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201 パンツちゃん

 めちゃ眠い。

 俺達は魔王城のコピーリビングでカレーを食べています。

 なんか皆さん満足そうで何よりです。

 それでは風呂に入って寝ましょう。


 なんだか、廊下が騒がしいです。 カレーの匂いに釣られたかのか?

 ふらふらとパンツ姿の女性がリビングに入ってきます。

 ん? パンツちゃん起きたの?

 パンツちゃんがリビングに入って来て部屋はざわつきます。


「ちょ、ちょっと男子! 何鼻の下垂らして眺めてんのよ!」

「デレカシ―ってものは無いの!?」

「貴女、流石に服位着て下さい! 何やってるの!?」

「べ、別にそういうつもりで見てたわけじゃないって!!」


 帝国に居た女性達が白いパンツとシャツ一枚の女性を見て、慌てて群がります。

 まぁ、こういうのは女性に任せた方がよさそうだね。

 もみくちゃにされつつ、帝国で囚われてた女性達に上着等を羽織られています。

 ブルマ幼女あきらちゃんや、巨乳ジャージ姿あきらちゃんは無視されてるし?

 どうなってんだろ? まぁいいや。


「あれ、パンツちゃん? 体調はもういいの?」


「大丈夫です。後……パンツちゃんじゃなくて、私の名前は『モラル』です……」


「そうだった」


 上着姿で太股生足がなまめかしい少女『モラル』ちゃんが返事をします。

 モラルちゃんはロリコン科学者『モル・サイエンス』と、魔法都市学園長である『ラル・ルミナス』の間に生まれる予定の『別世界』で生まれた子供らしいです。

 魔法都市支店で幽霊騒ぎを起こした元凶の子です。


「とりあえず、カレーでも食べる?」

「あ、頂きます」


 さて、飯も終わったし風呂にでも入りにいこうか。


「んじゃ、俺達風呂入って寝るからゆっくりしていってね!」

「待って下さい! これから起きる『天災』の詳しい事情は聞かないのですか?」

「えー、だって面倒くさいじゃん? 天災だかなんだか分かんないけどさ?」

「それにしてもこれ、すごい美味しいですね! これ何と言う料理です!?」

「カレー知らないの?」

「始めて食べます!」

「別世界の異世界では広まってないの?」


「こんな料理は見た事も聞いた事もありません。それより聞いて下さい……私の生まれた世界は……魔王軍と帝国との戦争が激化して多くの死者が発生します。その中でも聖堂都市を中心とした戦争により、聖堂都市で発生した回復不可能の病が蔓延し大量の死者が発生する事態に陥りました。死者が生き返り、人族、獣人、魔族等がゾンビになり、暗黒の時代が訪れます。そんな時代に生まれた私は、魔法都市でパパとママと共に防衛を繰り返していました。自分で言うのもあれなんですけど私、天才なんです。ママの魔法とパパの科学との集大成と言った所でしょうか? 私が防衛に参加してからは前線を押せるようになりました。そして私が聖堂まで勢力を押し返した時に、見てしまったのです。聖堂で見た壁画が貴方そっくりだった事を。そこで私は、この世界には存在しない『欠片』がここに存在すると直感しました。私のいた世界は『不』で満ち溢れています。世界の歯車が狂っている原因があると感じ研究を繰り返した結果、私は時空を超える力を手に入れます。しかし、時空を超える力は完全ではなく見る事は出来ても実体が無い状態でした。流石の私でも無限にある世界線に接続するには限界があると思いました。時を止めた様な錯覚をしつつ、無限世界の中で接続を続けます。壁画の魔力反応が同じ世界を絞りこの世界線との接続を続けました。余りにも長い間探し続けた結果、情報だけが残り元の世界との接続も切れました。この世界のパパに何度も伝えようとしても、気付かぬ振りばかりで構ってもらえず諦めかけていました。アクセスが切れ浮遊した映像の中、私は貴方に出会いました」


「Zzz」


「ちょ、ちょっと眠らないで下さい! 神様! まだ続きが!」


「ごめん寝落ちしかけてた。 ……誰が神様ですか?」


 アキラ、メル。さくやでハイパーティですね? 分かります。

 ワイトもそう思います。


「アキラ様はお疲れです。貴女の戯言に興味はありません」

「「もう消した方が手っ取り早いです~」」

「胸が小さいから-、私の仲間かと思っていましたー」

「あら~? モラルちゃん案外鋭いですね~?」

「Zzz」

「あレ? ラッキーちゃんも寝てますネ?」

「何を話してるのかさっぱり分かりません」

「……モラルunknown見える……」

「流石です! アキラ様!」

「ふむぅ? そうじゃったのか」

「まったく話が見えません」

「時空を操るスキルか、是非手に入れたい」

「リョウ、今は危険ですよ? 考えてはいけません」

「兄さん? やっぱりこれゲームだわ」

「カレーもう食えねぇ」

「ゴクゴクゴク(ヤマダさんがカレーを飲む音)」

「バリバリバリ(あきらちゃんがスプーンを食べる音)」


 なんだか周りが騒がしいです。

 それぞれ口に出して思考してます。

 なんだろ? 帝国軍も魔王軍も制圧して勢力無いような感じだし?

 戦争起き無くね? あれ? 聖堂都市で蔓延した病ってさ?

 借金少女ゲルちゃんの『ヨゼフの塔』でパンデミング起きたやつだっけ?

 治療済みだし? あの病って何が原因で発生したんだろ?

 よーわからん。


 世界線ってなんだろ? 別に俺がどうこうする必要性なくね?

 よく分からんけど風呂入ろうよ。


「とりあえず風呂入って寝てから考えましょう? 急いであれこれしようとすると大抵失敗するしね? 大体モラルちゃん、病み上がりみたいなもんなんだからさ? もっとゆっくりしてもいいと思うよ?」


「そうですね……少し取り乱しました。すみません神様」


 どうやらモラルちゃんは納得してくれたようです。

 神様で通すのね? もう好きにして下さい。いい加減、風呂でも入ろうか?

 一体風呂に入るだけで、どれだけ時間掛かってんだろ?

 

「ご馳走様でした。そんじゃ俺、風呂入って寝るから後はよろしく!」


 俺は皆に御馳走様を伝えた後、風呂場に向かいます。

 魔王城廊下を歩いていると、俺の後ろには女神達がぞろぞろついてきます。

 巨乳あきらちゃんは廊下にて力尽き、倒れています。


 どうやら戦いは既に始まっている様でした。

 あれ? 何でモラルちゃん、なんで一緒にお風呂について来ようとするの?

 死ぬよ?

 

「モラルちゃん? 俺、今から風呂に行くんだけどさ? 多分、一緒に行くとロクな目に合わないから止めといた方がいいよ?」


「神様がそう仰るなら今回は諦めます」


 この状況下で即決するのは流石モラルちゃん、自称天才なだけあると思いました。

 まぁ死ぬのは俺の方かもしれないしね?


 俺は風呂場せんじょうに向かいます。



 俺達の戦いはこれからだ!(漢)

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