90 魔法都市 寄り道
少し寄り道します。
俺と女神達とフルちゃんは魔法都市の学園にいます。
今日、これからどうしようか?
臨時職員は明後日からだしなぁ。
ってかさ? 学園長から臨時職員用の宿屋無料チケット貰ったから、宿屋にでも泊まろうかな?
そんな事を考えていたら、フルちゃんが震えながら俺を見ています。
「アキラ様……あの……本体の私が……里から逃げました……」
コピーされたフルちゃんがか弱く言います。
「そうか、じゃぁ本物の所にいこうか? すーちゃん、フルちゃんが居る所に転移できる?」
「了解ですー」
俺達はすーちゃんに、本物のフルちゃんがいる場所に転移を頼みます。
俺達はエルフの里から少し離れた草原に着きます。
「駄目じゃないか? フルちゃん? エルフの里と宝庫の管理お願いしたのに、逃げ出しちゃ」
「あ、アキラ様!?」
「エルフの里に戻ろうか?」
「嫌です!! もうあの里は……私の知っているエルフの里では……ありません!」
「何があったの?」
「里の住人がポージングを続けて止めさせようとしても、一向に止める気配も見せません……まるで呪われたように……」
「今日の長老は確認した?」
「宝庫で大人しくしてました」
「エルフの住人が元に戻ればいい訳ね?」
「まぁ……そうですけど……」
「それじゃ戻ろうか? すーちゃん? 俺達を、エルフの里にある『宝庫前』へ転移できる?
「了解ですー」
俺はフルちゃんと話した後、すーちゃんに頼んで、俺達はエルフの里にある宝庫前へ転移します。
エルフの里にある宝庫前に着きました。
「んじゃ、宝庫開けて長老と話そうか? マジちゃん。試しに宝庫開けれる?」
「はイ! マジマジポン! 開きましタ!」
俺はマジちゃんに頼んで宝庫を開けて貰います。
宝庫が開いた様子を見たフルちゃん二人は、哀愁漂う顔をしてます。
(私達……必要ないですね……)
フルちゃん二人が思います。
開いた宝庫の中を見ると、秘宝である長老のルフちゃんが白ハイレグビキニ姿で筋トレしてます。
長老ルフちゃんは汗びっしょりです。
この汗、売れそうだね?
いい値で買おうか? ルフちゃん? いくらかな?
ルフちゃんが俺達に気づきます。
「アキラ殿? どうされた? ワシ今、筋トレ中なんじゃ!」
「うん、ルフちゃん可愛いね! でもね? 筋トレしすぎちゃうと筋肉ついちゃうからほどほどにね?」
「むぅ……こればかりは譲れないが……仕方ない……それで? なにかあったのぅ?」
「里の住人がポージングし続けてるから? 止めてさせてくれる?」
「おかしいのぅ? ワシ? 何もしてないよ?」
「あれ? てっきり長老が原因だと思ったのに」
「……まさかな?」
「何か知ってるのか長老!?」
「うむ、秘宝であるワシがエルフの住民に接触しすぎた為に、エルフの住民達のマナが溢れて暴走してるのかもしれぬ。ワシは秘宝になってから一度も宝庫から出た事がなかったからの? 分からなかった」
「んで、どうすればエルフの住民は治るの?」
「しばらくすれば治るじゃろ?」
「しばらくってどの位?」
「うむ、50年位かな?」
「そっか、じゃぁ問題ないね。フルちゃん? 里の住民しばらくあのままだけど? 頑張って!」
「嫌です!! 今直ぐ何とかしてください!!」
「そう? 別に俺には害ないから別にそのままでもいいんじゃん?」
「私の気持ちにもなって下さい!」
「フルちゃん……もう少し自分を客観的に見たほうがいいよ?」
「そんなっ! 里の皆がポージングしたまま! 50年も一緒に過ごしたくありません……う、ウワァアアアアアアアアンッ!!」
俺は長老ルフちゃんと話した後、フルちゃんは泣き出します。
本物のフルちゃん、そんなに嫌だったんだね。
それじゃ、コピーのフルちゃんに頼もうか?
「コピーのフルちゃん? 里と宝庫の管理頑張って?」
「わ……私だって……嫌です……!! ウ、ウワァァアアアアアアアアアン!!」
コピーされたフルちゃんも泣き出します。
フルちゃん? 310年も生きてても嫌なものは嫌なのね?
これどうしたもんかね?
「長老ルフちゃん。何とかならない?」
「ワシのマナドレインで何とかできるかもしれんがの? ただ、ワシが近づくと里の住人達、またマナ暴走するかもしれんしの? 後、もう少しフルのレベル上がれば、マナ魔法を扱えるようになるはずなんじゃが? まぁ、マナドレインそちらの女神達に頼めば、できそうな気はするの」
「んじゃ、里の住人からマナドレインできそう?」
「ドレイン出来るかもしれませんガ? ドレインした先の器がありませン」
「それじゃぁ誰に器の代わりできないかな? 長老ルフちゃん? 誰に渡せばいいと思う?」
「うむぅ、フルでもいいかもしれんが? それだと、フルがポージング始めるじゃろう? アキラ殿がそれでよければよいが」
「俺はお断りを要求する!」
「うむぅ……それでは、そこにいる妖精でどうかの?」
「妖精マツカの事かな? マツカ~いるかい~?」
(よよー、マスター? 呼びましたか?)
「マナの受け入れお願いしていい?」
(いいのですか?)
「できるならいいかな?」
(できますー)
「じゃぁお願い。マジちゃん。里の住人にマナドレインしちゃって、そのマナをマツカに集めちゃって?」
「了解でスー! マジマジ~ポンッ! できましタ! マツカいきますヨ?」
(はいー)
「!?」
マジちゃんが里の住人からマナドレインして、マツカにマナを譲渡させています。
マツカにマナが吸収されていきます。
なんだろう? なんだかマツカが大きくなっていく気がする?
あれま。瓶より少し大きくなってるなぁ?
マツカは瓶よりも少し大きくなります。
「ワシ。長い事生きてきたが、目の前で上級妖精になったのは初めて見たぞい?」
「へー、妖精にも種類があるのね?」
「うむ、妖精にも種類があっての? 妖精の上は『上級妖精』で、上級妖精の上は『大精霊』じゃな? 大精霊様は、大賢者エルフ様と一緒に旅をしたとも記録に残っておる」
「なるほど」
マツカが上級妖精になりました。
てかさ? マツカおっきくなったら瓶入らないよね?
「長老ルフちゃん。マツカ上級妖精になったから瓶に入らなくなったけど、大丈夫なの?」
「うむ、妖精は上級妖精になったことで自らマナを生み出すことができるようになったから、マナを吸収する必要はなくなったんじゃ。まぁ、この里はマナで満ちておるがの? それにマナの無い所でも生きて行けると思うぞ? 後、上級妖精になったことで、マナを使用した魔法も少しはできそうじゃ。例えば姿を消せるマナ魔法とかできるかの?」
「なるほど」
俺はハイレグビキニ姿のルフちゃんに聞いて納得します。
「後さ、結局長老と一緒にフルちゃんが居続けたらさ? フルちゃん筋トレしてポージングし始めるんじゃね? ダメじゃん」
「そうじゃの。こればっかりは仕方がないの、ワシ、宝庫の中で大人しくしておくよ」
「と言う訳でフルちゃん? 宝庫の開錠は必要な時だけするだけでいいからね?」
「分かりました!」
「コピーのフルちゃん? 宝庫の開錠大丈夫かな?」
「……仕方ありません……私、この里に残って開錠の役割を受け持ちます」
俺は長老に話した後、コピーしたフルちゃんに宝庫開錠の役割を任せます。
これで一件落着かな?
(マスターいいですか?)
「マツカどうしたの?」
(上級妖精になったマツカは、この里の人が何故、子供が生まれないのか何となく分かりました。エルフの里の人達はあまり筋トレというか、身体をそこまで鍛えてないみたいです。肉体を強化すればその分、生存本能が活性化されて繁殖行為を行う様になると思われます。フルちゃんの義父と義母に、マナを少し上げれば子供が生まれると思います)
唐突に上級妖精になったマツカが俺に話しかけてきます。
「うん、マツカ? 長いから20文字でお願い」
(フルの両親にマナを上げれば子供ができます)
「ありがとうマツカ!」
(どういたしまして~)
上級妖精マツカは、俺の後ろに下がります。
「そういえば長老ルフちゃん? この里の人ってなんで長生きできるの?」
「うむ、それはな? 生まれた直後に秘宝で儀式を行うことによってな? 生まれた子供はマナの回路ができるのじゃ。この里はマナが豊富でな、よりマナを吸収しやすくなるのじゃ。マナは魂とリンクしておるからの? 魂の寿命を永らえさせる事によって、寿命を長く保つことができるのじゃ」
「なるほど、なんとなく分かりました」
俺は長老ルフちゃんに気になる所を聞いて納得します。
「マツカ? 姿って消せれる?」
(やって見ます~)
俺はマツカに姿を消せるか聞きました。
マツカの姿が消えました。
うん、どこにいるかわからないね。
これなら一緒に居ても目立たないね。
「それじゃコピーフルちゃん? ご両親に宜しく言っといて!」
「ありがとうございます! アキラ様!」
さて? 問題解決したら旅の続きに戻るかね?
「すーちゃん? 俺達を魔法都市の宿屋までお願い」
「了解ですー」
俺と女神7人と本物のフルちゃんと上級妖精マツカを連れて、すーちゃんの魔法で魔法都市へ転移しました。
あ、マツカ瓶、宝庫内に忘れたまんまだわ。
まぁいっか。
就職活動で面接行ってました。
就職したら投稿回数減ります。




