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クリエの絵本  作者: 彼方タクト
1/9

序章

空気は淀み、川は汚染物質で濁り、

地は荒れ果て、

動植物の機能が完全に停止した世界。

酸素マスクをつけなければ

外を歩く事も叶わなかった。


神は怒り狂い、この現況を作った人類を

一人残らず削除するために、

地上に天使を送った。


終末戦争勃発。


神はまず、生命の誕生を拒んだ。


人間の健康な赤子の出生率は

20%にも満たず、

女性という理由で人権も奪われ迫害を受け、

意思など関係なく代理母として

宛てがわれる事も珍しくはなかった。

同性愛者は性の反逆として処刑されるか、

生殖機能を奪われ奴隷とされた。

人間は女性を子孫を残すための

道具とした。


そして神は、人間から光を奪った。


地球を布で覆い被せたように、

世界は闇に包まれた。

天使の襲撃も相次ぎ、

環境汚染が原因で

体に影響を及ぼしていた地上を捨て、

地底にひっそりと住居を築いた。


私は代理母として有能な子孫を残すため、

西の中将の元に送られた。

それは中将の妻である

彼女との出逢いだった。


この闇の蔓延る世界で、

密かに惹かれ合い想いを重ね合った。

決して幸せとは言えない残酷な環境で

人類は神に抗う術は無かったのだ。

悲しい最期を迎えてしまったが、

それでも希望は捨てきれず

来世を夢みて誓い合った。


生まれ変わっても

貴女とまた巡り逢えますように…と。



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