カカオ
外が肌寒く感じる季節、僕は室内に居る植物達の様子を見ていた。
「試作品のハンギングどうですか?
狭いとか、バランス悪いとか……
あ、少し狭いですか……はい」
一瞬で作り直しになった。
植物を元に戻していると入口のベルが鳴る
「こんにちは!雑貨店ユーダリルへようこそ!」
『雑貨屋さん?』
お客さんはし少し見渡した後
『ラッピング用品って置いてますか?今手元にある物を包みたくて』
ラッピング用品って需要あるのか!
「すみません、ラッピング用品は置いてないんです。
もしよろしければですが、こちらで包む事はできますよ」
僕は紙やリボンなどを見せて聞いてみた。
『お願いします!』
安心した様子のお客さん。
送る相手はどんなかたなのか聞きながらお茶を入れる。
「カモミールティーです。お包みしますので少しお待ちいただけますか?」
包むとは言ったが慣れている訳では無いので、ゆっくりと完成系をイメージして頑張る。
「こんな感じでどうですか?」
頑張った甲斐があり良い感じに包めたと思う。
お客さんに見てもらい、大丈夫そうなので渡した。
『ありがとうございます!』
受け取ったお客さんは包んだ物を仕舞おうとした時に手が止まってしまい
どうやら、今の袋だと急いで買った感があって気になるらしい。
ならばと、僕は棚から小さい袋を取ってきた
「こちらはどうですか?商品になりますが、カカオ エコバッグです」
「カカオは 神の食べ物 と言われてまして、それに買った物とかとかを入れるんです。
物には八百万の神が宿ると言いますし、
何だかカッコイイなって思って作りました」
『大きさも丁度良いしください』
お客さんも納得のひと品になって良かった。
プレゼントを早く渡したくて急いでるようなので、真っ直ぐアーチの方へ見送る。
さて、僕は……
「麦ーー!ラッピング用品作りたい!」
友達の麦の所へ向かい、イメージを伝えてみるのだった。
カカオ 花言葉
親切、神聖、片思い