16 魔王軍四天王の一人ゴブリンマスター
評価されると興奮します。
俺達は食材収集が終わり街に戻ります。
「うわぁあああっぁああ!!」
「化物だぁっ!! 逃げろぉっぉお!!」
街のそこら中から、街人の悲鳴や叫び声、断末魔が聞こえます。
建物に火がつけられ、街の各地で煙が上がり始めます。
「た、助けてくれえぇぇ!!」
「誰か火を消せ!! 無理だ!! 街の中にモンスターが大量にっ、ギャアアア!!」
「ギャー! ケツが割れた!! ケツは元々割れてる!! 落ちケツ!! フンドシッ!!」
街人の悲鳴や、混乱した声が聞こえます。
街のそこら中から煙が上がっています。
どうやらモンスターが、街で暴れてるみたいです。
……街が。
「現在、魔王軍四天王の一人、ゴブリンマスターLv300、率いる軍数5000体が、この国で暴れていますー」
素早さの女神、すーちゃんが説明してくれます。
なんか面倒なのでモンスター共を殲滅させるよう、俺は女神達に頼みました。
それからの展開はとても速いです。
近接攻撃はヴァルちゃん任せて、剣技により敵を殲滅します。
目で見える範囲で、近づいてくるものは見えません。
遠距離魔法で、マジちゃんの魔法攻撃が炸裂します。
弓、矢、投石器等の物理攻撃はすべて、ディフェちゃんが防御しています。
雨の様に飛んでくる、火炎や氷やかまいたち等の魔法攻撃はすべて、マジディフェちゃんが魔法防御しています。
すーちゃんは上空で、状況の確認をしています。
運の女神であるラッキーちゃんは、俺と一緒にお手手つないで歩いてます。
回復の女神ひーちゃんは、ニコニコしながら俺の横を一緒に歩いていますが、周辺の怪我をしてる住人を回復しています。
すーちゃんが、敵の指揮官がいる方向へ案内して誘導してもらいます。
そうこうしてるうちに、指揮官っぽいモンスターが見えました。
なんか、既に被弾してボロボロだなぁって思ったら「シュンッ!」って消えて逃げました。
一方的に攻撃した後、危険になったら逃げるとかさ?
ちょっと気に食わなかったです。
「何とかならない?」
俺は女神に聞いてみます。
「転移魔法で移動できるよー。検知からそんなに遠くに逃げてないよー」
すーちゃんが答えます。
すーちゃんに頼んで指揮官の後方に、自分と女神全員を転移してもらいます。
「な……! なんだったんだ? あのバカげた魔力や殲滅能力は……! 夢でも見ていたのか?」
ゴブリンマスターは転移した後、今の出来事を呟いています。
俺と女神7人は、ゴブリンマスターの後ろで腕組みをして仁王立ちしています。
「わ、我は魔王軍四天王の一人ゴブリンマスター! お、お前ら、魔王軍に立てついて……た、ただで済むと思うなよ!!」
ゴブリンマスターが驚愕の目をし言い放ちます。
「この戦いの記録は残ってるんだ! お前らは全員これから毎日、魔王軍に狙われるんだよ!」
「残念だったな、グヘハッハハ……」
ゴブリンマスターの笑い声が響きます。
次の瞬間、ゴブリンマスターはヴァルちゃんの剣により斬首されます。
終ったかな……?
俺は不安になります。
ちょっと、見たくない光景見ちゃったな。
……これから毎日魔王軍に、命を脅かされるのか?
不安そうな大和アキラの顔に、心配する女神達。
「私にいい案があります~! 今から魔王を倒しちゃいましょう~! これ以上、アキラ様に害を与える問題は、排除する必要があります~!」(ニコニコ)
一呼吸置き、ひーちゃんが、私にいい案がある! と自信満々な顔で言ってきます。
簡単にいってくれるなぁ。
魔王の討伐が決まりました。
「何! ゴブリンマスターがやられただと!? クククッあいつは魔王軍四天王中では一番の小物!」
魔王軍幹部らは高笑いしていました。
レッツパーリィ!