73 迷宮都市 屋敷
どんな屋敷かな?
俺達は、迷宮都市の街を観光してからギルドに向かいます。
昨日ギルド長に頼んで、迷宮都市で保護した2人の身分証明ができているか確認しに行きます。
昼過ぎだしとりあえず一度見てみようかな?
午前中だと、ギルドに人がごった返してて、やる気が半減するからね。
俺達がギルドに着くと、ギルド内は人がごった返しています。
よし、帰ろうか!
どうやら、ダンジョンに調査団が派遣された状態で、ダンジョンはまだ立入禁止区域みたいです。
その関係で冒険者達も足止めを食らっている状態のようです。
俺がギルドの入口から離れようとしていたら、ギルドのカウンターから声がします。
「すみません! このような状況なのですが、アキラさんパーティー御一行が来たら! ギルド長の部屋に通すように言われてます! どうぞ入って来てください!」
対応に追われてる、ギルドの受付嬢が必死に声を掛けてきます。
大変そうです。
やりがいのある環境です! って言われても、納得してしまう感じを覚えます。
そう思いながら俺達は、ギルド長が居る部屋に入って行きます。
ギルド長の部屋には、ギルド長シンが書類整理等してました。
「おお! 昨日はお疲れ様でした! 現在、ダンジョン内に調査団を派遣して、確認作業を行っている最中です。そちらの2人の身分証明書の方は、現に作成しております。お受け取り下さい。名前等思い出せましたら、こちらで再度、証明書を発行いたしますので、その時はこちらに出向いて下さい」
「ありがとうございます」
「アリガトウゴザイマス」
そう言って、ジョアとガゼリは、ギルド長から証明書を受け取ります。
「後、もう一点。クロ様からの依頼で、アキラ殿へ屋敷の手続きが済んでおります。こちらが権利書の方です、お受け取り下さい。場所も明記されていますので、一度足を運んでみたらどうでしょうか? ちなみにクロ様は、調査団の一員で現在ダンジョンに潜っております」
「わかりました。『迅速な手続き、ありがとうございます』と、クロ爺さんに伝えといてください」
俺はギルド長から、クロ爺さんに昨日頼んでおいた屋敷の手続きである、迷宮都市一等地にある屋敷の権利書を受け取りました。
さて、貰うもの貰ったし屋敷行ってみるようかな?
確か……ここら辺かな?
街の中を散策していくと、迷宮都市ダンジョン入口と歩いて3分位の位置に、目的の屋敷がありました。
外壁もあって高級感漂う屋敷に、俺達は入って行きます。
手入れがされていて、綺麗な庭付きの屋敷でした。
相場だと幽霊屋敷とか、ボロボロの屋敷とかで、問題大ありの訳アリ物件の気がしましたが、まったくそんな事は無かったです。
おっかしいなぁ。絶対なんかあると思ったんけど、普通の立派な屋敷だなぁ。
外見はまともだけど、中を見るまでは安心できないと思い、屋敷の鍵を開けます。
なんかドキドキします。
一体どんな屋敷なのだろうか?
子供心で秘密基地を見つけて荒らすような感じを覚えます。
玄関は広くて、大人数がいっぺんに入れるような作りになっています。
おもてなしの心が感じられそうな、靴履きが置いてあります。
リビングも広く、大人数がくつろげる空間になっています。
台所も広く、沢山の食材を置いても困らなそうな調理場があります。
寝室は8つほどあって、プライベートが守られるような配備になっています。
風呂場も完備されて、大人数が入れそうなでかい浴槽もあります。
今のところは問題ないかな?
「こっちに地下室があります」
フルちゃんが俺達に伝えます。
来たか!?
危険な匂いがプンプンします!
地下室への入口は、人一人が通れそうな感じで、下に降りる階段があります。
階段の下は暗くて良く見えません。
マジちゃんの、魔法で照らしながら入って行きます。
入って見てみると……どうやらトレーニングルームみたいです。
どっかのグラップラーでも使ってたのか、そんなイメージを浮かべます。
だって、こんなに使いこなされたトレーニングルームさ? 漫画位でしか見た事無いよ?
これさ?
憶測だけど、クロ爺さんの別荘とか狩り拠点とか、そんなイメージがするなぁ。
頻繁に利用されていたのか、ホコリが被っている様な感じは全くしません。
うーん。訳アリ物件とか想像してたけど、まったくそんな事は無かったです。
とりあえず、この屋敷はジョアちゃんとガゼリさんの、偵察拠点にさせる予定だから問題があったら逆に困るけどね?
迷宮都市に居る時は、俺達ここに泊まってもいいかな?
いいのかな?
これだけ広いと、お手伝いさんとか募集した方がいい気がするけど、使うのは仮にもダンジョンコアのジョアちゃんと機械兵のガゼリさんだからね?
生活魔法の一つや二つ、使えそうな気がするからまぁいいや。
それじゃ、屋敷の確認終わったから、この屋敷の権利をジョアちゃんに渡しておきます。
「問題なさそうだからこの屋敷さ? ジョアちゃんとガゼリさんの拠点と使って下さい。これが、この屋敷の鍵と土地の権利書です。もし知らぬ人が来たら、この屋敷のお手伝いを任されてる、って言うことにしておいて下さい。現在主人は留守ですとか。分からないことがあっても、お手伝いなので分かりませんでいいと思うよ。本当に連絡がほしかったらそうだなぁ? 電話もスマホもないしなぁ? どうしよ? まぁ後で考えよう。とりあえずどうぞ」
「ありがとうございます。何から何まで、助かりました。ありがとうございます」
俺はジョアちゃんに、鍵とこの屋敷の権利書を渡します。
うーん、何か違和感を感じるな。
そうか。
「お手伝いとして働いてるんだったら、ジョアちゃんの服装も、メイド服に合わせるべきだな。お手伝いなのに、普通の街人の服だと怪しまれるからね?」
「そういうものですか?」
「うん、そういうものだよ。何事も形から入ってくスタイルは、大事だと思うよ?」
「分かりました、それでは……こんな感じでいいですかね?」
そういうと、10歳位の茶髪の女の子であるジョアちゃんは、街人の服から、お手伝いさんっていうか、黒いメイド服姿になりました。
よく見ると、ガゼリさんのメイド服に似たような感じになりました。
いいよ、いいよ、可愛いよー。
メイド服ってよりゴスロリっぽいメイド服だなぁ。
しかも黒い。
何か、中二病心をくすぐる感じがします。
素晴らしいです!
これを機会に、7人の女神も全員ゴスロリっぽい服装にして戦わせるのもありかな?
ありだな。
いや、駄目だな……目立ちすぎると命を狙われやすくなりそうだ。
逆に返り討ちにするとなんか、どんどん狙ってくる敵が強くなったり、強さがインフレして処理できなくなって、異世界で楽して暮らしていけなくなりそうだから……止めようか。
結構やらかしてる部分あるから、これ以上目立って行動するのは止めよう。
大体こんなところかな?
さーて、そろそろこの街も大体わかったから、別の街でも行こうかなぁ?
この街に居続けると、真のダンジョンマスターとか現れそうだから、そろそろ逃げようか?
そろそろパンチのある都市とか、街に行ってみたい気分です。
行った先でなんか、問題山積みの気がするけどね?
山済みじゃないよね?
フラグかな?
そういえばジョアちゃんが、なんかあった時の連絡方法ってあったかなぁ?
どうだろ?
「もし違う街にいってもさ? ジョアちゃんがなんかあった時に、連絡できる方法とかなんかない?」
俺は女神達に聞いて見ます。
「ありますヨ。例えばこの魔法石とかですけド、各ギルドに配置されてるやつですネ。同じ波長をした魔力石同士デ、通信できるようになりまス、意思だけニ」
マジちゃんが、おやじギャグを交えて説明をします。
場の空気が凍りました。
氷系魔法の一種かな?
こういう時はさらに追撃だ!
「回復魔法のひーちゃん、一言!」
「私、回復魔法のスペシャリストですけど、医師ではないので~?」
ひーちゃんがツッコミをいれてくれました。
内容まったく繋がりありません。
山田の兄貴! 座布団、全部持ってって!
ん……兄貴って誰だろ……?
場の雰囲気がよく分からなくなります。
さて。
「とりあえずジョアちゃん、この魔法石持ってて? なんかあった時に連絡して?」
「分かりました」
よーし、なんとかなりそうです。
次はなんだろ?
そういえばフルちゃんって、レベル450になったから、特殊魔法使えるようになったのかなぁ?
フルちゃんに聞いて見よう。
「フルちゃん。特殊魔法って、使えるようになったか分かります?」
「実際扉の前に行って、やって見ないと、分かりません……もしかして、勇者様……? 扉が開けれるようになったら私は……勇者様と一緒に、旅をすることが……出来なくなりますか……?」
「HAHAHAHA! そんな訳ないじゃないか?」
「そ、そうですよね? あ、安心しました! 私、昨日の出来事で思ったんです……50年たっても覚えられなかった魔法が、たった1日、レベリングしただけで……特殊魔法が使えるようになってたら……私の50年は一体、なんだったのかと……」
フルちゃんが俺に答えます。
なんか、目の光が無くなったような感じがしましたが、気のせいです。
気のせいです!
うん、面倒くさいな!
PSVRちょっと気になりました。
金ないですけどね。




