トラップタワー跡地にて原初の鍛冶屋再び
前回のあらすじ:朝起きたら見覚えのない黒い箱が裏庭に置かれてた。原初の鍛冶屋こと武姫さんが、私財を投げ売ってでも新しい何かをしようとしていることを知った私達は、トラップタワー跡地を訪問することを決める。
「それじゃ、僕はトウカさんとササラさんと一緒に、盾のダンジョンで少しでも美雪さん達とのレベル差を埋めるためにレベルアップしてきますが…、良いですか?美雪さんと愛さん!!ついでに、ユウジ!!決して、問題や珍事を起こさないでくださいよ!!」
「問題起こさないわよ!!愛とサっちゃんと私、ついでにユウジは、庭に置かれていた黒い箱ことリサイクルボックスから聞こえてきた武姫さんの言葉を確認するため、トラップタワー跡地に行ってみるだけなんだから!!問題の起きようがないわ!!」
「本当ですかー……?」
私の言葉に、信じられない…絶対に何かある…、絶対に何かをやらかす…といった怪訝な表情を浮かべるシロ君。
あれ?もしかしなくても、シロ君の中の私への信頼や年上の威厳的なものって、無くなっちゃってる?
いや、そんなことないよね…と思ったが、シロ君の後ろに立っていたトウカさんとササラさんも、分かる分かるって感じで、うんうんと頷いてる。
何その分かる分かるって感じ!?いや、本当に問題を起こさないよ!?ただトラップタワー跡地に、行くだけなんだから!!
どうやら私の信頼や年上の威厳的なものは無くなってしまったらしい。でも、まだ諦めてはいけない。まだ弁解の余地はある。
シロ君に弁解をしようとしていたところで、レッズメッグァナーイさんが、小さく手を上げる。
「私、レッズメッグァナーイとユリスキー、ユリの三人は本日は冒険者ギルドと商人ギルドへの、パーティのホーム新設の申請と挨拶周りに行ってきます。」
シロ君への弁解は、レッズメッグァナーイさんの言葉でうやむやになる。
そんなわけで、朝食の後に各々の予定を確認した私達は、ダンジョンでのレベル上げ、トラップタワー跡地の訪問、王都の冒険者ギルドと商業ギルドへの挨拶周りの三班に分かれることになった。
「トラップタワー跡地って言ったら、王都の東端にある、焼け焦げた建材のような何かが散らばった閑散とした広場だったよな…?俺は武姫さんの声を聞いてないけど、本当にあんなとこに来いって言ったのか?」
トラップタワー跡地に歩いて向かう中、ユウジが首を傾げながら質問をしてくる。
「トラップタワーの代わりに活気づけるための新たな施設を作るって言ってたから、何かしらの施設があると思うんだけど…。施設の全容は全くの謎なのよね…。どんな施設が出来ているか…。二人はどう思う?」
武姫さんの考えは分からないため、同行する愛とサっちゃんに確認をしてみる。私の質問に、キリッと表情を引き締めた愛は得意気に答える。
「モンスターが大量に現れる、とっても楽しい施設…かな…!!」
「愛の楽しいのポイントどうなってるの?あと、モンスターが大量に現れる施設を、通称ダンジョンって言うのよ。」
「ダンジョン?私達ってダンジョンに向かってたの!?やったー!!」
「いや、違ぇよ!!どこで変換したんだよ!?ダンジョンじゃなくて、トラップタワー跡地に武姫さんが作ったっていう謎の施設に向かってんだぞ!!」
「謎の施設?なんでそんなとこに向かってるの?私達は?」
「鳥頭!?さっき説明したばかりじゃねぇか!!三歩も歩けば忘れちまうのか!?」
「さっきからうるさいお前は誰だ?私に喧嘩売ってるのか?」
「嘘だろ!?冗談だよな!?おい、純粋な顔でキョトンと首を傾げるのはやめろ!!愛が言うと、冗談に聞こえないんだから!!」
わーわーぎゃーぎゃーと喧嘩を始める愛とユウジ。いつもの光景を見守っていたところで、いつもと違うことが気になってくる。確認しましょう。
「ユウジに次いでのツッコミキャラことサっちゃんが今日は大人しいけど、どうしたの?」
いつもなら、愛のちょっとした奇行にツッコミを入れてくれるサっちゃんが今日は妙に大人しい。
違和感を覚えた私は、サっちゃんの様子を確認する。
「あ、あわ、わわわ、こ、これから、憧れの武姫さまに出会えると、お、思ったら、緊張が…、全身の震えが、とととまらない…、です…。」
「サっちゃん!?」
目が上下左右に揺らしながら、全身を強張らせるサっちゃん。顔を真っ赤に、動きの悪いブリキのおもちゃのような動きで、両手両足を一緒に前に出しながら、なんとか歩いている。
憧れの存在である武姫さんとの出会いを前に、サっちゃんは愛にツッコミをする余裕が無いほど、ガチガチに緊張していた。
大丈夫かな?みゃーみゃー言ってる残念美人の武姫さんに出会って、その幻想をぶち殺されたりしないかな?不安だなー…。
そんなことを考えていたところで、殴り掛かっていたユウジをぺいっと投げ捨てて、愛が大きな声を上げる。
「何その動き!?サっちゃん!!すっごい面白い動きしてるよ!?あはははははは!!」
「面白い動き!?それじゃ、私がバカみたいな動きしてるみたいじゃないですか!?聞き捨てなりません!!バカで脳筋な愛さんにだけは言われたくない言葉です!!」
「バカで脳筋な愛さん!?サっちゃーん!!急に褒めないでよー!!あはははははは!!美雪ー!私、バカで脳筋ー!!あはははははは!!」
「なんで嬉しそうなんですか…?反論してきてくださいよー…。」
サっちゃんが愛との特殊なやり取りに困惑と疑問の表情を浮かべる。良かろう、解説をしてしんぜよう。
「サっちゃん。筋肉バカって言葉があるでしょ?愛の出身である鬼火の里では、筋肉バカってのはバカほど筋肉を鍛えた、筋肉が優れた者って意味になるの。だから、バカは褒め言葉なの。脳筋も、普通じゃ鍛えられない脳まで筋肉として鍛えた、武の極みみたいな人に与えられる名誉ある称号なの。バカも脳筋も、自分より強いトウカさんとかに言われると、逆にムカつく単語だけど、それ以外の人から言われたら、どちらも愛にとって褒め言葉になるの。だから、愛にバカや脳筋は逆効果よ。怒らせたいなら、ザコとかアホと言いなさい。ザコは相手に対する挑発になったり、自分より弱い人に言われたら負け犬の遠吠えって感じになってしまうから、使いどころが難しいところけど、アホなら効果的に罵倒を出来るわ。アホは鬼火の里では筋肉も鍛えられない愚か者って意味らしいから、効果的に愛を挑発できるわよ。昨日、阿呆って言ったササラさんと取っ組み合いになったのは、そういう理由。だから、サっちゃんも愛を挑発したいなら、アホが効果的よ。昨日のササラさんみたいになる可能性大だけど。」
「さっすが美雪ー!!知り尽くされてるみたいで、恥ずかしい!!」
「いや、なんでそんなに知り尽くしてるんですか…?怖いんですけど…。」
「美雪さん…。正直、ストーカーみたいっすよ…。」
喜ぶ愛と、ストーカーを目の前にしたような渋面で私を見るサっちゃんとユウジ。
「いや、違うよ。さっきの鬼火の里情報は、少し前の夢の中で、鬼火の里の管理人みたいなポジションの羅鬼って名前の変な男性に聞いただけなんだから!!」
「え!?美雪も羅鬼様に会ったの!?羅鬼様は私のことなんて言って…って、ねぇねぇ、美雪!!サっちゃん!!ついでにユウジ!!あれがかっこいいお姉さんの言ってた新しい施設ってやつじゃない!?」
ストーカー扱いをするサっちゃんとユウジに弁解をしていたところで、愛が大きな声を上げる。愛が指差す方を確認したが、愛が言う施設を確認することは出来ない。え?愛、視力どのくらいなの?
「やっぱりそうだよ!!速く行こう!!美雪!!サっちゃん!!ついでに、ユウジ!!」
「え!?どれどれ?」
「つ、ついにこの先に、武姫さんがー!?あわ、わわわ、わわ…。ぅう…、緊張で吐きそう…。」
「前から言おうと思ってたけど、ついでにユウジっていうの、そろそろやめない?結構長い仲だよな?」
ユウジの言葉は無視して、愛、私、サっちゃん、ついでにユウジの順番で、トラップタワー跡地へと向かう。
トラップタワー跡地にたどり着いた私達は、目の前の巨大な建物に度肝を抜かれる。
焼け焦げた木とかレンガが散らばっていた、悲惨って感じのトラップタワー跡地は跡形もなく、東京ドーム何個分?え、この広さで三階建て?と、二階建ての建物が標準なこの世界の中に現れた巨大な建物に、私達は開いた口が塞がらなくなる。
私とサっちゃん、ついでにユウジが困惑の表情を浮かべている中、愛が両手をぶんぶんと振りながら、大きな声を上げる。
「すっごい大きな建物ー!!こういうの、神殿って言うんだっけ!?すっごーい!!でっかーい!!」
「え?一か月でこんな立派な建物が出来上がるの…?え?」
「マグカがあるから、物流とかは無視できる…とはいえ、これはさすがに圧巻だよな…。原初は常識を超越した存在って聞いてたけど…、こうして実際に目の前にすると恐ろしいな…。」
「さすが武姫さまです…!!私達ただの鍛冶屋にできない事を平然とやってのける!!そこに痺れる憧れるー!!」
巨大な建物にテンションが上がる愛、困惑の私、何か悟った表情のユウジ、妙にテンションが上がって興奮するサっちゃん。
三者三様のリアクションが落ち着いたところで、私達は武姫さんが作ったと思われる、謎の施設へと一歩踏み出…そうとしたところで、朝にも聞いた武姫さんの元気な声が聞こえてくる。
「いらっしゃいみゃせー!!ウェルカーム!!ガチで、あり得ない程の、チート級で、ハイクオリティな、あるものを提供する施設へようこそみゃー!!せっかく我が開店記念で一日店長をしてるっていうのにー、全然人が来なくて心配だったみゃー!!でも、おみゃー達が来てくれて一安心だみゃー!!我が運営管理する施設へ、ようこそみゃー!!」
巨大な施設の入り口前に、両足を広げ、ビシッと右手を後方に、左手はおでこ、といった独特なポーズで武姫さんが立っていた。
「わーい!!かっこいいお姉さーん!!」
武姫さんの突然の登場に、愛はとててててーと走り寄った後、勢いそのままに武姫さんに抱きつく。
砲弾のような勢いの愛の抱擁に、武姫さんは「んごふっ!!」とダメージを受けた表情を浮かべながらも、なんとか愛の抱擁に応える。
「お、お主は鬼火流剛術の使い手、愛ちゃーん!いらっしゃいみゃせー!!相変わらず元気みゃねー!!」
「うん、元気ー!!」
「みゃははははははは!!子供は元気が一番みゃーね!!」
「あはははははははは!!お姉ちゃんも相変わらずだなー!!」
ぎゅうっと抱き合い、くるくる回りながら笑い合う愛と武姫さん。そんな二人の様子を、私は少し離れたところから下唇を噛みながら見守る。
ずいぶん、仲がよろしいようで…?
二人の様子を悔しさを嚙み締めながら睨んでいたところで、覚悟を決めた表情のサっちゃんが、とててててーと武姫さんへ走り寄った後、少し遠慮しながらも抱きつく。
「た、武姫さまー!!ほ、本物だー!!」
「おー?こっちのエルフっ子は初対面だみゃーね!!お名前は何て言うのかみゃー?」
「サチウス・マルール・スフォルトゥーナと言います!!」
「相変わらず、エルフは堅苦しい名前みゃー!!みゃははははははは!!」
「長いから、サっちゃんって呼んでー!!」
「サっちゃんみゃーね!!よろよろみゃー!!みゃははははははは!!」
「あはははははははは!!」
「うふふふふふふふふ!!」
笑う愛とサっちゃんを両脇にぎゅうっと抱え、くるくる回りながら笑う武姫さん。幸せそうな三人の様子を、私は少し離れたところから、死んだ魚のような目で見守る。
三人の幸せな光景に耐え切れなくなった私は、おもわず側に立つユウジに話しかける。
「愛とサっちゃんがあんなに懐くなんて…!!私も武姫さんみたいに、変てこなポーズをした方が良いかな!?こんな感じ!?こんな感じかな!?ねぇ、ユウジ!!どう思う!?このポーズかっこいい!?」
シュバ、シュバ、と自分が考えられるかっこいいポーズをしていたところで、ユウジが目線をずらしながら、言いづらそうに答える。
「えーっと…。少し言いづらいけど、美雪さんのキャラと合ってなくて違和感しかないです…。それに…。正直、そのポーズダサいです…。」
「…。そっか…。」
ユウジの言葉に、高く上げていた両手をそっと下ろす。しょんぼり落ち込む私に、三人の楽しそうな声が聞こえてくる。
「みゃははははははは!!」
「あはははははははは!!」
「うふふふふふふふふ!!」
武姫さんはサっちゃんを肩車した状態で、愛の両足を掴んでぐるぐる回している。あれはプロレスのジャイアントスイングかな?三人とも幸せそうに笑っている。
「いや、なんでそうなった!?なんで楽しそうなんだ!?」
ユウジのツッコミも耳に入ってこない。
なんだろう、この何とも言えない負けたような気持ちは…。敗北感を胸にしばらくの間、愛とサっちゃんと武姫さんが楽しそうに踊るのを見守った。
「さて、それじゃあ、そろそろこの施設について教えてもらえませんでしょうか?」
三人が落ち着いたところで、武姫さんへ今日私達を呼び出した理由を聞くことにする。
「分かったみゃー!!美雪ちゃんとユウジちゃんなら、あそこが良いかにゃー?うん、そうみゃーね!それじゃ、我についてくるみゃー!!」
武姫さんに連れられるまま、入り口の巨大な門をくぐって施設の中へと移動する。
たくさんの武器のポスターが貼られた廊下を少し歩くと、薄暗い広大な円形のスペースに到着する。
「発表するみゃで秘密にしたいから、一時的に光魔石をオフにしてるみゃー。暗いから足元に気をつけてみゃー!」
武姫さんの言う通り、少し暗くて周囲の状況は分からないが、何かがたくさん置かれた円形のスペースがある。結構広い。東京ドーム1個分くらいの広さかな?東京ドーム行ったことないけど、それくらいのイメージ。
周囲を見回すと、中央スペースを取り囲むようにいくつもの扉がある。きっと小部屋になっているのだろう。見える範囲だけでも、10くらいの扉がある。
シンプルな造りだが、まだこの施設の意味が分からない。大人しく武姫さんの言葉を待つ。
「あ、ユウジ君!!暗いのを良いことに、我を急に襲うみゃんて!!や、やめて!!そんなところ触らないで!!みゃーっ!!」
「「「ユウジ!?」」」
「な、なにを急に言ってるんですか!?急に変な冗談を言わないでくださいよ!!俺、なんもしてないでしょ!?」
「「「ユウジ、最低」」」
「冤罪!!俺の声は後ろからで、武姫さんの声は前から聞こえるだろ!!痛ぇ!!愛!!お前、叩いただろ!!やめろ!!痛い!!」
「私じゃないよ!!無駄な攻撃なんてしないよ!!暗くて見えないけど、へたれのユウジに武姫さんを襲う度胸が無いってことくらい、私知ってるもん!!」
「その評価も男としては甚だ遺憾だけど…、じゃあ俺を攻撃してるのは誰だ!?美雪さんか!?」
「私じゃないわよ。私が本気で攻撃しようと思ったら爆殺してるわよ。」
「物騒過ぎる!!じゃあ誰だ!?」
「武姫さまは私が守ります!!この命に変えても!!」
「まさかのサっちゃん!?って、痛い!!痛い!!サっちゃん、全力で殴ってない!?細身のサっちゃんだけど、俺よりレベル高いから、普通に大ダメージなんだけど!?痛ぇ!!」
反撃するわけにもいかず、サっちゃんの攻撃を甘んじて受けるユウジの悲痛な悲鳴が聞こえてきたため、私は助け舟を出すことにする。
「サっちゃん、ユウジじゃないわよ。武姫さんの悪ふざけ。スキル気配感知をずっと使ってたけど、ユウジが武姫さんに接近することは無かったわ。」
「ほ、ほんとですか?」
「うん。ほんと。」
「良かったー…って、ユウジさん、ごめんなさい!!先ほどは叩いてしまいまして…!!」
「大丈夫…、慣れっこだから…。ハハハ…。」
暗くてよく見えないけど、サっちゃんの顔がパァーと明るくなった後、ペコペコとユウジに頭を下げているのを感じる。
「でも、なんでスキル気配感知を使ってたの?」
「基本的に、いつもスキル気配感知を使ってるわよ?敵がどこに潜んでても対処できるようにね。特に背後には気を付けてるわ。」
「背後にいつも気を付けてるって…。美雪さんって、やっぱり凄腕スナイパーとかなの?」
「凄腕スナイパーじゃないわよ。転生前は会社の先輩がよく背後から抱きついてきてたから、自然と警戒するようになっただけ。」
「会社の先輩が背後から抱きつく!?」
「そんな驚く?先輩は女性よ?」
「な、なるほどな!!」
「どうしたの、ユウジ?って、武姫さんも背後から抱きつこうとしないでくださいねー。私には分かりますからねー。」
「みゃあ、いけずぅ!!」
私達を混乱させた張本人である武姫さんは、少しも悪びれることなく、私に抱きつこうとしたため、先輩直伝のベアクローで武姫さんの頭を掴む。
本気で力を入れたのだが、武姫さんは少しも堪えることない。楽しそうにみゃあみゃあ笑った後、私の手をどけ、いつもの調子で大きな声を上げる。
「みゃははははははは!!それじゃあ、冗談はこの辺にしてー!!この施設の全容をお目見えするみゃー!!これが、この施設のメイン装置みゃー!!」
武姫さんが手を伸ばすと、部屋の中がパッと明るくなる。突然の眩しさに一瞬目がくらむが、程なくして目が慣れてきたところで、部屋の中央に置かれた物の正体が分かる。
施設の中央部分には、ひとつひとつが60センチくらいの箱がいくつも置かれていた。基本的に、縦に二つ積み重なっており、横に列をなすようにいくつもの箱が並べられている。
ひとつひとつの箱は、上半分が透明、下半分がさまざまな色の箱になっている。その透明部分から中を確認すると、白、黒、銀、金の、四色の丸い玉が入っている。
なんとなく見覚えのある箱の、色がついている部分には、コインを入れるための穴と、回すためのものであろうハンドルがつけられている。ハンドルの右下には、おそらく中から出てきた丸い玉を取り出すためのものであろう穴も開けられている。
うん、すごい見覚えのある箱。使い方もなんとなく理解できす。
色とりどりの箱の中のひとつの前に立った私達は、箱を指差しながら武姫さんに確認をする。
「いや、これって…」
「ガチャポンじゃねぇか!?」
私の声を先取るように、ユウジが大きな声でツッコミを入れる。
ユウジが思わずツッコミを入れるのも仕方ない。目の前に置かれた箱は、どこからどう見ても駄菓子屋の前や大型スーパーの遊具スペースなどに置かれてるガチャポンだった。
なぜ日本のガチャポンがここに!?いや、マグカの発券機も日本にあったカードダスだったけども!!
愛とサっちゃんが疑問の表情を浮かべる中、私とユウジは目の前のガチャポンに混乱を極めるのであった。
「詳しい説明は次回みゃー!!」




