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こんなお母ちゃんはイヤだ。  作者: ヒロくん
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こんなサラダは、うまい(はず)。

 最近のアッチのなやみ。


「ボク、みんなからカワイイって、いわれるんだよう。

 ヨチくんもいうち、チオちゃんもいうち、ユウちゃんもいうち、ヒロくんもお母たんもいうんだよう」


 いや、どう考えてもカワイイんだから、仕方ないんだ、それは。


 お母ちゃんは、そのたびに大わらいする。


「大丈夫やアッチ。そんなの言われるのは、今のうちの短い間だけや!

 そのうち、いっこも可愛くないオッサンになるわー安心しい!」


「そーやそーや!」


 おれもお母ちゃんに、さんせいだ。


「そのうちなー、ほっぺもプニプニじゃなくなって、固くなってぷにぷにできなくなるんやぞ!」


「んでもってヒゲが生えてしぼんでお父さんソックリになるんやぞ!」


「まーその頃には、順調に行けば、可愛いおヨメさんと可愛い子どもにカワイイカワイイ言えてるようになるから、そうなるように勉強と運動をガンバってちゃんと仕事とカノジョを見つけることやな」


 お母ちゃんのがんぼーがすごい。





 それはさておき、おれには作ってみたい料理がある。

 図書室の本の、うしろにのってたんだ。

 シャキシャキのキャベツを使うんだ。

 ふせんもはって、バッチリだぜ!


「ねーねー、お母ちゃん! おれ、これ作りたい!」


「ええ? あんた、コレ、サラダやで? むかしはお母ちゃんもよく作ってたけど、あんたらがあんまりキライやから、作るのやめたやつやで?」


「でも、おれもオトナ味けっこう、いけるようになったし、自分でつくればおいしいかもしれないやん」


「さよかー。じゃあ、土よう日にお父さんと作ったら?」


 そんなわけで、土よう日。

 朝、お父ちゃんと買い物に行った。

 ざいりょうと口の中でパチパチするおかしを買って、家に帰った。

 パチパチするおかしを食べながら、キャベツを切る!


「これはなー、こうするんや!」


「うおおお、手がつかれるよー!」


「お父さんもお母さんも、こうやってお料理を作ってるんや!」


「よし、がんばるぞ!」


 キャベツをできるだけこまかく切って、にんじんも切る。

 ちょっとだけレンジでチンして、ドレッシングを作ってまぜる。


 できた!


「ねーねーお母ちゃん! コールスローできたよー!」


「おー作ったか。すごいやん!」


「このドレッシング何入れたか、わかる?」


「マヨネーズとレモン汁とオリーブオイルと塩コショウ」


「なんやー、お母ちゃんも本見たんか」


「見てないわ。ドレッシングの基本じゃ」


「あと1つ、なんでしょう?」


「ん? まだ入れたん? …… わからんわー」


「じゃーん、なんと、ハチミツです!」


「ほー、ハチミツは気づかんかったわ。工夫したな!」


「本がな!」


「すごいやん!」


「本がな!」


 お母ちゃんは、おいしいおいしいって、全部食べてくれた。


 アッチは 「ボク、マヨ、キライだよう!」 って泣いて、ぜんぜん食べてくれなかった。


 おれは、半分のこした。

 まずかったんじゃない。おなかがいっぱいだったからだ!


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お母ちゃんが書いてる(主に)ガーデニングの写真付きエッセイはこちらです。

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― 新着の感想 ―
[一言] ははは。最後の1行。カワイイ。
[良い点] そうさアッチ……。 ボンクラだってさ、小さい頃は女の子みたいって言われてたし、ぬいぐるみ集めるのが趣味だったし、シルバニアファミリーを欲しがるような男子だったけどさ……。 今じゃただの小っ…
[一言] 連レス失礼します (`・ω・´)ゞ ヒロ君先生忙しかったら、代打でアッチ先生は如何でしょうか?w
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