絶望の足跡2
「リナ、ちょっといいか。」
俺はプロポーズするためにリナを呼び止めた。
「ちょうどよかった、私とレンもあなたに話があるの。」
この時点で俺は気づくべきだった。
「セイナー、実はな」ニヤニヤ
「私たち婚約してるの。」
「えっ」
「ごめんな、お前があまりにも遅いから俺がもらっちゃった。」
「そもそも私こいつのこと嫌いだったのよ。手は全然出さないし。そりゃ私だってあなたのことが好きだった時あるのよ。でもレンが積極的にアピールしてくれるから蓮のこと好きになっちゃった。」
「俺たちの出会いセフレだったもんな。そうそう、パーティーの女子どもは全員俺のセフレだから。」
リナたちが何か言ってるが、俺の頭には入ってこなかった。
…えっ、レン達が…でも俺たちは約束を…結婚
「そうそうあんたは昔の約束とか大事にしちゃってるかもしれないけど、私はどうでもいいから。」
どうでもいい……そっか。
言ってることはわからなかったが、レン達が幸せで、俺を馬鹿にしていることは分かった。
「そっか、お幸せに。」
それだけが精一杯だった。
「俺は抜けるよ、このパーティー。」
俺は気づいたらそう言っていた。
その返答は、
「おいおい、当たり前だろ。ぎゃははは」
嘲笑だった。