2日目 後編
前編の続きです。
平久保崎を後にした私達は、ドライバーを友人に交代しつつ次の目的地“ヤエヤマヤシ群落”に向かった。ヤエヤマヤシ群落とは、石垣島特有のヤシであるヤエヤマヤシの森を散策できる場所だ。相変わらずの海岸沿い一本道を左折するとすぐなのだが、これがまた分かりづらい。危うくまた通り過ぎるところだったがどうにか気が付くことができた。群落はヤエヤマヤシの森の中に木製の通路を設置した場所だった。ちょっとした遊歩道のようなものと書けば分かりやすいかもしれない。通路そのものの距離は大したこともなかったが、南国特有のうっそうとした密林は自然の圧し掛かってくるような迫力を感じるには十分な場所だった。ヤエヤマキノボリトカゲというトカゲにも間近で遭遇できた。群落の入り口目の前にある売店で搾りたてのパインジュースと黒糖バームクーヘンを購入した私たちは、再び車に乗り込んだ。次は石垣島でも特に人気のある観光地、川平湾へ向かう。
川平湾は遠浅の海に複数の小島から構成された入り組んだ湾だ。碧く輝く海と島々が織りなす絶景は、石垣島旅行のパンフレットの表紙も飾っている。そして、実際に訪れた私たちは川平湾がいかに有名な観光地であるかをすぐに味わうこととなった。なんと、石垣島に来て初めての有料駐車場に遭遇したのである。というわけで駐車場に車を停め、案内板に従って海岸へと向かった。それにしても観光客の多いこと多いこと。石垣島に来て初めてここが観光地なんだと実感した気がする。また、その大半は海外から来た人たち(おそらくは中国か台湾)のようだった。いくつもの団体客をくぐり抜けようやくたどり着いた川平湾は、やはり観光客で溢れかえっていたのだった…。その後はいく枚か写真を撮ったりもしたが、あまりにも人が多く騒がしいことに加え、先に訪れた明石ビーチで石垣の海を堪能していたことから、割と短い時間で海岸を後にした。少し離れたところに長めの良い場所もあったのだが、数分と経たずに団体客が押し寄せてきて撤退を余儀なくされた。とりあえず綺麗な場所なのは間違いないのだが、それを打ち消すほどに人が多い。オフシーズンにわざわざ行くような場所ではなかったかな?というのが正直な感想だ。
あとゲップ。ゲップがすごかった。湾から少し離れた場所にある展望台で私たちが写真を撮っていたら、目の前にいた外国人女性がそれはそれは漢らしいゲップを…。それに驚いた反応したのが日本人だけだったのもまた面白いところなのだが。当の本人も連れの人たちも特に気にする様子もなく去っていった。やっぱり外国人は違う。というわけで川平湾は人とゲップだった。…冗談なので地元の方は怒らないでくださいね?
さて、次はいよいよ最後の目的地…になるはずだった場所、この島で最も大きな公園『バンナ公園』の展望台だ。パンフレットによれば、石垣島全体を一望できるらしい。川平湾の駐車場を出て(有料駐車場から出るのも初体験だった)海岸沿いに石垣市街方面へ向かう。いよいよ今日のドライブもゴールが見えてきていた。無事公園に辿り着き展望台に向かう。と、実はこの時友人があるプランを進めているたのだが、その話はまた後で。予想よりもしっかりしたコンクリート造りの展望台は何層にもなっており、層を上がるごとに見える景色が広がっていくというものだった。展望台の駐車場からも眼下の石垣市街が見渡せていたのだが、螺旋階段を登った先の展望台最上部からの景色は、壮観の一言だった。石垣市街を中心にまばらに伸びていく街並みと自然。その周囲に広がっている青い海。その向こうにはいくつもの島が見えていた。おそらく明日行く予定の竹富島や西表島だろう。そういえば、私達の泊っているホテルも見ることができた。近くに立つANAのリゾートホテルの特徴的な外観が一目瞭然だったおかげだが、隣にあるおかげで経済的格差が如実に…。パンフレットの通り石垣島全体を見渡すことはできなかったが、だいたい180度くらいは見ることができたと思う。川平湾からこの展望台に来る時に通った道も遠目に確認できた。おそらく、夜に来ることができれば石垣島の夜景も楽しむことができたのだろう。東京や大阪のような都心の夜景とは一味違う、離島の夜景というものを見ることができたかもしれない。
展望台からの景色を堪能した私たちは、いよいよ最後の目的地へと向かうことにした。それが、先に触れていた友人が進めていたプラン、“天体観測”だ。バンナ公園を出た私たちは一度市街地まで戻った。レンタカーの返却をしなければならなかったからだ。それまで走りやすい一本道だったせいか、車の多い複雑な道にヒヤッとする場面も何度かあったが無事返却を完了。ここからはタクシーに乗り換えて星空を鑑賞する場所「石垣やいま村」へと向かった。余談だが、バンナ公園は展望台以外にもプレイゾーンやアスレチック、遊歩道など多数の施設があるため、小一時間程度の滞在では周りきれる場所ではない。次に石垣島に来る機会があれば、必ず丸一日かけて踏破したい。特にアスレチック。アスレチックには絶対行く。
急遽決まった石垣やいま村での「星空ビレッジ」。現地に着いた時には既に日も沈んでおり、雲の合間からは早くも星が見え始めていた。ちなみに石垣やいま村というのは、八重山諸島の古い文化を紹介してくれる施設のようで、いわゆる“沖縄の家”の見学や沖縄料理などが楽しめる場所なのだそうだ。話を戻すと、手続きを済ませて(受付時間外でしたが対応していただき感謝しています)入館すると、始まるまでもう少し時間があるようだった。「オリジナル星座を創れる」というキットでXウィング座を作ったりして遊んでいたが、間もなく星空ビレッジが始まった。内容をあまり詳しくは書けないが、ちょっとしたアニメーションを見た後に屋外に出て寝転ぶ。その状態で空に見える星々に関する話、科学的、神話的な話やここ石垣島由来の昔ばなしなどを解説してもらうというもの。例えるなら天然のプラネタリウムだろうか。幸い先ほどまで空を覆っていた雲も晴れ、驚くほど素晴らしい星空が広がっていた。天の川がくっきり分かるほどではないが、地元では見ることができなような暗い星もたくさん見える。特に印象に残ったのは見ると長生きる星“カノープス”だ。石垣島ならではの低い緯度でなければ見ることはできない星のため、貴重な経験になった。2時間ほどのツアーだったが、終わってからしばらくは現実感がなかった。視界一杯に広がる夜空に吸い込まれるような感覚を味わい、頭の中がモヤモヤ?ふわふわ?しているようで、私も友人も大満足のツアーだった。また石垣島に来る機会があれば、是非昼間から訪れたい。
再びタクシーに乗り込み、目的地を間違えた運ちゃんの暴走運転に冷や冷やしつつも無事ホテルに帰ってきた。既に時刻は9時半で、付近のお店は軒並み閉まっていた。色々検討した結果、夕飯はマクドナルド石垣島サンエー店で食べることになった。石垣島まで来てマック?と思う人もいるだろうが、否、石垣島まで来たからマックなのである。ホテルに帰ってくると、今日一日の疲れがどっと押し寄せてきた。肉体的疲労よりかは精神的疲労の方が強い。慣れない長時間の運転は思ったより堪えたようだ。
それでは、本日はここまで。明日は早朝から西表島なので早めに就寝しておくに越したことはない。
色々あってすっかり遅くなりました。大丈夫です。まだ書きます。