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204 自粛中

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 現在、魔王城城外のカジノ室内にいます。

 俺が突然倒れたので、女神達が驚いて近くに群がります。

 

「……貴方達……いい加減にして下さい」


 倒れた状態で、うつ伏せになった俺からドスが効いた低い声が響きます。

 その言葉と同時に、魔法陣が浮かび上がり淡い光が周辺へ漂い始めます。

 俺の様子がおかしい事に女神達は何かを察し、震え上がります。

 気だるそうに女神の方を向きます。


「……貴方達がいて情けない、本体に支障が起きたらどう責任取るんです? 俺を起こすような事ばかりして」

 

 その言葉を聞いて女神達は顔面蒼白になって土下座し始めます。

 何が起きたのか分からないルフちゃんや、土下座状態の弱チェリーが何事かと見ています。


「今日死ぬの『2回目』なんですけど、貴女達が居てなんでここにいる『死神』に気付かないんです?」


 そう言って俺は何も居ない空間を見て、寝っ転がった状態で軽く手を伸ばし『何か』を握りつぶす様な動作をします。


「ギィーーーーーーーーーー!!」


 何かが潰れて消える声が聞こえます。


「次は無い様にお願いしますよ……?」


 俺はそう言い残すと周りに浮かび上がった魔法陣や淡い光が消えて行きます。

 そして、意識が無くなったかのように再び眠りに落ちます。


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「って夢を見たんだけど?」


 魔王城寝室と思われるベットの上で起きます。

 俺はベットの上で胡坐をかいたまま、変な夢を見た事を女神達に聞いて見ます。


「あー、夢ですね!」

「ですネ! アキラ様を即死させるような死神が出てくるわけないですよネ!」

「私ですら検知できない存在がいる訳ないですー」

「「私達の魔法障壁が破られるなんてありえません~」」

「即死スキル使われて、即時に回復魔法掛けても治らないとか訳分かりません~」

「ゆめー!」


 女神達はそれぞれ夢を見ていたと伝えてくれます。

 一部やけに詳しい気がするけど? どうなんだろ?

 って今何時だろ? 外はまだ暗く、室内の明かりが外に漏れています。

 よく分からんけど、二度寝しよう。

 ってか、俺いつの間にベットに戻ってたんだろ?


「ちょっと聞くけど、俺いつの間にベットに戻ってたん?」


 俺は女神達に聞いて見ます。


「アキラ様は「眠いからベットまで転移宜しく?」って、すーちゃんに伝えた後、ベットに吸い込まれるよう眠りにつきました」

「その後、隣に寝る権利を言い争う所までがワンセットですネ」

「「最近の私達は学習していますので、言い争う事無く仲良く眠りについてますけどねぇ~」」


 女神達が返答してくれます。

 そっか、自分で言った事すら覚えてないとか今日相当疲れてたんだな。

 レバー叩いた辺りまでは憶えてるけど、その後なんか記憶が曖昧なんだよなぁ。

 まぁいいや。おやすみ。


 そういって俺は二度寝に入ります。


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――


(アキラ様は寝ましたね?)

(寝ましタ)

(なんとか誤魔化しましたけど、さっきの死神なんだったんです?)

(即死系スキル使ってましたネ)

(会議中にアキラ様が起き始めて、ちょっとビックリしましたー)

(この世界の存在とは考えにくいですね)

(転移者の中に、特異のスキル保持者は居ませんでしたヨ)

(何が問題だったんです~?)

(モルとラルの娘であるモラルのスキル『時空』によって、変なのが出てきた可能性が高いですー)

(一度見てしまえばどんなモノか分かるので、対処法はいくらでもあります~)

(油断大敵ですネ)


(それよりも問題なのが、大天使アキラ様が半覚醒してる件です)

(やばいですねぇー)

(アキラ様の視線があっただけで、死を覚悟しましタ)

(アキラ様に浮かんでいた魔法陣、あれなんですかマジちゃん)

(あレ、魔法に見えて魔法じゃないでス)

(魔法じゃない?)

(世界の理を創成させて有を無にしてましタ。つまり完全なる消去でス。現にルフちゃんヤ、弱チェリーの記憶の中では無かった事になってるはずでス)

((確かに似たような消去はできますけど格が違います~))

(レベルの次元が違いますー)

(アキラ様の『レベル1』は『レベル1』ではないでしょう)

(いまさらですカ?)

(いまさらと言われてても)

(説明は不要かと思いましたガ、元は『レベル0』でス)

(?)

(簡単に言うと『0=1』がアキラ様でス)

((脳みそ筋肉のヴァルちゃんには難しいですかねぇ~))

(まだ企業にランクアップしてないですからねー)

(今回、喧嘩は無しですよ~)

(((はーい)))


(残念ですが、私達が居ながら本日2回もアキラ様を死に至らしめた事です~)

(スキルドレインと即死スキルですカ)

(可視化できない存在は何とかなります~)

(今回の一件でパターン化できますー)

(できるー)

(即死スキルは本体が死ななければ安いですー)

(やすいー)

(スキルドレインはスキルだけですしネ)

((同じ手は食らいません~))


(とにかく、アキラ様を死なせないようにするのが私達の役目です)

(アキラ様の精神が崩壊しない様にしませんといけないしねー)

(今回、本来だったらアキラ様が死亡したラ、私達消えるハズなんですけどネ)

(消えたらどうなるんです?)

(ゲームオーバーでス)

(ジ・エンドです~)

(大天使アキラ様が覚醒して全世界、全宇宙の崩壊を指しますー)

(全宇宙の崩壊で済めばいいですけどネ)

(やばいですね~)

(やばいー)

(とりあえず用心するに越したことはありませんねー)


(分かってると思いますがこれ以上、大天使アキラ様の力を使わせると私達の存在意義が無くなる事をよーく再認識して下さいー)

((アキラ様が本気出したら、私達なんて秒ですよ~?))

(秒持てばいい方ですネ)

((やばいですねぇ~))


(大天使アキラ様が帰還する事は喜ばしい事ですが、それ以上にペナルティは回避しないといけません~)

(生かすも殺すもアキラ様次第ですからねー)

(記憶があるうちはまだ大丈夫でス)

(慣れませんが、今後のアキラ様に願いを込めましょう)


(それでは、構えて!)


((((((アキラ様、まだ生きてるヨシ!))))))


 再確認している女神達でした。


 俺にヨシ!

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