【幕間】素材集めをする裏側、パーティのホーム選びをする
朝から二日酔いの美雪を窘めた私こと銀琴は、パーティの拠点になるホームを探すため、日本で言うところのア〇マンショップ、住居案内所を訪れていた。
10人以上の冒険者が、快適に過ごせる家。という条件で案内人に候補を確認したところ、大きな金の匂いを感じたのか、様々な空き家の情報がまとめられた冊子を、私達の前に持って来た。
「候補が少ないよりは良いけど…、100件以上あるぞ、これ…。改めて王都の広さを実感するわ…。五人で来て良かったわ…。」
「トウカはん、トウカはん。これなんてどうや?部屋数20に、大きなお風呂と庭と高機能キッチンがついて、この値段やで!」
「ん?なに、ササラ?って、お前、これはあからさまに事故物件だろ……。普通、この値段じゃこんな良い物件手に入らねぇぞ。ここに、壁が少し汚れてますが、どんなに清掃しても消えないため、ご了承くださいっ、て書いてあるぞ…。汚れって血痕とかか?ぜったい呪いの何かじゃん…。この世界じゃ、霊系のモンスターもいるんだから、事故物件はシャレにならないぞ。」
そうかー、トウカはんはやっぱり賢いなぁ…と言って、また物件探しに戻るササラ。
こいつは一年以上この世界にいるっていうのに、なんでこんな常識知らずなんだ?そんな感情を込めて、ユリスキー、レズメッグァナーイ、ユリ・シンジョウに目線を送る。
私の視線に気付いた三人は、そんなところが可愛いんですよ、と言わんばかりに親指を立てて答える。
ササラと私だけで物件の確認だったら大変だったな…、レズメッグァナーイ達三人に一緒に来てもらって良かった。そんな思いを込めて溜息を吐く。
「トウカ様、ササラ様。こちらの物件なんて、いかがでしょう。部屋数と屋敷の機能、庭の広さに比べてお値段はお手頃価格の、大変お得な物件かと思われます。一括支払いが無理な方向けに、前金と月額の家賃払いでの購入も可能です。」
さっそく出来る変態ことレズメッグァナーイが、事故物件ほどは安くないが、他の物件に比べたらかなり安い、お手頃な物件を見つけてくれる。
「なかなか条件は良いけど、少し高い事故物件ってことは無いのか?」
「ご安心ください、トウカ様。こちらの物件は、トラップタワーに投資をしていたことにより没落をした貴族が建てた物件になります。建てたは良いものの、トラップタワーが崩壊したことで膨大な借金を負い、建設費用を支払うことが出来なくなった貴族が売りに出した物件なのです。」
変態貴族ことレズメッグァナーイは、貴族の裏事情にも詳しい。私の疑問に、即座に納得できる答えを与えてくれる。
いや、ほんとなんでこんな優秀な男が、ササラなんかの下についてたんだ?
私は疑問を込めた視線をササラに向ける。
肝心のササラは、ほにゃーと何も考えていないのが丸分かりの、アホ丸出しの笑顔を私に向けながら、なんやー?と呟いてくる。
私の気も知らないで、緩み切った幸せそうな顔しやがって。
「んな!?」
なんか腹が立った私は、ササラのおでこにデコピンをしておく。いつも私の頬をパチーンと叩くから、これくらい良いだろう。
急になんなん!?と抗議してくるササラを無視して、レズメッグァナーイが紹介する物件の情報を確認する。
「ここで情報だけ見ててもよく分からないし…、とりあえず、見に行ってみるかー。」
立ち上がりながらの私の声に、他四人はすぐに立ち上がる。
動き速っ!!さてはお前らも情報を確認してるだけに、飽きてたな?
思わず笑ってしまいながら、案内人に連れられてホーム候補へと移動する。
「実際に見てみると、非の打ち所がない良い物件だな…。借金前に建てて、出来上がって住もうとしたら借金で差し押さえられてっから、普通に新築なんだよな…。」
「色々な物が買える大型商店や、冒険者にとって最重要拠点の冒険者ギルドからも、そない離れてない。立地も良い物件やなー。」
「庭が広いため、隣の家とも距離があります。大声を上げることが想定される愛さんや、爆発を起こす美雪様が一緒でも、近隣への迷惑をかけることを防ぐことが出来るでしょう。」
「これだけ庭が広いなら、サっちゃんの鍛冶も問題なさそうだぜ!!」
「キッチンも充実していますから、これなら私も美味しい料理を作ることが出来ますよー!これは良い物件!さっそく決めちゃいましょー…って、少し前金がお高いですね…。皆様の手持ちでいけますかね、この金額?」
ユリの質問に、物件の決める時に支払う前金を確認する。うん、確かに高い。
高いけど、銅等級冒険者である私の半年くらいの稼ぎ。同じく銅等級冒険者のササラもいるから、なんとかなるだろう。
期待を込めた視線をササラに向けると、ササラは同じような視線で私を見ている。
いやいや、まさかー。と言い合いながら、私達は各々の所持金を共有することにする。程なくして、私達の顔はずーんと暗くなる。
「なんでササラ、それしか持ってねぇんだよ…?」
「自分の胸に聞いてくれへんか?連日、ササラに全員分のご飯代を出させるからや。それに、トウカはんが引き籠っとる間、ササラは理由あってあんまり稼げてへんのよ。…でも、トウカはんはササラのこと非難できないと思うで!!トウカはんだって、持ち金ぜんぜん無いやん!!」
「冒険者フィーネが壊した前の家の退居費だよ…。ちっ、ササラを頼りにしていたってのに…。予定が崩れた…。なぁ、案内人。この前金って安くならないの?毎月の分割金を高くしても構わないからさ。」
前金が払えそうにない私達は、住居案内所の案内人になんとかならないか確認をする。
私達が期待の込もった視線で見守る中、案内人は申し訳なさそうに頭を下げる。
「この物件は、没落貴族がまとまった金額を手に入れるために売りに出されているので、前金が大きくなっているんです…。皆様が冒険者でなければ…、我々が物件をまとめて買い取って、月額の返済金を多めにして対応ってのも出来るのですが…。いかんせん、皆様は冒険者ですので…。申し訳ございません…。」
案内人の返答に、思わず舌打ちをする。
冒険者ってのは、怪我や病気で稼げなくなる収入が安定しない職業の上に、最悪ダンジョンやフィールドで死ぬことだってある。そんな冒険者に住宅ローンは組めないってのが、案内人の回答だ。
冒険者って職業の特性上、仕方ないことだけど、ままならないな…。暗くなった私とササラに、レズメッグァナーイが笑顔で声をかける。
「ご安心ください、トウカ様、ササラ様。私の実家から費用を工面いたします。」
「ほ、ほんまか…!」
「いや、それはダメだ。」
正直すごい有難いレズメッグァナーイの提案。でも、私は受け入れることはできない。
すぐに受け入れようとするササラをおでこチョップで止めて、私は強い口調でレッズメッグァナーイの提案を拒む。
「レズメッグァナーイの家から金は受け取れねぇ。冒険者としてやっていこうって時に、冒険者として稼いだお金以外を使うことを私は許さねぇ。」
「いえ、私は問題ございませんが…。」
「問題あるんだよ、レズメッグァナーイ。私のプライドが許さねぇってのもあるけど、お前は冒険者としてやってけなくなったら、その度に家から費用を工面してもらうのか?お前はそれで良いのか、レズメッグァナーイ?お前は貴族の生活に嫌気がさしたから冒険者になったって言ってなかったか?それなのに、いざとなったら実家の力を借りるのか?お前は、そんな甘ったれで良いのか?」
私の言葉に、レズメッグァナーイはハッとした表情を浮かべた後、悔し気な表情で俯く。
厳しいことを言って申し訳なく感じたが、私達がレズメッグァナーイの家を頼れないのには、もうひとつ理由がある。
「それに、ここでレズメッグァナーイの実家にお金を借りようもんなら、貴族に貸しを作ることにもつながる。なんとなくレズメッグァナーイの家がそういうことしない気はするけど、貸しを作ると何かあった時に、私達を頼られる可能性が上がる。今後の面倒事の種を作らないためにも、この物件は涙を飲んで諦めよう。案内所に戻って、前金少な目の月額払いの物件を探そうぜ。」
私の言葉に、全員が言葉を失い俯く。
やがて、目の前のお得な物件を諦めることが出来たやつから、一人、また一人と案内所への道へと歩を進める。
そんな中、いつまで待っても動こうとしない奴が一人。私はひとつ溜息を吐いた後、そいつに声をかける。
「おい、ササラ。お前が最後だ。早く諦めろー。次の物件を探す時間が無くなっちまうぞー。」
「んなー…。」
変な鳴き声を上げていたササラだが、私の呼びかけによってお得な物件に背を向ける。
よっぽど名残惜しいのか、何度も何度も振り返るササラに、申し訳ない気持ちが湧き上がってくる。
くっそー。もう少しお金があれば、こんな雰囲気になんねぇってのに…。
あー、その辺にまとまった大金が落ちてないかなー。そんな奇跡が起きれば、ホームの前金を支払えて、みんな幸せで丸く収まるんだけどなー。
そんなことを考えていた私の肩を、ちょんちょんと誰かがつつく。どうした?と振り返ると、ササラが無邪気な笑顔を浮かべなら、何かを私に渡してきた。
「なぁ、トウカはん!そこに落ちとったこの古いコイン!!もしかしたら、とんでもないレア硬貨やないかえ!?大金で買い取ってもらえんやろかえ!?」
「ばーか、ただの汚ねぇ1ゴールドじゃねぇか。」
ササラが渡してきた古いコインを、親指で弾いてササラへと返す。アホなササラと同じ考えしてたのかー…。地味にへこむー。
落ち込んでいたところで、遠くから私達を呼ぶ声が聞こえてくる。
「トウカさーん!!ササラさーん!!やっと見つけました!!案内所にいないから、探しましたよー!!案内所を出て物件の内覧をしてるってことは、良い物件見つかったんですかー?…って、なんで落ち込んでるんですか?」
私達の落ち込みなど露知らず、無邪気に駆け寄ってくるのはシロ坊だった。私達の暗い雰囲気に気付いたシロ坊に、今までのことを伝えていく。
「え?ホームに最適な物件を見つけたけど、前金が足りない?」
「あぁ…、お恥ずかしい話だけどな…、ササラがぜんぜん金持ってなかった。」
なんで、ササラだけなん!?トウカはんもやん!!ってササラの抗議の声は無視する。
シロ坊達も冒険者やってるから、少しくらいお金は持ってるだろうけど、王都を訪れたばかりの冒険者パーティだから期待は出来ないだろう。
なにせ、少し前にお金が無いって美雪たちが言ってたところを、私が実入りの良いクエストとして歌姫護衛クエストを紹介したくらいだ。
歌姫護衛クエストの後に、いくつかクエストを受けて報酬金をもらってるだろうけど、たかが知れてる。
青等級になったばかりの美雪達に期待できないだろう…。
そう思っていた私の考えを否定するように、ははは…と渇いた笑いを浮かべたシロ坊は、予想外の言葉を呟く。
「資金不足なら…、なんとかなるかもしれません…。」
「「なんとかなるかも…?」」
突然のシロ坊の言葉に、私とササラは声を合わせて首を傾げる。
いや、お前らそんなにお金持ってなかったよな?半信半疑ながらも、シロ坊の言葉の続きを待つ。
「いや、確実になんとかなります…。美雪さんが夢の中でもらったっていう、この防具なら…。」
「「夢の中でもらった…?」」
私とササラの疑問の声が重なる中、シロ坊はマグカから丁寧にひとつの装備品を取り出す。
シロ坊が取り出したのは、キラキラと光る大粒の宝石がいくつも散りばめられ、金などの貴金属が惜しみなく使われた、豪華な腕輪だった。
突然の出来事に、私とササラは目を合わせる。
「「見たら分かる高い奴やん!!」」
一目で分かる高価な腕輪に、私とササラの驚愕の声が重なる。
いや、なんで私達にとって都合の良すぎるタイミングで、都合の良すぎる物が突然出現するんだよ!?
突然現れた美術品レベルの腕輪の出自を、慌てながらもシロ坊に確認する。
「お前、こんなのを実家から持ってきたのかよ!?」
「違います!!これは美雪さんからもらった物です!!」
「美雪から?は?どういうこと?」
まったく分からない腕輪の出自を、シロ坊は説明を始める。しばらくの間、私とササラ、その他三名は黙って、シロ坊の説明を聞く。
「…つまり、美雪は夢の中でこんな高価な腕輪を、前に言ってたシークレットスキルを司るセクレトに会った時に、ついでにもらったと…。星五レベルのとんでも防具と一緒に?はは…、もうツッコむ気力すら起きないや…。」
「なんかすみません…。」
今の私の顔は力の抜けた笑いになってるだろうな…。そんなことを思いながら、シロ坊の持つ絢爛豪華な腕輪を指差しながら、住居案内所の案内人に確認をする。
「おい、案内人…。この腕輪で前金足りるか?」
「はい!足りるどころか、前金だけでなく別額としていただく金額全てを足してもお釣りがくるくらいです!前金払えない問題は解決ですね!どうしますか!?今日、契約してしまいますか!?」
「ちょっと待て、まだパーティのリーダーに許可取れてないから!」
「パーティリーダーというと、先ほどから話題に上がる美雪さんのことですね!?あの殺し屋爆弾のことですよね!?あー、大事ですよね!!彼女の確認無しで事を決めたら、後が怖いですよね!!分かりました!それじゃ、皆様のためにこの物件は予約済みで抑えて、お待ちしております!!良い回答をお待ちしております!!」
先ほどとは打って変わっての元気な声で答える案内人。ほんとに現金な奴だな。
しかし、殺し屋爆弾って、もしかしなくても、美雪の異名か!?
「殺し屋爆弾…。ぶふっ!!ぴったりじゃねぇか!!」
爆発魔法を使う、殺し屋のような目つきの美雪には、ぴったりの異名だ。
ちなみに、愛ちゃんの異名は剛々少女。剛、剛、口癖みたいに言ってるのと、猪突猛進なところからついた異名だ。
半分馬鹿にしてるのが、目立つ青等級冒険者に付けられた異名らしいな。
私も銀琴の異名の前は、切れたナイフとか、瞬間沸点少女とか不名誉な異名で呼ばれてた。美雪達も不名誉な異名に、困惑すると良いぜ…!!くっくっく。
「トウカはーん。どうしたん?急に悪い顔で笑い始めて?しょーじき、怖いで?」
ササラの声で、考え事から正気へと戻る。おっといけないいけない。今はパーティのホームだ。
それじゃ、パーティリーダーに確認を取りにいきますかーと思ったところで、嫌な予感が湧き上がってくる。
「ちなみに、シロ坊。こんなとんでも装備品をお前に渡したっていうアホは、宿屋で大人しくしてるのか…?そんなわけないって確信はあるけど、一応聞くな。」
「…美雪さんは宿屋で大人しくしてますよー…。ても、お願いですから、確認しようとしたりはしないでくださいよ?」
「…分かった。…この腕輪に免じて、私は何も聞かなかったことにしてやるし、美雪達へのこの物件の確認は明日にしてやる。」
「…すみません、ありがとうございます…。」
気まずそうに笑って、ぺこりと頭を下げるシロ坊。別に、シロ坊が悪いってわけじゃねぇのに。頭をガシガシかきながら、シロ坊に声をかける。
「シロ坊…。美雪たちのことだろうから…、多分、私達の予想の斜め上のようなことをしてると思うけど…、覚悟しとけよ?」
「…はい、存じ上げてます…。」
美雪たちは放っておいたら、私達の予想外のことを発生させる。
突然ペトラを攻撃した歌姫の護衛クエストや、昨日の夜に光って豪華絢爛な腕輪を手に入れてきた、とんでも経験からの私の言葉に、シロ坊もそれが分かってるのか、少し寂しそうに頷く。
なんつーか、苦労してんのに報われない少年だな…。優しい私は、目の前の不憫な少年ことシロ坊のことを応援してやることにする。
「…シロ坊、多分お前、美雪達とかなり経験値の差が広がってると思うけど…、心を強く持って、レベル上げがんばろうな…。今日の予定も早く終わっちまったし、この後、私達でパワーレベリングしてやろうか?」
「…すみません。お願いします…。」
レベルの高い冒険者と一緒に、本来挑戦できないような高難度のダンジョンに潜って、高レベルのモンスターを倒すことで多くの経験値を得て、無理矢理レベルを上げるパワーレベリング。
シロ坊としては悔しいことだろうけど、こくりと頷いて素直に受け入れる。
めちゃくちゃな美雪達の中で、唯一の常識人といっても過言じゃないシロ坊。苦労させられがちなシロ坊に、私の中で疑問が湧いてくる。
「シロ坊、お前いつも苦労ばっかりしてっけど、なんでそこまでして美雪達と一緒にいたいの?」
「え?美雪さんに惚れきってるからですけど、何か?」
美雪に惚れきってる…?
シロ坊の少しも躊躇いのない真っ直ぐな言葉に、聞いてる私の方が赤くなってしまう。
「惚れてるじゃなくて、惚れきってるかよ…。ったく、お前も変わり者だな…。」
「どういう意味ですか?」
目の奥が笑っていない笑顔と低い声で呟くシロ坊。
最愛の人を馬鹿にされて、怒ってやがる。試しに睨み返してみたけど、少しも動じねぇ…。くっそー…。真っ直ぐな瞳で応じやがる。
「…ったく、転生直後にファストの町で会った時は、おどおどした生白いガキだったってのに…。」
「いつの話してるんですか?トウカさんがファストの町に居座って…、滞在してたのは、もう二年くらい前の話ですよね?」
「二年…?って、そっか…、もうそんな経つのか…。」
シロ坊の言葉に、時の流れを実感させられる。
嬉しかったこと、楽しかったこと、ムカついたこと、…そして、悲しかったこと。本当にいろんなことがあった。
転生してからの約二年間を思い返し、物思いにふけっていたところで、背中をちょんちょんと突かれる。
「なぁなぁ、なにをそんな親し気に話してるん…?サ、ササラも混ざっても良ぇかえ?」
おどおどした表情で話しかけてきたのはササラ。ダンジョンで震えてた初対面の時と同じような表情のササラだけど、今じゃ私と同じ銅等級だもんな。
私が引き籠ってた一年で、周囲はドンドン進んじまった。でも、それは仕方が無いこと。
そりゃあ、一箇所にとどまってた奴に比べて、まっすぐ走ってる奴は先に進むよな。一箇所にとどまってた奴、こと私は溜息を吐く。
でも、まだ追い付かれてねぇ。むしろ、一緒に走る仲間が出来たことを喜ぶべきじゃねぇか。
「私も、引きこもってた一年の遅れを、取り戻さねぇとな。」
誰にも聞こえないくらいの小さな声で呟く。力が湧いてきた私は、空を見上げながら、決意を固め、拳を強く握る。
「行くぞ、みんな!!シロ坊のパワーレベリングだ!!」
「「はい!!」」
元気にダンジョンでのパワーレベリングに向かう私達。
しかし、美雪達がフィールドボスモンスター相手に、パワーレベリングを超える速度で経験値とドロップアイテムを稼いでいることはまだ知らない。




