表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんかよく分からないけれど怖い話  作者: 日暮キルハ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/27

見守りカメラ

 夫の単身赴任が決まり、一人になった私は、セキュリティ対策のためにリビングに見守りカメラを設置しました。


 スマホからいつでも部屋の様子を確認できるので、夜中にふと目が覚めたときも、すぐに映像を開いて「異常なし」と確認でき、とても安心できました。


 ある日の夜中、私はいつものように不安に駆られてカメラを起動しました。画面には、リビングのソファやテーブル、そして窓の外の真っ暗な景色が映っています。やはり異常はありません。


 しかし、そのとき、違和感を覚えました。


 私はカメラのアプリの設定をいじり、映像を少し明るく調整してみました。すると、ソファの横の壁に飾ってある、大きな風景画がはっきり見えました。


 その絵は、夫が単身赴任に出る直前に二人で選んだ、お気に入りのものです。緑豊かな森の奥に、澄んだ湖が描かれています。


私は、その絵の湖のほとりに、一人の人影が立っているのを見つけてしまいました。


「こんなところに人がいたっけ?」


 私はすぐにカメラのズーム機能を使い、その人影に焦点を合わせました。


人影は、湖をじっと見つめている様子です。ぼんやりとしていて顔まではわかりませんでしたが、夫が着ていたのと同じ、濃紺のコートを着ているように見えました。


 私は胸がドキドキしましたが、すぐに「ああ、これは絵を描いた人が風景の一部として描き足したものだろう」と納得しました。


 しかし、その翌日、夫から「今週末、急に休みが取れたから帰るよ」と連絡がありました。私は大喜びし、夫に言うべきか迷いましたが、昨夜の絵の話はしませんでした。


 そして金曜日の夜、夫はアパートに帰ってきました。


 夫は荷物を降ろすと、真っ先にリビングの壁を見上げ、ぽつりとこう言いました。


「あれ?この絵、こんなに良かったかな。そういえば、前に二人で見たときは、湖のほとりに何かあったような気がするんだけどな」


 私は慌てて夫に抱きつき、「気のせいよ!二人で選んだ最高の絵よ!」と言って、それ以上、絵の話をさせませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ