で行こうぜ!」
「え、ちょ、うわ!?」
「「き、消えた!?」」
~一秒後~
く、くくくく、懐かしいのぅ、千菜と映画館観に来るのは久方ぶりよぉ~。
「えー、二名様ですね」
「はい!」
「チケットを拝見しますね........ところで、お客様はカップルですか?」
「はぇ!? 何言って、むぐ!?」
「はいそうです。カップルです」
「むがー!」
「そうですか、今日はサービスデイとしてカップル割りが適用されますので、ごゆっくり」
「むごー!!(こんな変態とカップルじゃねぇぇぇぇぇぇぇ!! てか普通は兄妹だとと思うだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)」
ハハハハ、聞こえなーい。
あ、てか俺達、今からなんの映画観るんだ?
あの馬鹿なお嬢様の事だ。きっとラブロマンス的なものを.........!?
その後、映画を見終わった俺達は、早急に家に帰り、俺はソファに深々と腰を下ろしてタメ息をつく。
.........あのさぁ、なんで、なんでホラー映画なんだよ!?
え、馬鹿なの!? あのお嬢様バカなの!? カップルでホラー映画なんて何考えてんだよ!?
「.......一にぃ 」
「や、ごめん! ごめん千菜! まさかあの映画がホラーでしかもメチャクチャ恐かったなんて思わなくて......」
「.......」
「本当にごめんなさいぃぃぃぃぃ!」
「........もういい」
あ、あぁ、せ、千菜ぁぁぁぁぁぁ、うぉぉぉぉぉぉ、また嫌われたぁぁぁぁぁ。
あんのバカ、罰として遠距離からでも脱がしとこ。
そんなこんなで、晩飯時も千菜は俺と目を合わしてくれないし、いつものセクハラをしても無視されるようになった。
.......死にたい。こんなダメダメな兄貴で本当にすまん。お兄ちゃんはただ、昔のお前に戻って欲しかっただけなんだぁぁぁぁ、うわーん。
う、うぅ、ショックだ。元の姿に戻るのも、なんかもどかしい。
もうなんか疲れた。早く寝て忘れよ。
おやすみなさい......... くすん。
コン、コン。
「(びくん!?)」
おわ!? あ、あんな怖い映画観た後だから、ノックごときで体がハネ起きてしまった。
「だ、誰?」
「......一にぃ、起きてる?」
「せ、千菜!? ど、どどどどどど、どうした?」
千菜が自分から俺の部屋に来るなんて、かなり珍しい.........ど、どうしたんだ?
「.......千菜、その」
「分かってる。一にぃは私を楽しませる為に半ば強引に映画館に連れてったんでしょ?」
「う、うん」
ドア越しに千菜と会話をする。かなり気まずい。
「それに、一にぃが私を恐がらせるような事は絶対にしないって知ってるから。だからあの映画のチョイスは一にぃじゃないんでしょ?」
「..........あぁ、だけどすまない、お兄ちゃんがちゃんと映画の内容を確認しておけば.......」
「もう謝らなくていいからさ。それより.....」
「ん? おぉ!?」
ドアを開けた途端に千菜が自分から抱き付いてきた!?
「こ、今夜はその、怖かったから、い、一緒に寝てくれない? .......(小声)お兄ちゃん」
「え、千菜、今お兄ちゃんって......」
「い、言ってない、言ってないから、は、早く、寝よ?」
「いやー、でも俺、ほら、人のまんまだろ? せめて元の姿に......」
「そのままの方がいい、デカイ一にぃの方が、今なら安心するから」
な、なんだなんだ!? せ、せせせせ千菜が!? あの千菜が昔みたいに甘えてる!? なんだこのミラクル!?
「こ、この事は他の家族には、な、内緒だから......万璃と一緒に寝ようと思ったけど、こんな情けない姿を妹に見せたくないし.......」
........と、取り合えず結果オーライ?
千菜方からの添い寝。こ、こんなの、百年に一度の奇跡ではなかろうかぁ!?
ま、まぁ何はともあれ、さっそくベッドの中に入るとするか!
「.......なぁ千菜」
「何?」
「いや、その、ふと気になったのだが、千菜はどうして俺の事を『一にぃ』と呼ぶようになったんだ? 昔みたいに『お兄ちゃん』と言って俺に甘えてくれても良いのに.......」
「バカにされたから」
「え?」
「小学生の頃、クラスの男子にバカにされて、女子からはドン引きされちゃうし、その時私は、兄に甘えまくる妹は普通じゃないんだって、気付いてしまったの」
そ、それが原因? そ、そんな事があったのか、俺にタイムリープの能力があれば、その馬鹿な男子共に喝を入れてやってたのにぃ。
「だから、もう一にぃに甘えないようにしよう。そう決めたけど、今日の映画メチャクチャ怖かった」
あぁ、だからか、あの映画のお陰で、今夜限りの昔の千菜に戻ってくれたのか、甘えてばかりで、いつも俺に頼ってばかりいたあの頃に.......。
壮絶な恐怖が千菜の心の壁を少しだけ開けてくれたのか。それだけでも、あのお嬢様には感謝しなきゃな。
.........それはさておき。
「ひゃ!? か、一にぃ!?」
「あばばばばばばばば、い、今思い出してもあの映画、吐きそうになるぐらい怖かったたたたたたた、千菜が来てくれなかったら、たぶん今夜は眠れなかったかももももももも」
「うわ!? めっちゃ体震えてる!? まるで携帯のバイブみたい!?」
千菜がほんの少し昔に戻ってくれたけど、脳にこびりついた映画の恐怖が離れなくて、俺はずっと千菜を抱き締めながら一夜を過ごしたのであった。
「むぐ、むご、く、苦しい!」
~おまけ1~
「ふん、ふーん♪ かずくんとお家デート♪ かずくんとお家デート♪」
お久し振りです。第二話で少し出てきた『名もなき執事』です。
今夜の輝美お嬢様はとてもご機嫌なご様子。今度、意中の相手である一兎様を屋敷にお招きして映画鑑賞をする約束をしたのですから。さぞや嬉しいのでしょう。
「あー、すっごく楽しみねー。て、きゃあああああああああああああああ!?」
「お嬢様!?」
またお嬢様の服が消し飛んだ!? 直ぐ様代えの服を用意せねば!
「うぇ? な、なんでぇぇぇ? かずぴょんって、ホラー映画ダメだったの?」
「え? ホラー映画をチョイスしたのですか?」
「そう! 怖いシーンになったら暗闇に紛れてかずぴょんに抱き付く作戦で行こうと思ってホラー映画にしたんだけど........かずぴょん自体、もしくは妹さんの方がダメだったのかな?」
....... めんどくさ。
いえ失敬。
「でも今度屋敷に来てくれた暁には、今度こそワタシの抱き付き作戦を.......」
めんどくさ。
いえ失敬。
どうせお嬢様の本性なんぞもろばれなんだろうから、そんなあからさまな作戦なんかなくてもいいから、さっさと本性さらけ出して熱烈にアピールすればいいのに、
めんどくさ。
「ね、ねぇ、アナタはその、かずくんが来てくれたら、今日みたいなホラー系がいい? それともやっぱりラブロマンスを.......て、あら?」
そろそろ付き合いきれなくなったので、自分はお嬢様の服だけを置いて、早急に自室へと戻ってから深くタメ息をついた。
「........めんどくせぇ」
どこかにいい転職先ねぇかなぁ。
~おまけ2~
こんばんは。一兎です。寝る前に少し疑問に思った事がある。
日中の駄菓子屋のおばちゃんの口から出てきた『ヤソカ』って誰だ?
聞いたこともない名前だ。
.......明日父さんか母さんにでも聞いてみるか。
おやすみなさい。
続く。
うおーい。何新たな謎を出してんだよ。あまりの眠気と疲労におかしくなったか?
て、事で、次回はどんな話にするかは未定ですので、てか眠い、ダルい、さっさと寝る。
おやすみなさーい。