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バリア11
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「それで、どうしたの?」
「帰りました。みんなにお別れの挨拶だけして…」
すると純氏は、冷静にこう言い放った。
「今からでもいい。そのグループ・ホームに電話をして、明日から出社すると言いなさい。」
「えっ、なんでですか?!」
頭がこんがらがった。
「貴女はまだ、解雇だと言われた訳ではないんでしょう?」
「はい」
「だったら大丈夫。試用期間中は、間違いなく働けるから。」
「でも、もう来なくていいって…」
「そんな事はないです。会社は、貴女が出社すれば、黙って椅子に座っていても給料を支払う義務があります。ここで働きたいという意思を伝え、出社するのです。」
ホッと胸を撫で下ろした。
「分かりました」
言われた通り、急いでグループ・ホームに電話を掛けた。