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プロローグ
「うあああああアアアアアアアアア」
俺は絶望していた。
「俺が何したってんだ。何が悪かったんだ。クソおおおおおお」
どこで間違えたのか。なんで俺だけがこんなめに遭わなければいけないのかわからなかった。
「ヂグじょおおおおおおおお。くそ、っっっっっクソ」
俺、セイナー・ゴートンは泣き続けていた。
1ヶ月前は俺は普通の冒険者だった。冒険者だったはずだった。
あまりイケメンではないが、かと言って普通というには少し整った顔。
世界一可愛い笑顔を見せてくれる彼女。
事件は1ヶ月前から始まった。