其の三、君に恋して
どうも奈々です。
少し入ってきた恋愛要素に要注目!
ー翌日ー
僕は昨日何も言わず立ち去った彼女のことが気になっていても立ってもいられなかった。病室を出ようとしたその時、
コン、コン。
病室の扉をノックする音が聞こえた。
「はい、なんでしょう」
「あ、あのっ、新城幸人さんいますか…」
えーっ!このタイミングで彼女、現れるか!?こ、これはゲームか、?
「僕っ…いや、俺だけど?」
い、いやっとりあえず座ってもらおう。
「いやっ、あ、ま、まあとりあえず座って。」
「あ、うん…」
なんなんだこのぎこちなさは!!なんか、心臓が壊れそうだよ…
「高校生ですよね?学校って何処なんですか?」
彼女は高校を聞いてきた。な、なんでだ…理由が知りたいっ!
「あ、あの、な、な、夏川高等学校ニ年生ですっ!」
あ〜、いらない情報まで…僕って最悪だ。
しかし彼女は、
「私も一緒です!夏川高等学校の一年生なんです。」
と笑って返してくれた。て、天使だあ…
それから他愛のないことを話して…帰るときに彼女は、
「またねっ、先輩!」
と、昨日は見えなかった笑った顔で帰っていった。きっと彼女は病気のことは知らないに違いない。ホッとする気持ちと同時に僕はこの時、恋に落ちたことを自覚した。
彼女と喋りたい、触れたい、抱き締めたい。
そんな思いが頭のなかをかけめぐった。
最後まで読んていただき、有難うございます。凛ちゃん(この作品には名前が載っていません)のことが知りたい方は『死にたい理由』を読むことをおすすめします。