41話 グリー魔道具店
「うし、行くか」
「はい」
私たちは『グリー魔道具店』の店の前に行く。その店構えは廃屋と言われても良さそうなほどボロボロだ。今にもこの扉さえ倒れてきてしまいそうだった。しかし、見た目とは裏腹に穴が開いていても店の中は見えないようになっていて見せかけだけのぼろさであるようだ。バルドさんが言っていたことは本当らしい。
チリンチリン
フリッツさんがドアを開けると涼やかな音が鳴り響く。聞いたことはないがいい音色だと思った。
店の中は薄暗く、照明の魔道具も最低限しか置かれていないようで場所によっては見ることすら難しい。魔道具も机の上に置いてあったり、天井から吊るしてある籠の中にあったり、もしくは床にそのまま積まれていたりと所狭しと置かれていた。
「凄いな……」
「凄いですね……」
余りの異様に私たちは気圧されてしまう。
「なんじゃお主らは。何しに来おった」
そう言ってくるのは杖をついて紫色のマントとフードをきている見るからに魔導士です。といったような人だった。顔はこの暗さで見えないが、目はらんらんと輝いているのが分かる。彼がこの店の店主なのかもしれない。
「俺達はマジックバックを買いに来た。見せてくれ」
「はっ!お主らはどいつもこいつもマジックバックマジックバック同じことしか言えんのか。他にも色々あるじゃろうが」
凄いふてくされている。そこまでマジックバックしか求められてないんだろうか。ちょっと可哀そうになってきた。
「それじゃあどういった品がおススメなんですか?」
私は気が付くと口からそう零れていた。
その瞬間ただでさえ大きく開いている彼の目が更にクワっと開き私に詰め寄る。
「お主お主お主分かっておるな分かっておる。いいじゃろういいじゃろう。そんなに聞きたいなら儂が懇切丁寧に説明してやろう」
「は、はい」
まずいスイッチを踏んでしまった気がするが後の祭りだろうか。
「まずはこっちじゃな。これは水を入れるとこの花が動くんじゃ。この複雑に動く仕組みは中々に高度な文様が刻まれていてな。おっとまずは魔道具がどうやって動くかという所から説明した方が良かったかの?」
「え、あ、はい」
「そうかそうか。そこまで言うなら教えてやるのもやぶさかではない。魔道具とは魔物の心臓に当たる魔石と呼ばれるものを動力にして動くものじゃ。そしてその動きを決めるのが文様と呼ばれるものでな。そして……」
「はい……」
魔道具の説明だけで1時間は続き、それから実際に置いてある魔道具の説明で4時間は超えていた。説明が終わることろには私とフリッツさんはグールのようにふらふらだった。
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