20 魔王との約束
ま、まさか伝説の!?
涙目の魔王が、何かを仕掛けようとします。
まだ奥の手があるのかな?
次の瞬間、魔王が動きます。
ピョン! ズザザザザー!!
「貴方様方の、力を見誤り、軽率な判断で攻撃を行ってしまった事を、ここに! お詫び申し上げます……!! 私の部下を含め! 貴方様方に不快な思いをさせてしまった事に、心から謝罪、申し上げます! 本当に……申し訳ありませんでした!!」
魔王による、ジャンピングスライティング土下座の、命乞いが決まります。
「……」
俺は完璧な土下座に言葉を失います。
「これ程の行い! お許しが頂けるとは、分かりません! 本当に、申し訳ありませんでした! お願いです! 何でもいたしますから! 命だけは! 命だけはどうか!!」
魔王は本当に申し訳ない瞳で、俺達に訴えかけます。
ん? 今、何でもするって言ったよね?
どうしようかなぁ?
「そう言ってお前達は、命乞いをした人間を何人殺してきましたか?」
ヴァルちゃんが魔王に問いかけ、俺に判断を委ねます。
俺自体は何もやってないからなぁ。
処理したのは全部女神達だしなぁ。
ちょっと「なんでもする」がツボに入りました。
しょうがにゃいにゃー。
魔王を生かす代わりに誓約書を書かせて、俺達の生活を阻害させない事を約束させました。
これでいいかな?
「マジちゃん? あの魔法違うところに捨てといて」
俺はマジちゃんに頼みます。
「はイ! 了解でス!」
返事をするマジちゃんは、未だ上空でに膨れ上がっている魔法の塊を、城の西側にある大きな山脈に向けて放ちました。
「チュドオオオオオオオオン!!」
山脈が一瞬で消滅し、クレーターが出来上がっています。
その光景を見た魔王は、あばばば状態で足腰震えてぶっ倒れます。
「寛大な心をお持ちのアキラ様に、感謝をしなさい。次はありません」
ヴァルちゃんが、魔王に言い放ちます。
さて帰るかね?
アキラ達が帰った後、魔王が、玉座に座り、口を開けて上空を見上げています。
魔王城の天井が無くなり、青空が、辺り一面に広がっています。
暖かい日差しと澄んだ風が、魔王を通り過ぎて行きます。
「あの女が使用した……強大な魔法はとても懐かしく……どこかで……感じた事が……」
魔王は呟きます。
今の魔王には、理解できなかった。
頭は、立場が上の時に下げてこそ、効果があるみたいです。




