79話 集まる仲間
アンリ孤児院に到着すると、そこには違う冒険者が10名程も来ていた。
「凄い大所帯ですね」
「えっと、はい。貴方方は?」
「我々は視察団の護衛に付いてきている冒険者です。司祭様の願いで依頼を受けるようにと」
「先生の……」
「はい、BランクとCランクですので、存分に使ってください」
「ありがとうございます」
「いえ、こちらこそお願いします」
庭の中で取りあえずの戦力確認を行なう。明日になれば孤児院の他の冒険者も来るだろうとのことで、出発は明日ということになった。
話し合っていたのは私と、フェリさん、孤児院のさっきの冒険者、おばあさん、騎士の隊長さん、先生の護衛の冒険者の6人だ。
「孤児院の冒険者は合わせて20人にはなると思う。流石にDランクは入ってしまうが」
「騎士は10人だね。流石にこれ以上はあの馬鹿が首を縦に振らなかった」
「俺達は10人でしか来てないからね」
「合わせて40数人。これならいけそうな気がします!」
私はそう声を上げるが、おばあさんにたしなめられる。
「油断は禁物だよ。それに全員を戦闘に回せる訳じゃない」
「そうなんですか?」
「これだけ人数が集まれば食料の問題も発生する。リッター村まではそこそこ距離があるだろう? その管理や護衛、人では幾らあっても足りない。リッター村にいる冒険者や怪我をした人だっているんだ。物資も必要だよ」
「考えていませんでした……」
私は考え込む。こういった時はどうすればいいんだろうか。
そう考え始めた時、孤児院の門の方で誰かが入ってきた音がする。
私はそっちを見ると、どこかで見た顔があった。
「レント君?」
「お久しぶり、という程でもないですね。クロエさんが大変と聞いて助太刀にやってきましたよ」
「ファティマ商会と関係が?」
「ええ、以前彼女とそのお仲間に命を救われまして。今がその返し時かなと」
「え? でもそれは」
そう言いかけるが、レント君が唇に人差し指を持ってくる。
「そこで、輸送にかかる費用や、道具はファティマ商会から援助させて頂きます。冒険者も多くはありませんが使ってください」
彼が指す冒険者の中にはバルドさんもいた。ここに入ってくることはないが軽く手を振ってくれている。
「レント君。いいんですか?」
「その代わり、ケルベロスの素材は優先的に売ってくださいね?」
流石レント君。こういう時でも忘れない。でも、その感じがありがたい。
「勿論。高くなるけど」
私は笑ってそう返した。
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