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サクラのユーリス様への気持ち

アイシス様のお屋敷から訓練場までは、馬車で行くことにした。私とアイシス様とユーリス様、3人で終始無言のまま馬車に揺られる。

私はアイシス様にクラマ使用の髪と目の色に戻してもらっているので、今は少年の容姿だ。


かぽっ・かぽっ  一定の間隔で聞こえる馬の足音だけが異常に響く中、私の隣にアイシス様、向かいにユーリス様が座っている。


ユーリス様はあの爆弾発言の後、アイシス様から絶対零度級の視線を投げつけられ、反省しきりに謝ってきたけれども、口を開けば開くほど泥沼にはまって、私の裸への賛辞に終始してしまう。

最後には口を開くなとの女王様の命令が下った。



かぽっ・かぽっ  



見られた。アレを見られた。あの様子ではすごく観察して記憶に刻み込んだに違いない。

ユーリス様は女の私を好きだと、アイシス様が言っていた。じゃあ結構前から私が女だと気がつていたんじゃないのだろうか?

としたらいつからなんだろう。いやいや。

今考えるべきことは、ユーリス様はかなり本気で私が好きらしいということだ。


そうじゃないかとは思ってはいたけど、BL要素で半分疑っていた。ごめんなさいユーリス様。

でも私は自分の気持ちが分からない。

ユーリス様のことは好きだけれど、これが愛なのかといわれると、彼氏いない歴17年の私には区別がつかない。スキンシップにどきどきするけど、それってどんなイケメンにされてもどきどきするものだと思う。だってアルに・・アルフリード王子に抱きしめられたときも、心臓が死ぬんじゃないかと思うくらいに、どきどきした。


それにユーリス様は、私の夢からは程遠い男性だ。以前も思ったけれどアルフリード王子じゃなかったときのアルは、私の理想にドンぴしゃりだったなぁ。


田舎でのんびり、子沢山の幸せな生活。


遠い目をして想像してみる。うん。やっぱ、これでしょ。


私はユーリス様には諦めてもらおうと、決意した。

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