戦場ドッジと熱血バカ
4組の女子は比較的大人しめだと思う。だがしかし!!ひ弱だからって優しくする純様じゃねーぞ?!
「気張ってこーぜぇええ皆のどもおおー!!」
_______シン
え、え?いつもなら、キングコングの如く雄叫びをあげる2組の女子なのに。
ヨン組のヨン様がいるから!?
なんか私だけ叫んで恥ずかしいじゃん?見損なったぞ!!もういい!私だけでも勝ちに行ってやる!!
「ドリャッ!!!」
儚い女子の仮面をかぶっているクラスメイト達を後ろに、ボールを思いっきり4組に投げつける。
どうだ!私の高速スピン.イグナイトボールは?!もはや自分の得意技ではなく端漫画のパクりだが、このボールを取れる女子はおらぬだろう。
ガシッッ!!
「いたぁーーい!!もう手が折れるかと思ったぁ。よーし!お返しだあっえいっ!。」
ギュンンッッバンッ!! !!(顔
トントン…
コロコロコロ
「いってえええーー!!!何今の?!何なくボールキャッチしといて物凄い豪速球投げて来たんだけど!!言動と行動が何一つ一致してないんだけど!てか私もうアウトなんですけどおおー!!」
「ごめんね。純ちゃん!」
(ふん、私たちのヨン様はあんたたち2組なんかには渡さないわ。)
あれなんか副音声聞こえたんだけど。4組怖いんですけど。
「純ー!!!あんたの死は無駄にしない!」
「やってやるわ!覚悟しろ4組!!」
(ヨン様は私たち2組が奪い取ってやる!)
え、私死んだ事になってるの。てかさっきの儚さどこ行ったのよ。
「あぁ純ちゃん、可哀想に。この強子様に任せて!」
(ぷふっ顔面じゃんウケる。)
ブルータスお前もかあぁぁぁーーー
とぼとぼ顔を抑えながら、外野に行くと千賀がこちらを指差して爆笑していた。「純ちゃんキレてるから!抑えて抑えて!」とかっちんがアワアワしてる
「ブァッハッハ!がっ顔面ん!ァッアンパンマンっ「ボキッ」あだあああああああーー」
腹立ったから、こっちに向けている指を反対方向に曲げちゃった。てへ
なんなの?人の不幸を笑うなんて!脳ミソ沸いてんじゃないの?もう純おこだよ?激おこスティックファイナリティーだよ?
「高梨ぃいーー!大丈夫か?!その指誰にやられたああ?!これではドッジボール出来ないではないかぁ!!」
「佐々木大丈夫だからっ。いつもの純ちゃんと千賀君の戯れだから。落ち着いて、首ガクガクしすぎて
それこそ千賀君死んじゃうよ。」
「そうか!!いつもの戯れか!なら大丈夫だな!だが、あんまり心配かけるなよ?ガッハッハ!」
「ば、はなじで…ざざきッ」
「おう、すまん!!っておい!死ぬなぁ高梨ぃい!!」
体育委員長の佐々木猛は熱血すぎて人の話しを聞くどころか、突っ走ってしまうところがある。だが基本的に、良いやつだ。この前隣のクラスの女子泣かせてたけど。
「純ちゃん顔大丈夫?女の子なんだから、ほらこれで顔冷やしな。」
と言って濡れタオルを渡してくる、かっちんまじお母さん。あー、ドッジボールもう怖くて戻れねーや。
「何か女子のドッジボールすごいね。男より漢て感じ。もう純ちゃんここで見てたら。」
若干女子達を引き気味で見ている男子達、無理もないだろう。
オリャァア!ドゴオッ!ゴルゥア!とか聞こえるもの、体育じゃありえない音聞こえるもの。
「うん、女子達の戦いが終わるまでここいるわ。ありがと!かっち「どおおおしたああ純んんん!!」」
「うわうるさっ、てか被せてくんなや!」
「それでも漢かあああ!!そんな顔面でボール受けたからって、ヘコ垂れるなあああ!!むしろ何かそっちのが可愛くなったんじゃないかああ!?!」
「この熱血バカ殺していい?いいよね?てか漢じゃないし男だし!じゃなかった、れっきとした女だし!」
はぁ~この熱血バカと話してると疲れるわ。
あ、強子が4組の女子を潰しにかかっている。良かった~強子と同じクラスで、こりゃ2組勝ったな。
オオオオオオ!!!
白浜様ーーー!!!
おー男子の歓声もすごい、強子人気だもんな~。たわわな胸も揺れておるわ。ってか絶対そこ見て興奮してるよな男子、と呆れながら辺りを見回していた。