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初めての魔王討伐5

「イッテー」


身体に刺さった白銀の毛を抜きながら瑠花さんが呟いています。

私は剛鬼さんに刺さっている毛を抜き、HP回復薬とMP回復薬を瑠花さんに飲ませてあげました。


「しっかし、ヒデーな」

「うっ、気持ち悪い」

「仕方ないじゃないっすか」


シロガネオオアリの下敷きになり、その上から瑠花さんの攻撃を受け、気絶していたたかしさんは毛の一斉掃射を全身に受け酷いことになっていました。

因みに毛の攻撃で目が覚めたそうです。

体力はオートヒールでほぼ回復しているので問題ないのですが、見た目が……。


「そっちも終わったか」

「あー、やだやだ。もう帰りたい……。ひっ、何そのグロテスクな光景」


クラマさんと八宵さんもシロガネアリを片付けて此方へ歩いてきました。

御二人ともHPは減っていない様です。


「酷いっすね、頑張ってたんすよ」

「いや、お前は殆ど寝てただけだろ」

「うっ……そんなことより痛覚を下げるんで毛を抜いてもらってもいいっすか?」

「任せろー!」

「痛っ、痛いっす!まだ痛覚下げてないっす!」


瑠花さんとたかしさんがじゃれているのを横目にクラマさんと八宵さんは宝箱の確認へ行っているようです。私もそちらへ行きましょう。

御二人のそばに来るとちょうど宝箱を開けている所でした。

宝箱を開けるのもクラマさんの役割で他の人が開けるよりも遥かに良いアイテムが手に入ります。


「おっ、ラッキー。白銀の剣じゃん。これ高いんだよなぁ。使う人いないし戻ったら売りに行こう」


宝箱以外にもシロガネオオアリを倒したことで素材とお金も入手できました。これだけでもかなりの額になるでしょう。

経験値もかなり貰えたので、私のレベルも21へ上がりました。


「さて、そろそろ魔王を探しに行くぞ」


そうでした。今の戦闘で満足してましたが今回の目的は魔王討伐でした。


「八宵、隠し通路への入口は見つかったか?」

「それらしきものは見つけたわ」

「流石!おい、遊んでないで早く行くぞ」


私達は来た道を足早に戻っていきます。

予想外の強敵との戦闘で思ったよりも時間がかかってしまい少し焦っているようです。

出口らしき場所に着きましたがその道中にモンスターが出てこなかったのはラッキーでした。


「ここよ」

「確かに扉らしきものがあるような気がするな」

「でも、こっちは隠し通路の中っすよね?外側からなら条件を満たせば開くっすけど内側からはどうやって開くんすか?」

「……」


確かに玄関でもないのに内側から鍵を開けられるように作る必要はないでしょう。むしろ金庫のように内側からは開かない様になっている可能性が高い気がします。

かといって隠し通路に入った所まで戻るとなると時間はかかりますし入口まで戻ることになってしまいます。


「……やれ、るかる「おるぁ!」


ですよね。

隠し通路を力業で抜けるとかなり広い空間に出ました。ここはその空間の上部に位置する出っ張った岩の上のようです。確かにここならなかなか見つからないので隠し通路の入口を作るにはピッタリでしょう。


「そっちへ行ったぞ!囲め囲め!」

「範囲攻撃くるぞ気を付けろ!」


どうやら他のPCが戦闘中のようです。

17人。動きがバラバラな所を見ると全員が同一のパーティというわけではなさそうです。

そしてその17人を一体で相手しているのは巨大な赤竜です。その大きな口から放たれるブレスにより今3人が消炭にされました。


「クラマさん、魔王じゃなかったみたいですね。先に進みますか?」

「いや、ちょっと待て。あの大きさのドラゴンがこんな洞窟の奥にいるはずがない。身体が通路よりでかいんだぞ」

「確かにそうっすね」


戦闘を見下ろしている内にドラゴンの姿がみるみる変わってボロボロな黒衣を纏い大鎌を持った死神のような姿に変わりました。


「また姿が変わりやがった!」

「どんな攻撃をしてくるか分からんぞ。気を付けろ」


あ、大鎌の一振りで二人が倒されました。


「ドラゴンで変身能力を持った種類って見つかってたっけ?」

「いえ、そんな話は聞いたことがないわ。もしかしたらまだ発見されてない種類かも知れないけれど」

「と言うことは元の姿はドラゴン以外である可能性が高いわけか」

「そもそもレベルが77っすよ。隠し通路のボスですら50代だったのにこのダンジョンにしては強すぎっす」

「恐らく当たりだな。ここの場所がバレていないのはラッキーだった。準備をしてから一気に奇襲をかけるぞ」


全員に怪力薬、硬化薬、加速薬を飲ませたりかけたりして強化し、作戦を立てます。


「まず、るかるかが飛び降りて全力で敵を殴る。少し遅れてたかしと響と剛鬼が飛び降りて追撃。俺と八宵はここから援護。以上」

「それだけですか?」

「それだけ。敵が変身能力を持ってて何に変身するか分からない以上無駄に作戦をたてて台無しになるより臨機応変に対応した方がいい」

「はっ、分かってんじゃねーか。一番槍は任された。第二リミッター解除」


瑠花さんが第二のリミッターを解除すると唯でさえ大きかったミケがガシャガシャと機械的な音を立てて更に巨大に膨れ上がっていきます。

地面にヒビが入ったので重量も増しているのでしょう。

ゲームなので言っても無駄でしょうが物理法則仕事してください。


「んじゃ、先に行くぜ」


そう言うと瑠花さんは魔王(仮)に向かって飛び降りました。


いざ、魔王討伐。

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