79 エルフの里 ワシの名は
さっぱりさっぱり。
エルフの里で俺達は、他の街に転移しようとしてました。
一つだけ確認したら次の街行こうか。
俺は、黒ハイレグビキニのフルちゃんに確認します。
「フルちゃん? 俺の名前言ってみて?」
「……勇者様? 何を……言っているのですか?」
「正しい名前呼んでくれたら、直ぐ行くからさ?」
「……アキラ様?」
「おかしいな? 俺の本当の名前を言ってくれませんか?」
俺はフルちゃんに、本当の名前を問いかけます。
少し間が開き、フルちゃんが答えます。
「……大和アキラ様」
「確かに俺の名前だね。たださ? それじゃない」
「……」
「残念ながらその名前を、フルちゃんは知っていないんだよね?」
「……」
「本当ならこう答えるはずだよ? 『勇者ササキ・アキラ様』ってさ?」
俺はフルちゃんに名前を聞きました。
フルちゃん?
昨日はあんなに一緒に旅したいって、いきこんでたのにね?
そんな、一日で考えって変わるものかな?
異世界の常識なんて、非常識ばっかりだけどさ?
異世界は三日見ぬ間の桜かな?
よーわからん。
とりあえず、……フルちゃんに揺さぶりをかけるか。
「ちょっと気が変わったから、フルちゃんに質問するね? 俺とフルちゃんが出会ったのは、どれ位前だったか覚えてる?」
「……ずっと、昔の事だったので……忘れてしまいました……」
「そっか、5日前の事も忘れちゃったの?」
「!?」
俺は続けて聞きます。
「はぁ……フルちゃん? 俺って面倒くさいの嫌いなんだ」
「……」
「なぁ? 長老? なんで本当の名前知ってるの?」
「!?」
「黙ってちゃ、分からないよ? なんでフルちゃんと入れ替わったの? なんで俺達とフルちゃんの旅を、ここで終わらせようとさせるの? なんでそんな面倒くさそうな方法を取るの? 本人が望んでなかったのにさ? 俺、フルちゃんのビキニ姿は、可愛いから好きだけどさ? このままほっとくと、可愛いフルちゃんが筋肉お化けになりそうだから、阻止するけどね」
「……」
俺は、フルちゃんと身体が入れ替わった、秘宝である長老に話しかけます。
フルちゃんは黒ハイグレビキニの姿なので、俺は目のやり場に困りそうになるけどさ。
そんなの関係無いと言わんばかりに、堂々としてる姿とか目の当たりにすると、恥じらいが無くて興奮度半減するんだよなぁ。
見た目10歳の金髪エルフ少女が黒ハイレグビキニ来てさ? 「パンツじゃないから恥ずかしないもん!」って恥ずかしながら言われたら、どっちかって言ったら俺超嬉しいよ?
筋肉ムキムキ姿の黒ブーメランパンツ着た爺さんが「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」って恥ずかしながら言われても、俺嬉しくないよ?
犯罪の匂いしかしないね!
見た目って大事だよね。
中身が筋肉ムキムキの爺さんが、少女の姿で黒ハイグレビキニ姿してるって分かったら、俺は嫌だな。
じゃぁ中身が10歳のエルフ少女が、筋肉ムキムキの爺さんの姿になってたら、俺は好きだって言うの?
それはもっと嫌だな。
中身と外見のバランスって大事だと思うよ。
見た目可愛くても、中身残念だったらキャラのイメージ壊れるよね。
関係ないけど、会社の面接だとさ? 見た目良ければ受かりやすくなるらしいけどさ?
ここ異世界だしね?
少女のハイレグビキニも、稀にあるからいいんだよ。
毎日やってたら、そりゃ飽きると思うよ?
そんな事言ったら、筋肉ムキムキの爺さんも、毎日いたら慣れるって言う事だよね!?
それは慣れたくないな!
本気で。
精神論になりそうだな。
そんな事を思ってると、フルちゃんの姿をした長老が話しかけてきます。
「だってフル、無理やりワシの事、封印するような雰囲気じゃったんだもん」
フルちゃんの姿で、長老はアブドミナルアンドサイを決めています。
「それに、ワシの気持ちなんて考えてない感じしたし、折角フルと会えたのに寂しかったんじゃ」
「フルちゃんの意思を無視して、相手が嫌がる事を自分にやられたらどう思う?」
「ワシと同じような気持ちになればよかったんじゃ。少しは分かってくれるかもしれん」
「分かりたくもないです」
俺はフルちゃんの姿になった長老と話しました。
フルちゃんの姿で、長老はサイドトライセプスを決めています。
「お主の本当の名前は、マナの力を使用して、魂に刻まれている名を見たんじゃ」
「そんな力があるの?」
「うむ、鑑定魔法と似たような感じだが、マナは別ベクトルだからの」
「知らんかった」
フルちゃんの姿で、長老はフロントダブルバイセプスを決めています。
とはいえ、次からマナの力で名前見破られないようしないとなぁ。
後で女神達に、見破られないように聞いて見ようかな?
「ワシとフルは血もつながっているし、この地のマナを吸収して、育ったようなものじゃ。それに解除魔法が出来るフルの『魔力とマナ』がワシとの相性が良かったのじゃ。成功するか分からなかったが、試しにやってみたらできたんじゃ」
フルちゃんの姿で長老は、サイドチェストを決めて、俺に話しかけます。
「それでどうするん? このままフルちゃんの身体に居続けるの? それとも宝庫に戻るん?」
「ワシとしてはこのまま外に居たいが、お主達はそうさせてくれんのだろう? 秘宝になったことで、ワシの力はより一層、力を増すことができた。しかし、それでもお主達の力の底が見えぬ。お主以外は全員、魂の名前すら見えぬ。そのような相手と、事を荒立てるほどワシは馬鹿ではない」
「そっか、じゃぁ宝庫行って、本物のフルちゃん安否確認しようか?」
「うむ……分かった」
フルちゃんの姿をした長老と、俺達は宝庫の前に向かいます。
フルちゃんの姿をした長老の解除魔法で、中に入ります。
筋肉ムキムキの爺さんが、宝庫の隅っこで体育座りして泣いています。
筋肉ムキムキの爺さんが、俺達に気づきます。
「うわぁああああああああん!! 勇者様!! こんな姿になって一生戻れないかと思ったら、生きて行ける自信なくて、死のうと思いました!! 助けて下さい!」
筋肉ムキムキ姿の爺さんが、俺達を見て泣き叫びながら、駆け寄ってきます。
近づいてる最中、ムキムキ姿の爺さんがぶっ倒れます。
「アキラ様に害をなす存在ヲ、無力化しましタ」
マジちゃんが言いました。
ああ見えてもフルちゃんだからね?
殺してないよね?
とりあえず混乱してそうだから、暴れないようにして?
ちょっと混乱してるだけだよね?
(ワシの筋肉が! 筋肉様が!)
その光景を見て、黒ハイグレビキニ姿のフルちゃんは、顔面蒼白になってます。
「取り合ず、ムキムキ爺さん姿のフルちゃんを、回復してあげて」
俺は女神達に頼みます。
「了解でス」
「分かりました~」
マジちゃんとひーちゃんのマナ回復魔法を受けて、ムキムキ爺さんは起き上がります。
「長老……これは一体どういうことですか?」
「見た通りじゃ。ワシとフルの身体を入れ変えた」
「どうしてこの様な事をしたのですか!?」
「ワシ、久しぶりに外に出れて、嬉しかったんじゃ。外を見たかったんじゃ」
「それなら! ちゃんと言って下さい!」
「そんな事言われても、フルはワシをまた宝庫へ、閉じ込めようと思ったんじゃろ?」
「こんな筋肉姿みたら誰でもそう思います!!」
「フルや? もう少し筋肉の有難さを身を持って、感じたほうがいいのではないか?」
「嫌です!! それよりなんですか!? その露出された私の姿は!? 止めて下さい!!」
「この姿似合ってるじゃろ? 筋肉をアピールできるからな? 後フルや? もっと筋肉つけたほうがいいぞ? 筋肉様が寂しがっておられる」
「止めて下さい!! お願いですから!! スクワット始めないで下さい!! イヤアアア!!」
筋肉ムキムキの長老姿のフルちゃんと、黒ハイレグビキニ姿でフルちゃんと入れ替わった長老が話します。
うん、こんがらがってよく分かりません。
本人嫌がってるからヒンズースクワット止めようよ?
筋肉ついちゃうじゃん。
「筋肉ムキムキの爺さんの姿で泣かれても俺、嬉しくないからさ? 長老、元に戻ろうか?」
「むぅ……仕方ない」
俺はフルちゃんの姿をした長老に頼みます。
筋肉ムキムキの長老姿のフルちゃんと、黒ハイレグビキニ姿でフルちゃんと入れ替わった長老が、近づきます。
二人が同時に光を放ちます。
光が収まると、二人は自分の身体を確認しています。
「うむ、やはり筋肉様が宿るこの身体は素晴らしい。筋トレを欠かして少し、筋肉様がそっぽ向いておられる。筋肉は一日にしてならずじゃ」
「いやぁぁあ!! 勇者様!! 見ないで下さい!!」
「フルや? もう少し、相手を思いやる心持って精進するのだぞ? 解除魔法が完成して、宝庫を開けれるようになったからと言って、己惚れるではないぞ? 宝庫の扉も、筋肉も、全て心を持っているのだからな?」
二人は元の身体に戻ったようです。
元の身体に戻ったフルちゃんは、自分の黒ハイレグビキニ姿を恥ずかしがり、腕で身体を隠すようしゃがみこんでいます。
長老は、自分の身体を確かめるように、ポージングをしています。
フルちゃんの反応が新鮮でたまりません。
「そういえば大和アキラ殿? お主の魂には勇者と言う項目はどこにも書いてなかったが、どういう事じゃ?」
元に戻った長老はアブドミナルアンドサイを決めています。
タイトル関係ありません。




